カテゴリー「自作鉄道模型」の54件の記事

2011年7月10日 (日)

小説木幡記:鉄道模型世界の近況

Amuimg_61700 序論
 最近MuBlogでは、鉄道模型記事が減少しているが、実際には毎日関係雑誌を渉猟、手も動かし、ネット記事も探しておる。ただ、現実の話として、昨年と同じく夏期自由演習の形式でLC
(LC:ラーニング・コミュニティ:アカデミズムとは少しずらしたところで、単位は出ないが、正式な授業を構成し、学部学科学年を問わずに、自由参加する:予算もあって、考えようによっては教員も学生も、もっとも充実した演習となる(笑))
「図書館情景ジオラマの制作:未来の図書館」を主催しているので、その準備に追われておる。また、関係内容はオープンキャンパスでミニ講義もJK達にすることになっていて、それら準備のために、余の実時間の多くが鉄道模型世界にさかれておる。

 ということで心身が鉄道模型世界で一杯になっておると、逆にMuBlog記事が書けなくなると言う皮肉な現象に自笑しておる。この夏は定例の夏期論文『戴冠詩人の御一人者/保田與重郎』や、このジオラマ関係催しや、その他もろもろあって、実は夏休暇が一番繁忙となる皮肉な実情は、以前にもしるした。おお、そうだ。もう一つのミニ講義では、これまたJK達にiPad世界を広めることにもなった。Apple思想が最良とは思わぬが、おそらく常軌を逸した設計理念に振り回されたケッタイな会社と史的には記述されるであろうが、そのよい面だけを抽出するならば、十分に素晴らしい革新性を持ったマシンであった。だからそれを、軽い(屁)理屈とともに講義するのも悪くは無かろう。と、これも単位無しの、正式講義ではない!

 じゃ「Mu先生は、単位の出る正式な授業があるのですか?」と、聞かれる前に言うておく。ある、それが、あるのじゃ。くさるほどある。もう、ええ加減にせいよぉ、と言うほど日々授業に追われておる。あんまり沢山なので、食傷気味というか、講義しながら居眠りするという軽業ができる(嘘)。人間とはだれしも天の邪鬼なところがあって、思いや気持ちや準備時間配分は、かえって、単位も出ない、当然卒業必修単位でもない、ジオラマ制作授業に没頭することになる。これは、いままでの人生でも経験したが(注:PC黎明期の、本務から大きく外れた研究開発~これが後世の本務となってしまった。あはは、とすると、余生は)、不思議な現象じゃのう。

 ああ、またしても長い前振りとなってしまった。余の記事は、どうにも序論が長すぎる。序論97、本論2、まとめ1の割合じゃ脳。

1 本論
1.1 Gゲージ
 線路幅45mmの、ドイツ系のLGB(現在は復興メルクリンの一部門のようだ)社が昔提唱した大型模型で、最近ようやくLGB製品が輸入されるようになった。この数年間は、どこで入手するのかさえ不明瞭だった。
 最近スターターセットを手にしたが、いや、大きい、重い。これだと、模型として、書庫やデスクのわかりやすい図書館列車を造ることも可能だが、どういう風にレイアウトするかは、最小直径が1.3mにもなるから、前途多難である(普通の、80x160cm大机に載らない)

1.2 HOゲージ
 余もだいぶなれてきて、DCC(PC制御)はこの線路幅16.5mmで、縮尺が大体1/80~1/87のHOゲージが主流になってきた。というのも、半径43センチレールの入手や、さらにそういう規格レールと規格レールとを、自由折り曲げレールで接続する方法論も会得したから、レール・レイアウトの自由度が高まったこともある。全部自由レールにするのが本格世界とも考えられているが、規格と自由とを自由接続する自由も、方法論になれると実に気持ち良くなる。
(そういう意味では、KATO+フライシュマン+自由レールとか、次のNゲージでは、TOMIX+KATO+自由レールとか、……自由世界は風通しがよろしい)

1.3 Nゲージ
 レール幅9mmのNゲージが車両やレールを含めて、余の最大実勢力である。また世間でもそうだから、慣れてくると比較的、どんな軽業もできる世界である。ただ、NゲージでのDCC化については、これは投資から外す。数両やってみて、KATOのDD51などは実に簡単にDCC化出来るが、他は、マニアでないと無理が生じる。
 余はマニアに見られがちだが、すべてはまともな素人の目で見て行動してきた(笑)ので、マニア世界とは関係を持ちたくない。
 ただし。
 「図書館情景ジオラマを造る」で学生達を指導しているのは、1/150~1/160スケールの、このNゲージを元にしているので、たとえ非鉄女子がいても、全体構成はNゲージ世界での地域模型を造ることにしている。そこにレールを一本引いても、非鉄女子にたいしては、現実の一要素、としか指導しない。そこをどんな列車が走るとか、そういう話は、できるだけしないようにしておる。
 要するに、地域全体を、モジュラー方式でジオラマにするには、1/150程度が一番造りやすく、建物や樹木などのパーツも入手しやすい。

1.3 Zゲージ
 止まっておる。線路幅6.5mm、スケール1/220は、極精密模型としてもっとも期待するところだが、今はまだまだ時期尚早の感じもする。最近も半径10センチ以下のレールセットを買ったが、そこを走らせるZゲージ列車を入手出来ていない!
 ただし、以前長浜のフィギュア恐竜博物館で見た木枠の中の古代恐竜ジオラマを見た感動が忘れられない。当初はTゲージというもっと小さいものを考えたが、今では、Zゲージが普及し出す様子なので、新・メルクリンや、銀座の天賞堂や、ロクハンという諸メーカーのZゲージ普及促進にかけて、いずれ30センチ立方「木箱図書館風景」を創り滞納。

2 まとめ
 日本で鉄道模型愛好者は、男性が多く、100万人程度はおろうか。
 しかし、その中で、DCC志向やGゲージ志向は、さらに1/1000を下回るだろう。
 余はじっと考えてきたのだが、どうしてDCCやGゲージが進まぬのだろうか。理屈の上では圧倒的によい面が多いのに。

 @DCCを小難しく考えすぎ。列車一台一台を制御するという自然さをもっと知ってもらいたい。
 @特に輸入物が、高額すぎる。それは普及度が低いからという悪循環。
 @GゲージでもHOゲージでも、規格レールが貧弱だな。最小直径が80センチ以内のものが必要。
 @図画工作で、ジオラマ制作の基礎をもっと普及させておく。ジオラマは立体絵画なのだから。

ではまた

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2011年2月10日 (木)

ハイブリッド・HONZ-G構想: HO、N、Zゲージ

承前:HO:16.5mmゲージのレール・レイアウトと鉄道模型

Honz

 60センチX90センチの標準基板にHOゲージのレール(幅16.5mm)を敷いたのは少し前のことだった。今度はその基板にNゲージ(9mm幅)とZゲージ(6.5mm幅)のレールを重ならないように敷いてみた。それぞれのゲージにあわせて、それぞれの縮尺(スケール)を持つ車両を同時に走らせてみた。ただしHOゲージレールにはOn30 タイプの古式電車、つまり明治時代の1/45の模型を走らせた。あとNゲージには1/150、Zゲージには1/220の車両が載っている。

HOゲージの場合
 模型が大きいと、たとえば「図書館列車」モデルを表現するのに細部まで手を加えられる。丁寧に時間をかければ、書架やそこに並ぶ図書の背文字まで表現できるだろう。あるいは閲覧机や読書している人、フィギュアも用意出来る。この大きさを突き詰めていくと、Gゲージというもっと大きなレール幅(45mm)のものまで可能性として入ってくる。

