宇治橋
 千三百年以上もむかし、大化二年(646)に初めて架けられたと伝えられる、わが国最古級の橋です。
 その長い歴史のなかで、洪水や地震などの被害はもちろん、戦乱に巻き込まれたことも数えきれません。しかし、橋はそのつど架けなおされてきました。ここ宇治が、交通上重要な場所であり続けたことのあらわれでしょう。
 またこの橋は、古今和歌集や源氏物語をはじめとする文学作品、絵画や工芸品といった美術作品に描かれるなど、古くから景勝の地・宇治の象徴として親しまれてきました。
 現在の橋は、長さ155.4m、幅25m。平成八年三月に架け替えられたもので、木製の高欄に擬宝珠(ぎぼし)があしらわれるなど、この橋の豊かな歴史と文化にふさわしいデザインがほどこされました。これからも、宇治の名所のひとつとして優雅な姿を川面にうつしていくことでしょう。
 橋なかほどに張り出した「三の間」は、豊臣秀吉が茶の湯の水を汲ませたと伝えられ、毎年十月に行われる宇治茶まつりでは今もここから水が汲まれます。
 この広場には、昭和の宇治橋の「三の間」を利用してテラスを設けました。川と橋、そして周囲の山々が織りなす宇治の風光を、心ゆくまでお楽しみください。
」と、
 宇治橋のたもと、京阪電車よりに案内板がありました。