カテゴリー「自作ロボット」の13件の記事

2011年3月26日 (土)

Robo Xero (ロボゼロ) 01-05

0.はじめに
 2011年の2月頃だったか、ネット上で週間ロボゼロの記事をみかけた。70週間作り続けるとロボットが出来上がるという趣旨だった。こういう長期の工作については、すでに「昭和の鉄道模型をつくる」で50週無事受け取って作って、生まれて初めてのジオラマ製作に関与した。それ以降、その経験が「未来の図書館」に結びついたのは、MuBlogの読者には周知のことと思う。(昭和の鉄道模型をつくる(01) 車両 モ1031)

 一般に、長期の分割によって得られるものは、経済的な負担感の軽減が主に思われる。しかし私はそういうことよりも、長期にわたってある間隔で、あるリズムにしたがって、未経験のこと、難解なことを手にするのは、特に日常の中で些末(笑)なしかし重要な責務をいくつも抱えている社会人にとっては、分割履修が王道である。短期間に集中してなにか未知のことを学ぶのは、たとえばプログラミング言語などでは有効だという実感も得ているが、年齢とともに時間も取りにくく、なによりも「短期・集中」は脳の容量を超えてしまうことがある。

 故・原田勝教授(筑波大学)は、往年よく「昔は、牧歌的な時代もあって、2月とか3月は日頃できないことを集中して学ぶ長期の時間がありましたが、今は会議会議でねぇ」と話されていた。その一ヶ月くらいの集中で、韓国語やプロログ言語を、完全にマスターされていたのを懐かしく思い出す。先生は多言語を操っておられたが、そのいくつかは短期集中で核を得られたのであろう。

 しかし今の私には、一ヶ月も集中するのは夏季論文以外には、物理的に不可能で、その上精神的に能力的に無理があるので、このロボゼロ記事を読んで、すぐに入手することに決めた。70週もあるので、やがてロボット工学を習得するであろう。
 毎回製作記事を記すのは、きついので、5号分とか10号分で、切りのよいところで短期連載を始めるつもりだ。

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1.工作
 工作については、たったドライバー1本で、3ミリ長のネジを中心として、これまで40本前後、ネジ止めしている。まことにねじねじしてよい感じだ。至福と言える。

 衝撃を考慮しての補強材などもデザイン的に溶け込んでいて、5号までの工作に不審な点はなかった。慣れてくるとネジ留め部分に接着剤をつけてゆるみを防ぐ算段も必要になるかもしれない。今のところは毎号の解説通り、着々と形が出来上がってくる。

 強いて難しさを記すと、3ミリネジは小さくて、ピンセットで強く挟むと飛んでしまう。これは鉄道工作でよくやった。そっとつまむ程度にしてネジ穴に締めこんでいくコツは~慣れるよりしようがない。私がよく使う方法は、メンタムなどを穴や指先に付けて、最初は指で押し込む方法である。もちろん、磁気化したドライバーが本道かもしれないが、これもネジが穂先で揺れてふらふらするのが老眼にはこたえる。

2.ロボットに興味を持った理由
 いくつかある。感性的に最先端の科学に属し、日本はロボット工学にすぐれており、私もそういう新技術に馴染んでおきたい、これが根底にある。そして難解なことを理解するには、手を動かすのが一番よいと、経験的な結論がある。たとえば、昔、初めて出くわす難しい事務処理、いわゆる仕事に関して、それを修得するのにシステムとしてプログラミングをしていくことで、手から脳に対象の全体構造が入っていった。私は手を動かさないと理解できないたちなのだ。

 実益としては?
 これまで学生達に未来の図書館を設計してもらうと、毎年必ずロボット司書がでてくる。このイメージをきちんと本当のロボットで現実化しておきたい。そのための予行演習。そういう司書ロボットの共通属性としては、「可愛らしく利用者の前にでてくる」「データベースとか通信機能があって、検索代行をする」「利用者の介護をする」これらが学生の共通のイメージとしてある。このためには、ビデオ機能や様々なセンサー機能と、さらに書架に移動して、図書を選んで抜き取り、運ぶだけの力がロボットに必要となってくる。

 もう一つは、未来の鉄道図書館世界をモデル化するとき、自動運転が必要になるが、ここで様々なロボット技術を応用すると、これまでにない可能性が出てくるのではないか、という期待。主にセンサーによる反応、そしてビデオ内容(視覚入力)の識別、衝突の回避をレールのセクションではなくて、人間がするように実際に動く車両を見て制御する~。すべて難しいことだが、ロボットを少しでも修得すれば、適用の可能性が高まってくる。