 走らせる際には、模型車体が大きいので、レールからの集電状態がよくなり、安定した走行が可能となる。
 しかしHOゲージは模型自体が高額となる。Nゲージで動力車と7両程度の特急車両を合わせた価格(2万円弱)が、丁度普及版HOゲージの動力車1両の値段になる。さらにそういう20m級の車両だと模型として25センチもの長さになり、これを連結した車両が安全に通過する半径は、49cmがぎりぎりとなる。とすると、レイアウト(ジオラマ)の大きさも、最低で1m以上の幅がないとレールを敷けない。研究室であれ、書斎であれ、これは実際にやってみるとずいぶんなスペースとなる。

Zゲージの場合
 例外はあるのだが、一応国際的にはもっとも細いレール幅6.5mmで、縮尺は最も小さい1/220を採用したZゲージは、Zが終わりの意味で究極の小さな模型という意味で、1970年代にドイツのメルクリン社が命名し造ったシステムである。結構高価だ。

 この1/220の車両を改造して図書館列車の雰囲気を出すのは非常に難しい。メーカー以外だと特殊な技能を持った人にしか適切に扱えない大きさである。技術的にというよりも、楽しむためには限界に近い小ささだと思う。たとえば20m級の車両の全長は9cm(Nゲージだと14cm)で、私の中指ほどの長さで、幅はもっと細い車両だから、もしも車内に図書閲覧座席を設けても、老眼では何がなにやら区別も付かなくなる。

 Zゲージの何が良いかというと、一つは精密さの限界を味わえること。しかしそれは付随的なことであって、具体的なメリットは、レイアウト全体を非常に小振りにまとめることが出来る点である。机上に載る30センチX60センチの大きさであっても、違和感なく図書館や資料館と、駅とを混在させることができる。

Nゲージの中庸とHONZ-G構想
 日本ではNゲージの模型が一番普及している。だから価格も安定し、大きなメーカーもある。なによりも車両の種類が一番多い。レールの敷設も自由度が高い。
 ただどんな場合にも中庸が一番ではない。たとえば図書館列車をイメージ豊にモデル化するにはHOゲージがよいし、あるいは図書館のある町の全体をジオラマ化するには極小のZゲージがぴったり収まる。

 写真は、そういう想いをまとめたHO、N、Zゲージレールのそろいぶみである。時と場合、必要に応じてゲージもスケールも変えて使えば良かろう。
 おもえらく、模型をどのように使うのか、あるいはどのように感じるのかは、人によっても、場合によっても、異なるものだ。そのどれかが正しいとかまちがっているとかは、言えない。
 HONZ-G構想は、自由な表現の手法として今後、開発していくつもりだ。

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2011年2月 2日 (水)

HO:16.5mmゲージのレール・レイアウトと鉄道模型

Ho60x90op

 模型は、大きい物の方が一般には表現力が優れている。2階建ての鉄道図書館列車も、小さい模型だと意を尽くせないが、大きくなるとそれなりに自分の考えている内容を表現できる。
 ただしスケールがNゲージの1/150からHOの1/80になると敷地面積がどうしても大きくなる。今回の実験では、山や川のあるジオラマではなくて、スッピンのレール・レイアウトを定めるために60x90センチの基板を用意した。ところがこの基板に小判型のエンドレスレールを設定しようとすると、理屈の上では半径30センチが限界になる。

 ところがこの半径30センチというのは、既製レールで求めると、まず入手不可能だとわかる。以前ドイツ製のフライシュマン社のもので、比較的カーブに強いものを入手したが、これも半径36センチだった。日本製になると、流通しているのは半径49センチで、メーカー直販で入手しても43センチが限界である。半径49センチというと横幅1m以上必要で、43センチでも一般的な日本の机上にぎりぎり載るか載らないか難しい半径である。

 つまり、HOゲージになったとたんに、普通ならばかでかい面積(2畳程度)を必要とするので、どうしてもフレキシブルレール(自由曲げレール)の世話になる。そしてまた、鉄道模型レイアウト(ジオラマ)世界では、通といわれるような人というか熱心な人にとっては、自由折り曲げレールを板に犬釘で直留めするのが当然で、Nゲージのように既製品レールを組み合わせるのは、逆に特殊なことのようである。

 今回、フレキシブルレールを急なカーブに無理矢理まげて、基板に押さえつけて犬釘でスパイク(留めること)したが、どうにも難しい作業だった。慣れるまでには時間がかかりそうだ。ただし教科書にかいてあるような罫書き(レール配置の曲線や直線をあらかじめ印す)はせずに、勝手気ままに曲げて釘で留めていったので、おもしろといえばおもしろい作業だった。

 ともかくそういうわけで、今後は小さな基板にHOゲージレールを自由自在に貼り付けることは出来るようになったが、既製品レールを組み合わせて行く程には気軽ではない。レールは飛び跳ねるし、ニッパーで内径と外径とを切って調整したり、本当にいろいろな修練が必要になる。

 京都のボークス・ホビースクエア店頭でシノハラというところのレールを4本(1m程度の長さ)買って2500円前後だから、高額ではないが、一本は腹をたてて棄ててしまった(笑)。曲げている間に枕木状のプラスチックが外れてしまって、もとに戻らなくなったからだ。あえなく700円程度を棄てたことになる。もったいない。ポイント部分は、シノハラとPECO社とを、一つずつ買ったが、噂ではこれは日本のシノハラによる相手先ブランドらしいので、同じ製品のようだ(?)。

 写真の車両はどれもこれもMuBlogに過去掲載したもので、珍しい物は一つもない。広島市電のハノーヴァーにはDCCのデコーダ(CPU)を搭載しているので、細かな制御ができる。なお、自由レールは自由自在に曲げられるが、この基板だと半径30センチ以下の急カーブになるので、写真に載った車両以外は走行が無理だと思う。要するに車長が短く、2軸程度でないと、部分的に半径15センチ前後のこのレイアウトでは脱線する。

追伸付録
 いつも記事にしている鉄道模型は線路幅が9mmのものでNゲージと呼ばれている。今度のはHOゲージとか16番と呼ばれる、少しやっかいな模型のタイプだが、要するに線路幅が16.5mmで、縮尺(スケール)も大抵は1/80~1/87である。ところが写真の明治時代の電車は1/45くらいの縮尺なので、だいぶ大きく見える。いわゆるOナローとか呼ばれる、On30タイプで、一回り大きな車体を、小さい16.5mm幅レールで走らせるものだ。

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2010年10月16日 (土)

机中のカシオペア号:図書館ジオラマ

Opmuimg_4603

 ジオラマ・レイアウトの発想に関わることとしてメモをしておく。これは事例として図書館と図書館列車をテーマにしているが、それとは別に狭隘な日常空間の中で、引き出しの中に別の宇宙を作ってみたい人のためのヒントになればよい。
 写真は、内寸で500x400x45mmの引き出しに翠の毛氈(笑)を敷いて、レールレイアウトを試したものだ。レールはTOMIX社の半径140mmを多用した。Y字型ポイントを一つ加えて引き込み線も作った。
 二階建ての図書館は、TOMIXの現代民家を「みたて」て置いた。これは引き出しを閉じるときは外に出す。高さが6センチあるのでそのままでは閉まらない。

 引き込み線に待機しているのは、金太郎・EH500。これは半径14センチでも難なく走行する。走っている電気機関車(パンタグラフを外しているので電池式と想定)は寝台特急カシオペアを牽引しているEF81形と、サロ124二階建て客車。ただし、EF81形カシオペアが走行するには、以前台車を少し削った。(MuBlog記事)

