周濠がしっかりあるのは日本固有らしく、また関西の古墳に多いらしい。
 (古代日本と古墳文化/森浩一:第一章4・古墳と濠)
 森浩一は、周濠は水利と関係が深いので、古墳の完成時にそれが現在見られるようにあったと即断するのはまずいと、記していた。
 (「史跡今城塚古墳」案内には、2重の空濠と書いてあった)
 ため池、水利といえば、池にはどのようにかして水を注ぐ必要がある。その水のルートを一々探索するのも大変である。たとえば嵯峨野の広澤池は冬場年に一回、水を抜いて、ひび割れた底地を見ることができる。しかし近所に小川があるので、そこの堰をあければまた池になる。
 今城塚は平地だが、地図で見ると西南部に川が流れていた。さて、水はそこから注いでいるのだろうか。
 (地図ソフトで断面を見ると、周濠面の方が川面よりも高所になる)