3.ロボゼロの魅力
 いまのところ精査するほどではないが、過去の経験と宣伝文句とを比較して、十分な魅力を感じた。
 ◎サーボモーターが24軸とあったので、分かりやすくいうと、関節が24個あることになり、これは動きが精密になる。たとえば、付録のDVDでは、ロボゼロが字を書いていた。これは腕の動きや物のつかみができるだけの精度を持っていることにほかならない。
 ◎SDカードによるプログラム内蔵方式なので扱いやすい。いくつもプログラムを内蔵しておいて、外部からは赤外線で選択することができるようだ。
 ◎WindowsXP以降の上で、簡単なロボットBASIC言語を用いてプログラミンができる。
 ◎身長が30cmで体重が0.9Kgと、なにかしら可愛らしい大きさだ(笑)。

 以上、今回はこれくらいにしておく。また10号くらいになったら記事を書くつもりだ。

参考
 週間ロボゼロ:ディアゴスティ
 少年司書ロボ0号(01) プチロボXの概略 (MuBlog)
 少年司書ロボ1号(1) タンサーボーグの組立 (MuBlog)

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2007年11月12日 (月)

少年司書ロボ1号(1) タンサーボーグの組立

 最近ロボットについて考えていたところ、バンダイロボット研究所が一昨年あたりに出したタンサーボーグ(TansorBorg)という、一見玩具のような虫型のロボットに気がつき、内容を十分に考えた上で入手した。
 実は、このキットは、ネットタンサー(NetTonsor)という無線LANを使った相当に複雑というか高度な機能を持ったセットの一部である。虫型だけを独立して入手することもできるが、まとめて手にした。
 全てを話し込むと、複雑になるので、今回はその虫型部分(タンサーボーグ)の概要について記しておく。

タンサーボーグのテスト走行
Testtsbavi
動画1(Mac&WIn)ダウンロード testTSB.mp4 (3755.7K)
動画2(Windows)ダウンロード testTSB.wmv (3318.0K)

タンサーボーグ(TansorBorg)のセンサー群

タンサーボーグ(TansorBorg)のセンサー
 タンサーボーグの特徴は「センサー」にある。つまり人間にたとえるならば、目や耳や触のことである。
 そのことは、自律型ロボットの原型を意味する。
 そしてキット全体の「ネットタンサー」まで含めると、簡単な視覚まで持っていて、それが無線LANで操作できるのだから高機能ぶりがうかがえる。
 自律型ロボットの要素として、現在の主流「人型二足歩行ロボット」の場合は、ジャイロセンサーというのを用いて、安定した姿勢を保つ、そういう機能が普及している。軍用にさえ転用される高度なヘリコプターの自律制御の原型である。
 タンサーボーグの場合には、そういった運動機能を向上させるよりも、純粋に五官の一部をシミュレートする方向に力を注いでいる。
 具体的には、赤外線を照射し、その反射によって前方障害物を感知し、あらかじめ組まれたプログラムに従って、回避(後退、右折、左折、停止など)することができる。他にもサウンドなど様々なセンサーが組み込まれている(写真をクリックされたし)。

タンサーボーグ:TansorBorgの部品一式

タンサーボーグ:TansorBorgの部品一式

動力本体部と制御基盤
 タンサーボーグは組立キットだが、組立自体は少年司書ロボ0号での「プチロボX」組み立て(参考1)のような妙味はない。つまり、工作に重点は置かれず、次号あたりで掲載予定の「センサー情報を処理するプログラミング」に目的がある。
 このあたりにこのキット、そして視力を備えた「ネットタンサー」まで含めたセットの大きな目的があると言ってよい。バトルなど運動機能の華麗さをロボットで実現するのではなくて、自律型ロボットの原型を確認することに目的がある。だから、複雑な工作は二の次で、「自律ロボット・プログラミング」の実習をするために、生まれたと言って過言ではない。見ていて、私はそう思った。
 (ここでの自律型ロボットとは、センサーによって多様な外界情報を受け取り、それを疑似AIシステムによってどのように処理すれば、あたかも意志あるごとく振る舞うのか、という意味で使っている)

センサーであふれたタンサーボーグ

タンサーボーグの側面

タンサーボーグの正面

側面(右側)の明暗センサー

ラインセンサー:床下の明暗感知

 写真のような様々なセンサーを実際にプログラミングする場合、この「タンサーボーグ」単体では、画面上にフローチャート(流れ図)を書き、そこに分岐を多様に組み込み、もしもセンサーAがこの値ならば、左右車輪を高速で回し、30センチ前進させる。
 あるいは、一定レベルの音を感知した場合には、右車輪を前転させ、左車輪を後転させ、その場で信地転回をせよと命令する。
 このような、様々なセンサー受容器からの信号量を計り、分岐を多用することで自律走行、自律行動を可能としている。それらが、グラフィカルに流れ図を描くことで、プログラミングできる。
 この点については、次号で掲載予定。