Opmuimg_4609s 俯瞰してみると、引き込み線やY字ポイントの収まりがよくない。あり合わせのレールやポイントを使ってとにかく机中:引き出しの中を二階建て図書館列車が走るのを、手早く実現したかったからだ。
 これはこれで佳かろう。

 タイトルにジオラマと記したが、あっさりしすぎてレイアウト(レール配置)そのものだと思っている。しかし、想念ではここに川が流れ牛が放牧されて、二階建て図書館列車から降りた利用者が、ぱらぱらと牧場を横切って基地図書館への散歩をしている姿が眼裏に浮かぶので、図書館情景ジオラマの一コマとして記録した。

 ここからは鉄道模型固有の問題だが、ジオラマ・レイアウトはスペースを使うので、いろいろな工夫をしないと取りかかる前に諦めてしまう。
 今夏の学生達との制作も、モジュラー方式(分割式レイアウト)を取ったが、2名は独立したA4判の透明ファイリングケース(厚さ4センチ)にモデルを埋め込んだ。
 さまざまな情景ジオラマ(未来の図書館)をモデル化するには、一つ一つのスペースが小型の方が、一覧もよく比較しやすく、多様性を残すことができる、……。

 ということで、極端ではあるが、一度引き出しの中に作ってみたかった。しかし、この引き出しの中に、石膏を塗ったり粉をまいたり、木を植えるまでの根性は、まだ生まれない(笑)。ただしDCC化については考慮してもよいだろう~flair

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2010年6月19日 (土)

南筑軌道石油発動車/アルモデル(2)完成したヤマタイのブタ

承前:南筑軌道石油発動車/アルモデル(1)工作中の真鍮模型

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↑邪馬台国周遊図書館ジオラマを走る「ヤマタイのブタ」(南筑石油発動機)

 アルモデル社の名作、真鍮キット「南筑」がようやく完成しました。たしかに「南筑のブタ」と呼ばれるのがよく分かります。実に愛嬌のある牽引車です。なんとなく気分が晴れたので、昨年作った2軸の客車とあわせて、さっそく色塗りをしました。

 全体を「緑」にし、天井を「マルーン」にしました。車輪部分だけをマスキングテープで覆って、最初は緑のラッカーを噴霧し、十分ほどしてから天井だけにマルーンを噴霧しました。このとき、後方の2軸客車の天井は外して塗装しました。牽引車の天井は、上からさっと吹き付けただけなので、下地の緑が残りました。
 なんとなく、中途半端な塗り方ですが、気分に任せてさっさと噴霧したので、そうなりました。私は、それで気に入っています。
 翌日になって、さらに気分が高揚してきたので、ライト部分と客車の屋根下を黄色のガンダムというかペイントマーカーで点描しました。牽引車の天井を青で縁取りしました。本当は、ライトはLEDを使って点灯させたかったのですが、技術的に未熟なので辞めておきました。

 別室の「邪馬台国周遊図書館ジオラマ」で写真を撮ることにしました。車両をセットしたとたんに、「ヤマタイのブタ」という呼称が頭に浮かびました。「ブタ!」というと幾分さげすみが含まれますが、この場合はひたすら「おもしろい!」の意味で、そう呼びました。
 写真を何枚も撮りましたが、どれも気に入りました。こういったOn30という、HOゲージ(16.5mm)の線路幅に1/48のスケールだと、いわゆるナローと呼ばれるわけですが、えもいえぬおもしろさがジオラマに漂ってくるのでした。

 ローカルな邪馬台国の故地をゆったりじっくりと、ヤマタイのブタ号が図書と利用者を乗せて駅から駅を結び付けていくのです。三輪山駅、巻向駅、邪馬台国展望・中央図書館駅、穴師駅、……。さらに箸墓駅も予定に入れています。

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南筑05:HOスケールのDE10
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南筑08:On30とアメリカ型のNゲージ
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 写真の途中で突然長すぎる車両が顔を出しています。
 KATO U.S.A.社が発売している米国タイプのNゲージ二階建て客車です。米国のNゲージは世界共通ですから9mm線路幅で縮尺は1/160です。日本だけが1/150なのです。もともと実際の線路幅が、日本の新幹線と同じですから縮尺が日本より小さくても、車両は本当に大きく見えます。アムトラックの車種はいろいろありますが、写真のものはSuperlinersという統一名称のもとにシリーズ化されているようです。

 次は、またいつか真鍮製のキットを探して、作ってみます。
 作りやすく、質感がよくて、おもしろい工作でした。

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2010年6月11日 (金)

南筑軌道石油発動車/アルモデル(1)工作中の真鍮模型

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←写真はここ数日の休憩時間や夕方に、こちょこちょと触っている真鍮製の鉄道模型キットです。製造販売会社はアルモデルといって、わずか0.5mしかない真鍮板に部材をエッチングして、シリーズとして手頃な価格で販売しています。だれでも、極めて容易に組み立てられるキットです。

 私が工作したことと言えば、各パーツの2カ所程度をニッパーで軽く切断して、筋目にそって折り曲げ、ところどころに瞬間接着剤を流し込んだだけです。プラモよりも扱いやすい気がしました。

 昨年(2019)すでに、「南筑2軸客車」を組み立てました。近所に図書館も無いようなローカル線での、「移動図書館列車」の原型・モデルを考えるためにこのキットを探し出してきたのです。規格がOn30という比較的大きなモデルなので、内部に図書館風の様子を仕込みやすいと思いました。
 これまで表だってMuBlogに紹介しなかったのは、図書館列車としては未完成だからです。

 現在組み立てている「南筑軌道石油発動車」には動力が付きますから、ローカルな図書館列車にレトロな牽引車という~、バランスがとれます。
 まだ未完成ですが、このモデルについて忘れぬまにメモを残しておきます。組み立てや塗装の完成した姿は、後日にパート2として発表します。

 この製品について気に入った点を列挙します。

1.質感のある真鍮製で、組み立てやすい。
 日頃触っているプラスチックとはひと味違った佳さがあります。
 組み立てながら「立て付けがよいなぁ」と呟いています。精度が高く、1ミリ以下の寸法で、部材がぴったり収まるのです。これは快感です。

2.On30という規格が気に入っています。
 私の身の回りにあるNゲージをぐっと大きくしたのがHOゲージです。On30はそれをさらに一回り大きくしたものですから、存在感が増します。
 レール幅が16.5mmというHOゲージと同一のところに、縮尺だけが倍の車両ですから、扱いやすくなる大きさです。

3.比較的手頃な価格。
 どんな世界でも、一般的な、標準主流を離れた製品は入手が難しく、価格も割高になります。On30という規格は特殊なものです(一般には、線路幅9mmで、縮尺1/150~160のNゲージ)。しかしこの製品は、特殊な形状のわりには手頃です。

 ということで、完成させるのが惜しいくらいに、おもしろいキットです。
 実車は非力な石油発動機でしたから、鉄道図書館列車としては役にたちにくいので、高性能静粛なリチウムイオン電池搭載の電動車にすべきでしょう。
 威圧感のない大きさとか保守の利便を考えると、このタイプの、「南筑タイプ電動車+図書館専用車+客車」という編成は、将来過疎の地の生涯学習施設として実用化されるかもしれません。
 極低速走行なら騒音や振動も我慢ができて、移動中読書も可能でしょう。一般には、従来とおりの移動図書館として、拠点地で長時間停車する方式がよいと考えます。

参考
 アルモデル
 On30レイアウト:庭園鉄道趣味/森博嗣 (MuBlog)

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2010年3月 4日 (木)

昭和の鉄道模型をつくる(40)樹木2(ライトグリーン4本)

承前:昭和の鉄道模型をつくる(39)樹木(グリーン4本)

40:ここまで完成(~38、39、40号)
Muokimg_5761

 今回の昭和の図書館列車姿はいかがでしょうか。先頭のディーゼル機関車は詳しくいうと、DE10-1049ゼブラ塗装米子(Nゲージ・マイクロエース社製)です。鉄道図書館列車としてはリチウムイオン電池などに動力源を変更する必要がありますが、私の考えるジオラマがいずれも電化のない田舎や深山幽谷を走る想定なので、このDE10形は大きさやバランスから重宝しております。

 後ろの客車は、これは後日、二階建て図書館列車に改造してからまとめて報告するつもりです。実車を見たことがないのですが、関東地方の方で箱根へ行かれる際に乗車する特急車両です。多くの二階建て図書館列車の中でも、このモデルには期するところがあります。おなじみのサロ124に較べて、華やかさ、斬新さが深いです。前者が通勤緩和の車両だったなら、後者は純然たる観光地行きの特別車両だと思います。図書館列車は、本当は日常に使ってもらいたいわけですが、やはり一等「ハレ」の気分を秘めている方が、将来の人々を図書館列車に惹きつけると思うわけです。

 DE10+二階建て特急車両(2両連結)、でこのレール・レイアウトを走行します。マイクロエース社の車両もTOMIXと同じく半径14センチを通過する20m級が多いです。

40:部品と工作(樹木2:ライトグリーン4本)
 というわけで、「40:部品と工作」は休載です。

40:鉄道模型の達人/楠井利彦 (くすい としひこ)

401:楠井利彦(くすい としひこ)
 紙で車体を造るというのは、惹かれます。真鍮でもない、プラスチックでもない質感が出ると思います。最近紙製のストラクチャ(建物など)に興味を持ちました。近所にできた「ボークス社のホビースクウェア」という鉄道模型の大型専門店で素晴らしい神社や建物の模型があったので、よく見ると紙製でした。そしてまた、その製品を製作していたのが「さんけい」といって、葛野の近所でした。(この会社のことはMuBlog記事で「嵯峨野トロッコ列車模型」について書きました。
 楠井さんは、もちろんご自身ですべて製作されるわけです。Oゲージといって普段見慣れているNゲージからすると巨大です。「20メートル級車両をNゲージで作ると15センチ足らず。しかし、Oゲージでは、全長45センチ近くなる」。この事情については、十数年前から小さな車両を自作するだけの視力がなくなったとも書かれておりました。
 身につまされるお話です。
 写真説明によると屋根は木製のようです。多分、シャーシー(というのでしょうか)・床板も木製と想像します(笑)。屋根はカーブを出すのに紙よりも木が適していると思いますが、それだけではなく車両全体の剛性を高めるために、屋根と床が木製で、側面を紙になさっているのでしょう。しかし完成品を写真で見る限り、素材が紙にも木にも見えません。塗装が極みをだすのでしょう。驚くべき技術だと思いました。(と、私には永遠にできません!)

40:車両の製作(3)/車両のウェザリング

402:車両の製作(3)/車両のウェザリング
 ウェザリングというのは人工的に汚れを付けて実車の現実感をモデルで表現することだと思いました。これは以前に少しやってみましたが、「ただ、汚れる」という感じで成功感はなかったです。それとは別に、私の使っている車両は目的が狭いので(二階建て、トロッコ的、JR九州の斬新な仕様、深山幽谷走行的ディーゼル機関車、……)、なかなか新しいものが手に入らず、すでに1~2年を経過した物ばかりで、ほこりや手垢や接着剤や飛沫塗料で、それなりに汚れちまっています。

 今回は「正統汚し技法」について、記事の要点をまとめておきます。
1.クリアスプレーを塗布する:塗料のノリをよくする。
2.エナメル塗料と薄め液を1:3で、凹部(床下器機など)に塗り、綿棒でこする(均一性を無くし、影を作る)
3.パンタグラフのような明瞭は部材は、エナメル黒原液で塗装し、汚れパウダー(タミヤウェザリングマスタ:私も持っています)で、雰囲気を出す。これは化粧するような扱いでしょうね。
 以上3点を何度か試みれば、それなりにリアリティーが出ると思いました。雑誌なんかで見ると、様々な技法があるようですが、なにか一つをマスターすれば、コツをつかめるのではないでしょうか。

40:昭和の『鉄道模型』をつくる

403:昭和の『鉄道模型』をつくる;40
 北陸本線「米原~直江津 353.9km」を走る全国唯一の寝台特急電車(581系、583系)を改造した419系の話に興味がわきました。
 というのは、たとえば自家用車ですと数年毎にマイナーチェンジ(部分改良)し、5年以上経過するとデザインを根本的に変えて購買欲をそそる、いわゆる「新車」指向が強いわけです。中古車市場も盛んですが、大体十年をすぎると廃車の憂き目にあいがちです。もちろん電車などもその周期が長いだけで、変化はあるわけですが。

 ところが鉄道車両の場合は、最近の京阪電車もそうですが、色と内装と部分的に新調されるくらいで、ものすごく車両の使用期間が長いようです。つまり、古物扱いされるものが延々と生命を保っています。原型が質実剛健、丈夫で頑丈なのでしょう。
 この記事によれば、北陸本線の近郊型電車になると、もともとが寝台特急ですから大改造にあたります。それをするだけの値打ちが車両にあるのでしょう。
「働き者の特急電車は、老いても盛んだ。第二の人生も、北陸本線の優秀な戦力になっている。その性能は、乗ってみて納得した。動きや乗り心地が実に快適なのだ」

 以前、どこかの市電が数十年間実際に使われている記事を読みました。部品なんかは、いちいち一品製作するようでした。普通の列車だと、限界はあるでしょうが、命あるかぎり使い切るのでしょう。鉄道車両の質実剛健さが今後も残ることを期待します。

40:未来の図書館、過去の図書館
 一月末に伊勢参りを近鉄二階建てビスタカーで経験して以来、ますます「鉄道図書館列車構想」が私の中で実感をともなってきました。近鉄電車の奈良から伊勢への路線が定規で引かれたように延々と続く直線であったことや、近鉄電車が標準軌幅(広軌1435mm)だと人に教えられ、それならまるで新幹線と同じ条件だったと後で気づいたのです。
 新幹線が時速300kmで走る振動に比較して、同じような路線を時速約100km程度で走るビスタカー「楽」の車内での静粛さ、読書環境の良さを実感しました。奈良線などの、JR旧来線は狭軌(1067mm)ですから、約40センチの幅の大小が高速度や揺れの少なさ、全体的な安定感をもたらしていると考えました。
 その後調べて分かったのですが、関西圏の私鉄は昔から軒並み標準軌のようで、私が幼児から親しんでいた京福電車(嵐電)も阪急、京阪、近鉄と同じく広軌でした。あの小さな電車も少し手を加えれば、静粛で安定感のある図書館列車に変身するかもしれません。

 さて常日頃考えている特急車両改良の「二階建て図書館列車」ですが、いままでの復習を兼ねて、図書館列車構想の要点をまとめておきます。

1.二階建て図書館列車
 比較的長距離を想定し、都会から地方、地方から都会への往還ないし環状運用を図る。
 目的は、柔拘束状況(停車時以外は椅子に座る)での読書や研究の便を図る。
 観光や一般旅行を兼ねてもよい。
 列車構造は、一階を書庫及び重読書室とし、二階は軽読書室、サロン、カフェテリア等の快適さを用意する。
 このために、振動や騒音の少ない現行特急車両を改造する。
 車両編成として、会議室車両、コンテナ書庫車両、岩風呂車両、お座敷車両などの編入も可能とする。
 
2.トロッコ図書館列車
 比較的短距離を想定し、一地域内での網状、環状運用を図る。
 目的は、地域にある生涯学習施設(図書館、博物館、美術館、名所旧跡など)を相互にリンクすることにある。
 すなわち、地域の「知育の足」とする。
 この場合、地域によっては観光遊覧の意味が高くなることもあり、その地域では地元住民と(観光)来訪者とが等しく安全・安価な「足」を共有することに意義を見いだす。
 車内には、地域資料、観光パンフレットなどを恒常的に配架する。小図書室である。

3.二階建てトロッコ図書館列車
 主に風光明媚な地域では、上記1と2との機能を複合した編成列車を用意し、一定地(駅舎、名所地での引き込み線など)で、長時間停車する静止型図書館列車として機能させる。過疎地においては、従来の移動型図書館と同じ意味を持つ。

 以上の構想を果たすには、技術的には問題は少ないです。強いて言えば、騒音や排気ガスなどの環境問題を解決するために、リチウムイオン電池などを用いた牽引車が必要になります。あえて自走電車を後回しにしているのは、各車両毎の特徴を徹底して出すため、動力は牽引車に任せるという考えからです。

社会・経済制度の観点からは説き起こすべき問題が残ります。
<注:以下は結論にいたるメモです。>
 今、多くの路線が採算性の問題から廃線になり、バス輸送に切り替えられ、そのバスがまた不採算の故に路線を縮小ないし廃棄されています。こうして地域全体の移動機能は自家用車やタクシーに限定されてきています。自動車は、個々の利便性は高いのですが、社会全体を豊かにする点では限界を迎えています。個々の維持費、燃料代、交通事故、無謀運転、走る狂気・凶器、ライセンス制、若年および高齢者の利用制限など、個々に任せる故の自由や孤立性が、逆に将来の足かせとなってきました。なによりも、訓練の少ない不安定な生命体が、長時間大馬力の自動車を扱うという、根本的な危険性を内包しています。

 そのような社会全体の動きの中で、自動車自体に問題があるにも関わらず、鉄道が都会の私鉄や、新幹線などを除いて凋落してきたのは、鉄路というものを「輸送」という限定目的のみではかってきたことが、衰退の要素だったと考えます。輸送という観点だけならば、大型トラック便や、ドアtoドアの自家用車に席を譲るのは自明だったと言えるでしょう。

 鉄路に輸送以外の他の目的はないのでしょうか。
 その解の一つが、安定した広く豊かで静かな空間移動だと考えます。このことを利用すると、将来の人々の生き方を見据えた生涯学習施設としての「二階建て図書館列車」が走ります。
 おそらく今後ますます「人の移動」が少なくなっていきます。効率の面から、エネルギーロスの面から、人が移動しなくてもよい世界を迎えつつあります。ただしかし、生物としての人間が、移動するエネルギーを無駄、消耗と考えたとき、世界は植物状態になることでしょう。植物が悪いのではなくて、もともと移動する動物としての人類が、移動をストップしたとき、無気力となり衰亡が始まると予想できます。インターネット技術などの隆盛は、自動車と同じく利便性の裏面で反人間性を助長しているわけです。
 ……
 この先の話はまた後日に考えてみましょう。
 空間移動しながら、学習であれ研究であれ娯楽であれ脳を使うことに私は、なにか秘められた人類再生の謎を味わっているのです。

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2010年2月10日 (水)

昭和の鉄道模型をつくる(39)樹木(グリーン4本)

承前:昭和の鉄道模型をつくる(38)踏切・架線柱セット

39:ここまで完成(~38、39号)
 これからしばらくは、ジオラマ自体に手を加えることはありません。毎号の付録には樹木などが数本ずつ、ついてくるだけで、44号あたりから工作を再開するようになっていました。ですからこの「ここまで完成」には、昭和風景ジオラマにどのような列車を走らせるとお似合いなのか、を想像しながら写真を残していきます。

Muimg_5740

 ↑今回はドーンデザイン研究所(水戸岡鋭治)が手がけたように見える(実はⅡ世からのようです)JR九州の「ゆふいんの森Ⅰ」(TOMIX)です。実車は20m級ですが、TOMIXの車両は無改造でも半径14cmのカーブを回り切ることが多く、この小さなレトロ世界を走ります。シュールといえばシュールですが、この車両の色合いは古き昭和に似合っていると、私は考えているのです(笑)。

39:部品と工作(樹木:グリーン4本)
 というわけで、「39:部品と工作」は休載です。

39:鉄道模型の達人/小池令之(こいけ のりゆき)

391:小池令之(こいけ のりゆき)
 自在に回転する直径30センチの球形内に建物や階段や川や線路があって、電車が動くたびにその移動する重量によって、球形の回転方向の予測がつかないという、目が回るようなジオラマ(レイアウト)です。
 名称は「サカマチ特殊軌道越舎線」となっていますが、サカマチは逆さになった町の意味でしょう。
 特殊軌道というのは、なにしろ電車が逆さまになるのですから特殊でないと成り立ちません。レールに仕込んだ針金と車両に仕込んだ磁石で落ちないわけです。特殊軌道というのは、ただ車両が落ちないだけでは前進しませんから、レールの間にラックレールがあって、これをおそらく車両のモータについたピニオン・ギヤないし普通のギヤで噛みついて動くのだと思います。その構造を類推すると、次の写真に近似だと勝手に想像しておきます(笑)。
Smuimg_3235 あまりよい事例写真ではないですが、このように逆さまになっても動くという構造がありうることに、鉄路の偉大さをあらためて認識しました。お手洗いとかは大変ですが、小池さんが走らせている車両は電車でしたから、安心です。

 さて最後の「越舎」ですが、最初この記事を見たときに、どう読むのか皆目分かりませんでした。意味は地名だと思って新潟出身の方かな? と想像していました。ところが、記事にはエッシャーをもじった名称だとありました。そのエッシャーさんは画家です。よくは知らないのですが、メビウスの輪的な絵を描く人のようです。
 建築家にも変わった方がいて、階段を上るとはめ込みのドア(飾り)だけで、どこにも行き場が無い、そんな家があるようですし、ミステリでは『捻れ屋敷の利鈍』とかは雰囲気的に相似です。私はエッシャーのことは昔『ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環』という図書を買って眺めたくらいの知識情感しかありません。
 おそらく、この越舎線は片道切符、乗車すると元に戻ってこられない怖い路線なのだろう、というのが私の印象でした。いやはや、小池さんというデザイナーの手にかかると、鉄道模型やジオラマもその色合いが大きく変わってしまいます。

39:車両の製作(2)車両キットを組み立てる 2
392:車両の製作(2)/車両キットを組み立てる 2
 前号に引き続き、車両制作はまったく苦手なのでパスいたします。食わず嫌いの面もあるのですが、目が衰えていて(笑:老眼)記事を読んで想像するだけで、頭が痛くなるのでした。たとえば小さな文字シールをカッターナイフで切って、とか。きっと文字部分を切るか指を斬ることでしょう。あるいは、前面ガラスにゴム系接着剤を少しつけて、裏側から押し込むとか、……。きっと慌て者なのでゴム系接着剤がなにかを知らず、身近な瞬間接着剤を塗って透明部分を白く曇らせたり、やっと押さえ込んだと思ったら、逆さま! とか。やはり、私には車両制作は無理なのです。やめておきます。

39:昭和の『鉄道模型』をつくる

393:昭和の『鉄道模型』をつくる;39
 この号には、とても興味を引かれる記事が二つありました。
1.京福電気鉄道
 通称「嵐電(らんでん)」と呼ばれています。私は嵯峨幼稚園時代から20代前半までこの嵐電を頻用しましたから、記事の一文、一文が胸にしみこむような内容でした。「そうだった」「ああ、そうだったのか」と繰り返しながら読み終わりました。
 今年2010年は開業100年です。これはなにかのひらめきでしょうか(笑)。

 この記事を読んで痛切に思ったのは、「嵯峨野鉄道図書館ジオラマ 二代目」を完全に別設計で造らねばならないという、天空の声がしたのです。初代はJRをイメージしたものでした。しかし嵯峨駅前には旧国鉄と嵐電とが徒歩5分で道が通っていたのです。嵯峨野は、天竜寺前に嵐電が到着しないと、話にならない。天竜寺図書館を中央図書館にして、嵐電を敷設しないと、私のライフワークも先細りです。
 ともかく、この記事、読み応えがありました。

2.長浜駅舎
 これは昨年記事を公開しましたので、興味の有る方はご覧下さい(長浜鉄道スクウェア(駅舎))。
 今回雑誌を読み返しておさらいした気持ちになりました。要点を記すと、初代長浜駅は現存・日本最古の駅舎で、現在は資料館となっている。そして初代長浜駅は日本海の敦賀港まで線路が敷設され、長浜から南の大津には、太古(たいこ)汽船が連絡線としてあった。だから当時の長浜駅や長浜は、鉄道線の始発駅としてと同時に、船の連絡駅としても賑わっていた。
 ところが明治22年には東海道本線と北陸本線とが米原駅で結合全通したので、船便は消えていき、長浜駅も途中駅のひとつとなった、となるわけです。
 華やかさと哀愁は、鉄道につきまといますね。
 しかし、京都駅からは直通一時間で行けるところですから、現代長浜の別の側面をお楽しみ下さい。私は以前から、長浜の町や雰囲気が好みなのです。

39:未来の図書館、過去の図書館
 昨年見知りのblogで「Amazon Kindle」の記事を見かけました。読む限りでは色も出ないし、洋物だしで、なんとなく「?」だったのですが、そわそわと落ち着かなくなったのは事実でした。もし私なら躊躇して結局は入手しない「新物」を、軽々と手にする方の若さに嫉妬したのかもしれません。
 しかしディジタル図書を普通に読む、これは魅力があります。

 あるいは、この方とは別の見知りの「林檎の板に思う」というアップル社のiPad記事にも出くわし、ついにくるべき物がきたか! の感慨にふけった次第です。

 実は、Kindleにしても、iPadにしても、その原型はすでに20世紀末に某情報工学・研究室で実際に見て触っていました。某コンピュータメーカの研究開発室レベルの試作品でした。もちろん重くて液晶の視認性は悪くて、「こんなもので本は読めないよう」と嘆息していましたが、私はやがてこのような時代になることまでは、否定していませんでした。

 さて、iPad。
 革命となるのでしょうか、それとも無用の長物と化して数ヶ月後にはapple社の倉庫に不良在庫品として山積みされるでしょうか。はたまた、2010年の春に本当に日本に上陸するのかどうか、……。本日のApple社記事では499ドルとなっていましたが、そういうことになるとムキになる私はきっとフルスペックで、あっというまに1000ドルで、まあ10万円を超えてしまい、「10万円の読書機?!」、やはり「止めたぁ~」になるのかどうか。春が楽しみです。

注:紙図書館兼務鉄道図書館・日曜評論家としては、商売道具だから、身を切り血を出してでもiPadを入手しないと、駄目なんでしょうね。今時、質屋さんは宇治市にあるのでしょうか。困り果てました。

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2009年12月13日 (日)

昭和の鉄道模型をつくる(38)踏切・架線柱セット

承前:昭和の鉄道模型をつくる(37)石畳道パーツ、柵パーツ

38:ここまで完成(~38号)
Bigmuimg_5366

38:部品と工作(踏切・架線柱セット→石畳道パーツ、柵パーツ)

3801:柵
3802:石畳
 この号の付属品は踏切・架線柱セットだったのですが、実際に工作したのは石畳を敷いて、柵を土台に貼り付けたことでした。おそらく私は架線柱をこの模型で立てないのだと、なかば想像しています。工作キットは昔からほぼ完全に組み立てることにしてきましたが、このごろは根気がないというのか、省略手法を身につけてしまいました。
 架線柱や架線のないモデルを不完全と話されるベテランもおります。その方の図書・上下本を熱心に読んでいるときはそう思ったのですが、ジオラマを作っていると、なにかかんか引っかけたりぶつけたりすることが多い私には、そういう手間暇を掛けることが「無駄になるなぁ」と思う現実があります。
 ところで、石畳も柵も大量なので、接着はすべて瞬間接着剤で済ませました。雑誌の説明では丁寧に両面テープで貼り付ける方法が書いてあったのですが、これも省略して、ぺたぺたと貼り付けた次第です。かれこれ1年前の付属品ですから、曲がっていたり、変色している石畳や柵が多くて、苦笑いしていました。なにかしら色合い、形、風情がでてきて「よかったなぁ」の気持でしたが。

38:鉄道模型の達人/関田克孝

381:関田克孝
 関田さん(当時63歳)は、Oゲージという比較的大きな模型車両のコレクターです。現代のNゲージ車両を4両束ねたくらいの大きさで、しかもレールが三線式といって、両端のレールの間に集電用として三本目がある特殊な形態です。
 私は小学生のころ、このOゲージ電車1両と電源と、半径1mくらいの小判形レールセットを持っていました。ジオラマという概念はなく、遊ぶ時は畳の上にレールをセットして、ブリキの電車を走らせていました。集電シューの形が、真鍮製で1㎝四方の四角いスプーンのような形状だったことも覚えています。三本目の集電レールに火花を散らして走る電関(電気機関車)の姿を、まざまざと思い出すことができます。
 関田さんは、この昭和20年代の車両を数百両集められたようです。写真を見ると、当時のちょっと寸詰まりな、パンタグラフがヤケに大きな、色とりどりの車両がすぐに走り出しそうでした。記憶ではでっかいモータが付いていましたから、相当に重いはずです(Nゲージと比較して)。
 記事紙面の車両の姿は、ナローに通じる可愛らしさが特徴的に見えました。特にカプラー(連結器)が精巧に出来ていると観察できました。実際に連結して走る姿を想像しましたが、コレクションが数百両もあると、完動・高速の車両もあるのだろうな、と写真に見入りました。

38:車両の製作(1)車両キットを組み立てる 1

382:車両の製作(1)/車両キットを組み立てる 1
 車両や家屋を造るのが苦手なんだとこの二年間ほど考えてきました。
 一般の鉄道ファンには、列車に乗ったり、写したり、時刻表を見たり、音を採取したり、古い機関車を観察したりと様々な様式があり、乗り鉄とか撮り鉄とか言うようです。
 また一般の鉄道模型ファンには、ただ走らせる、ジオラマ(レイアウト)を作る、車両を集める、車両を作る、ストラクチャ(家屋など構造物)を作る、……。と、様々な様式があるようです。

 私の場合はというと、「未来の鉄道図書館列車」というテーマのもとで、一定の地域の図書館群を面として扱うためにジオラマを作り、移動中読書、停車中読書を可能にするための「図書館列車」を、すでにあるモデルを改造して作る方法をとっております。特に「二階建てトロッコ図書館列車」に重点を置いています。

 そこで、車両を「改造」と「作る」とは似ているようですが、まるで異なることに気がついています。
 今回の「車両キットを組み立てる 1」を読んでいると、「私にはできないなぁ」というため息ばかりが出ました。要するに非常に細かく丁寧な作業の連続なのです。「初心者にも簡単にできる」という雰囲気になっていますが、インレタ(インスタントレタリング:列車番号や行き先表示を、細密文字シールで貼り付ける手法)というのを以前試みたところ、ぐちゃぐちゃになってしまい、癇癪を起こしました(笑)。また、部品を切り出した後は色がはがれていますが、これを細筆で補修するという技術も、うまく行ったためしがありません。

 私の「改造」は屋根をひっぺがえしたり、色塗りもただ一色をスプレーでがしがし塗りつける、要するに叩きモデラーなので、今度の記事は、なかなか心身に染みいりませんでした。記事は分かりやすいです。ひとえに私に向かないこと、ということです。

38:昭和の『鉄道模型』をつくる

383:昭和の『鉄道模型』をつくる;38
 この週号で興味を引いたのは巻末の「沖縄県営鉄道:大正3(1914)~昭和20(1945)」でした。線路幅762mmの軽便鉄道として、那覇~与那原までの路線が最初に開通しました。乗客だけでなく、サトウキビも運ばれ、地元の人達は「けーびん」と呼んで親しんだようです。
 那覇~与那原、古波蔵~嘉手納、国場~糸満と、全長46.8kmに達した、ナローな鉄道だったわけです。資料は若干、与那原町立綱曳資料館に残っているとのこと。沖縄に鉄道があった! そういう想いを一杯にして記事を読みました。
 参考:沖縄県営鉄道廃線跡を訪ねて


↑旧・沖縄県営鉄道・与那原駅舎のあったところ(現・JAおきなわ与那原支店)

38:未来の図書館、過去の図書館
 過日TVの深夜(11時ころでした)で、国立国会図書館・長尾真館長が、二人の若いタレントに国会図書館の書庫を案内する番組を見ました。きっちりと自分のPCに保管したので、少なくとも私が存命中はいつでも自由にその番組を見ることができます。

 長尾真館長の別の姿として、情報工学者としての長い研究歴を紹介した場面もありました。文字の自動認識が郵便番号読み取り装置につながったり、機械翻訳の研究が現代の自動翻訳の源流になっていることにあわせて、最後の総まとめとして「電子図書館」があげられていました。
 さて、そこでいろいろなことを想像して、私は番組終了まで考え込んでいたのです。

 厖大な地下書庫を案内しながら、背景で電子図書館のナレーションがながれ、長尾館長自身はディジタル情報を高速度で検索する話をされながら、書架の本を一冊一冊抜き取って、丁寧に眺めておられました。終始笑顔が絶えませんでした。

 世相では、Googleなどが世界中の書籍をディジタル化し、巨大電子図書館を動かし始めています。このことは、日本の著作者達に波紋をもたらしました。長尾館長も国として、世界に散逸した日本の貴重な文献、書籍を集め、電子化する計画をもっていると話されていました。

 国際的な情報工学者としての履歴と、国立国会図書館長という重責と、そして書架の図書を愛おしむように手に取ってを触れる姿と、そして若いタレント二人に笑顔を絶やさない姿と、……。

 いま、鉄道図書館列車構想を考え、そのジオラマ・モデル作りに専念している私は、何らかの解をえることができました。実に単純なことです。

 国立国会図書館は、米国の議会図書館(LC)と同じく、特殊な性質を持っています。
1.選書という概念が極めて少ない。
 ポルノ、発禁本から、お笑い本、専門学術図書まで、およそこの日本に生まれた図書はすべて、悉皆収拾し、きっちりと未来永劫保管していく。日本の歴史の原典・資料データベースを日々構築していくのが、社会的使命。いや、人類史的使命なのです。

2.ディジタルか紙メディアなのかの二者択一はない。
 図書が発行されるかぎり、その図書は博物館の史料と同じく、この世に姿をあらわした「物」なのです。それをディジタル化することは、また別の問題です。一般に、ディジタル化して中身をメディア変換したなら、元の「物」としての紙図書は廃棄するという考えがありますが、それには躊躇します。

3.ディジタル図書館と原典。
 今後の未来の図書館では、個々図書館によっては紙図書を廃棄する方向もあり得るし、また最初からディジタルメディアとしての電子図書だけを扱う場合もあるでしょう。しかし、国立国会図書館が原典を廃棄する可能性はないでしょう。博物館が国宝をビデオに撮ったり、ディジタル映像として保管しても、その国宝を廃棄することが無いのと同じです。

4.紙図書・図書館。
 この「二者択一はない」を、少し進めると、紙図書・図書館や、紙図書・鉄道図書館列車があってもおかしくはありません。いまどき、粘土板図書館や木簡図書館が復活する事はなくても、紙図書館が今後も存続することは充分あり得ます。紙メディアがすべて無くなった超未来なら、博物館的紙図書館が存在するでしょう。そして、その最大にして完全な図書館が、未来の国立国会図書館博物館の姿だと、想像しました。

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2009年8月25日 (火)

葛野研の図書館列車世界:2009夏

 このあしかけ2年間、未来の図書館:鉄道図書館列車の概念を分かりやすく説明するために、図書館列車の改造製作や候補車両の収集、地域全体のモデルを製作してきました。どれも製作途上ですが、図書館列車コンセプトの展開や深化のために、主に葛野研究所で扱っているモデル(列車やジオラマ、レール・レイアウト)についてまとめておきます。

 ここで未収録のジオラマは、最近第一期工程を完了した「高台の図書館」(目次)、レール・レイアウト状態の「山裾の図書館」、および木幡研で制作中の「島図書館」(カテゴリ)です。

 最近の考えでは、未来の図書館モデルとして、媒介となる図書館列車(二階建てトロッコ図書館列車)と地域ジオラマの関係を次のようにまとめています。

1.二階建て図書館列車:→ 列車に乗って読書や研究ができる
  二階建て(ダブルデッカー)とするのは、
    1階を書庫、ユーティリティー、重読書席とし、
    2階を雑誌や読み物を中心とした軽読書席とする。
  静謐、無振動が必要
    よって、20m級の特急車両の改造を考える
  (屋根や窓に開放性がある時、二階建てトロッコ図書館列車と定義する)

2.トロッコ図書館列車:→ 地域生涯学習施設を面として扱い全域を結ぶ軽便鉄道
  トロッコ・タイプ車両とするのは、
    地域全体の図書館・分館・博物館などを軽快にリンクできる軽便鉄道を基本とする
    観光(周遊)列車として地域を活性化する
    (嵯峨野トロッコ、門司港トロッコ、旧・宇治おとぎ列車など)
  トロッコ系だから、騒音や振動は避けられない
    地域全体の文化施設を簡便に確実にリンクする機能に重点を置く

 以下、縮小写真をクリックすると大きくなり、解説があります。

1.屯所にて:On30やHOタイプの大型車両
Bigimg_5258
↑明治時代の京都市電

葛野図車:京都電気鉄道の明治時代風市電
葛野図車:京都市電29号(明治時代)
葛野図車: 南部縦貫鉄道 キハ10形レールバス
葛野図車:南部縦貫鉄道レールバス&明治時代の市電

 ここでの大型車両とは、これまで「地域全体の図書館構想」を表現するために製作したジオラマが小型のNゲージ(線路幅9mm、縮尺1/150)だったので、それに比較して「大型」としています。具体的には日本のHOゲージ(線路幅16.5mm、縮尺1/80)で走る車両を表し、そのうちOn30タイプは縮尺が1/48前後のものです。On30に付いては別途MuBlog記事を参照してください。

 写真の明治時代風の京都市電モデルはOn30タイプですので一般のHOゲージ車両に比較しても大型です。この車両収集の意図は、愛知県犬山市にある博物館・明治村で乗車体験した市電から、着想を得ています。すなわち、点としての生涯学習施設(地域内の図書館や博物館)を、市電や軽便列車で結ぶ(リンク)ことにより、点から面の質的変化をもたらし、地域全域的な扱いが個々の施設機能を凌駕するという可能性を考えました。

 「南部縦貫鉄道レールバス」をモデルとしたのは、未来にあっても、図書館や博物館が充実していない広域ローカルな地域で、分室・分館を軽便に機能的に結びつけるリンカーとしての役割を想定しました。

 なおこれら明治時代風市電やレールバスは、トロッコ列車として再定義します。乗車しながらの読書や研究には向きませんが、手軽に地域全体の生涯学習施設を行き来するための「結びつける図書館列車」機能を持たせた、軽便な車両を意味します。

2.屯所にて:未着手の宇治川周遊図書館ジオラマ原型

Bigimg_5255b
↑宇治川周遊図書館ジオラマ(上方が宇治川上流・南東方角です)

葛野図車:宇治川周遊図書館ジオラマ(原型レイアウト)
葛野図車:大歩危トロッコ号
 京都府、京都市の南部に位置する宇治市は歴史と景観によって有数の観光地と言えます。かつて藤原氏の別荘地であり、平等院、宇治上神社など世界遺産があることで著名です。市内には源氏物語ミュージアム、図書館、資料館、生涯学習センター、植物園、広大な運動公園などがあります。

 写真のレール・レイアウトは、宇治川と宇治橋を中心にして、観光地や生涯学習施設をトロッコ列車で周遊するモデルのためにまとめたものです。実車で想定する姿はかつて宇治川沿いを走っていた「おとぎ電車」のような規模と考えています。すなわちレール幅もJRに比べて6~7割のもので、車体も自家用車程度の列車の編成で、動力はリチウムイオン電池と考えています。速度も時速5~15kmでしょう。

 このモデルでは内周を宇治川添いの風景や名所旧跡のための、純粋の(周遊)観光地巡りトロッコが走ります。外周は現在および未来に想定される生涯学習館を結びつける、住民や観光客の移動に重点をおいた「市電」的なトロッコが走ります。

 想定する料金は一日乗車券500円程度で、乗り放題です。一般に生涯学習施設は図書館で顕著ですが、地域住民のために作られています。この考えを、宇治市のような観光地ではあらためて、観光客も住民もトロッコを共通の足として、そして各施設を「今現在宇治市に訪れた人全員」が自由に享受、利用出来るような考えを導入すべきです。その為に、トロッコ電車を共通のインフラストラクチャーと見なし、受益者負担は可能な限り低減するのが、未来の、生涯学習時代の地域の姿だと考えます。特に世界遺産を持った地域はそれを還元するために、足くらいは地域として提供するのが理想です。

3.葛野研にて:未完の邪馬台国周遊図書館ジオラマとHOタイプ図書館列車
Bigimg_5261
↑EF65形電気機関車とサロ124図書館列車

葛野図車:サロ124図書館列車とEF65電機機関車
 このジオラマを設計し製作を始めてすでに一年は過ぎました。コンセプトは邪馬台国の故地、奈良県南部桜井市の旧三輪町を中心とした、歴史資料館や歴史図書館を結ぶ周遊図書館列車サービスにあります。

 当初案では全線をNゲージという小型レールでモデルを作成することにしていました。つまり邪馬台国周遊図書館ジオラマを狭い空間、閉空間として設計したのです。しかしここにある写真は一回り大きなHOゲージ(レール幅16.5mm、縮尺1/80)となっています。これはより完全な「二階建て図書館列車」のイメージを固めるためと、奈良線を利用して全国各地から、会議室や書庫コンテナを搭載した20m級の列車編成で、周遊に入るという想定を追加したためです。

 JRのサロ124(HO)を二階建て図書館列車に改造した記事は、(改造)(自動往復実験)の二つを参照して下さい。会議図書館列車については「纒向号」を参照下さい。

4.葛野研座右:未完の「昭和の鉄道模型をつくる」
Bigimg_5246
↑昭和の町を走る箱根登山鉄道

葛野図車:昭和の鉄道模型をつくる
 「二階建てトロッコ図書館列車」構想の引き金となったジオラマ(レイアウト)です。まだ完成はしていませんが、当初の感動は現代の鉄道模型世界が非常に精密な科学を基礎として、超小型の模型列車を自在に走行させる技術を持ち、またその周辺景観を形作る建物などの精密さから、未来的な「図書館空間」イメージを模型に定着できる、そのような豊かな可能性を味わったことにあります。

 このジオラマはやがて完成しますが、一つメモしておきますと、この昭和の30年代の景観の中で、現代の優れた列車、たとえば走る豪華ホテルといわれるカシオペア号を走らせることで、過去の時点から現代という未来を確認する視座を得たことが重要です。「二階建てトロッコ図書館列車(カシオペア号を改造して「あたご号」を作成しました)」という、現在は存在もしない世界を、モデルであればこそ実感的に確かめることができる事実を、ここで再確認しておきます。

5.まとめとして、嵯峨野鉄道図書館ジオラマの図書館列車達

葛野図車:嵯峨野鉄道図書館ジオラマ
葛野図車:嵯峨野鉄道図書館本館まえ
葛野図車:嵐山駅分館前の「ゆふいんの森」
葛野図車:嵯峨野を走る「お召し列車」

 「二階建てトロッコ図書館列車」を走らせるために、最初に製作したジオラマです。まだ第二期工程を終えた未完成作品ですが、構想の要素は含まれています。
 京都市右京区嵯峨野という小さな地域に、中央図書館、嵐山駅分館、愛宕山上駅分館という3つの(公共)図書館を想定し、そこに現代実車のJR嵯峨野線(山陰線の区間愛称)や嵯峨野トロッコ列車をモデルとし、風光明媚な保津峡を図書館列車が走り、引き込み線で停車し、清流の音を聞きながら、珈琲を飲んだり、読書したりするというイメージをモデル化しました。(嵯峨野鉄道図書館ジオラマ目次

 いろいろな研究や作品は、処女作を中心にして同心円状に展開していくという説があります。
 現在、上述した種々の「図書館列車構想」を考え、実験をしていますが、現状ではこの「嵯峨野鉄道図書館ジオラマ」を同心円状に拡大変形しているというのが事実です。
 当面はそれでよいと考えています。
 また、「ゆふいんの森Ⅰ世(JR九州)」というモデル(TOMIX社、Nゲージ)を掲載しました。この「ゆふいんの森」は嵯峨野鉄道図書館という急坂急カーブ線路を自由に自動往復するだけの柔軟性をそなえ、デザインも色調も未来的で想像をかき立てる列車素材となりました。
 最近は実車としてJR九州のさまざまな未来的列車(ドーンデザイン研究所)を、未来の図書館列車や生涯学習列車として、再認識するようになりました。

 以上もって、この2009年夏の、「二階建てトロッコ図書館列車」構想の中間発表とします。

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