参考1
 少年司書ロボ0号(01) プチロボXの概略(MuBlog)

追補
 少年司書ロボ0号(プチロボX)と、今回の少年司書ロボ1号(タンサーボーグ:ネットタンサー)とは並立したものです。
 0号では、人型二足歩行ロボットという、複雑な多数サーボモータの連携操作を実際にシミュレートし、この1号では多様なセンサーからの情報を処理することで、自律型ロボットの外界情報連携操作をシミュレートするものです。
 両者はいずれ、統合されるものですが、現在はそれぞれが黎明期なので、それぞれの要素を個別に実体験するほうが、実り豊かだと考えました。

 0号の歩行や運動についても、メーカーがサンプルとして提供するスクリプト以上のものを作るにはそれなりの経験が必要です。また、この1号のシステムはプログラミングについては比較的分かりやすいものですが、センサーを見かけ上並列して処理する体験はまだ私にはないので、これもある程度基礎を体験する必要があります。

 この点で、虫型・タンサーボーグ単体ではなく、無線LANを操るネットタンサーまで同時に扱うことも考えましたが、これは人知れず(笑)、とてつもなく高度な機能を持っているので、基礎を固めておかないと、メーカー提供のサンプル実行だけに終わる危険性さえあります。
 基本的にしっかりしたシステムを、設計思想以上に多様に使いこなすには、やはり、(能力・年齢的にも)年季が必要だと考えた次第です。
 今後、じっくりMuBlogロボット記事をお楽しみください。

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2007年10月30日 (火)

少年司書ロボ0号(06) プチロボXの四肢接続と配線:組立終了

承前:少年司書ロボ0号(05) プチロボXの胸と頭

随想:ロボットの配線について
 私などが幼少期に造った模型工作の配線では、せいぜいモーターが一個、電池が2個、スイッチ(前進後進)、そして豆電球一個。それくらいでカマボコ自動車を造っていた。シャーシーというか、台車部分を手頃な蒲鉾板でまかなっていたわけだ。もちろんそこにギヤセット、シャフト、タイヤが付くのだが。

 すると、配線ということについて、プラスとマイナスを間違えないとか、ショートさせないとかの注意で済んでいた。もちろんゲルマニウムラジオ→トランジスタラジオとか、真空管ラジオとかになってくると少し配線が増えてきたが、シャーシの裏側で短い線をハンダ付けする程度のことだったせいか、気にならなかった。Oゲージのフロアでの電気機関車遊びなどは、配線すら意識しなかった。

 配線を気にしだしたのは十数年前からPCを自作し始めてのことだった。フロッピーディスクとか、ハードディスクとかCD-ROMとか、幅が広くて外れやすい巨大な配線を小さなケースの中にとりまわして、そのそばに微細なファンの配線とか、リセットスイッチ配線とかが入り交じり、大抵は巨大な巻き線状態がケース内に横たわり、最後は鉄板蓋をかぶせて見えなくなって、はい終了! だったが。

 この夏、涼夏2007PCという中が透明で丸見えの、アクリルケースPCを自作して、とたんに「配線・とりまわし」ということの重要性に気が向き出した。透明だから蓋をして「はい、動いた」では済まない。こちゃごちゃの配線はいつまでも気持をげっそりさせて、保守する気力を減退させる。今夏はなんとか、配線の簡便なSATAパーツを多用して、それなりにおさめた。

 そして近頃は数年前のPowerPCG5の裏蓋をあけて、その芸術的な配線仕上げに感嘆の声を上げた。気付いた要素は二つあった。MACは長大な配線もいとわず、ケースの四隅にケーブルをぐるりと沿わせて、ケース内のスパゲッティ状態を避けていた。さらに、高床式(これはMACもATマシンも同じ)のマザーボードの裏側に、別の線を潜らして、散乱を避けていた。

 さて、少年司書ロボ0号は如何に。
 原型機プチロボXは、小兵なりといえどサーボモータを9つ持っている。そして電池4個を四肢に分散している。これらがすべて胸の制御基盤に集中するのだから、ただ単に、組み立てた!動いた! では話がおさまらない。と、意識がそこに行っただけで、なんら革命的な配線工夫をしたわけではない。
 ひたすら四肢の動きとケーブルが絡まらないように、若干の余裕を残して、束ねる試行錯誤だった。

随想結論
 小型ロボットの配線は、サーボモータ(一個に付き、+-と信号線、合計3本の線が付いている)の数が多くなるから、今後、いろいろなところで工夫が為されていくだろう。しかし、縁の下の力持ち工夫に近いので、派手さがなく、情報も「探す」気持を込めないと見つからないと思う。なにか根治療法がすでにあるのだろうか?
 ともかくMu工作部門では、「配線」「パーツ接続」「非ワイヤー化」情報に気を配っていこう。

工作06-1 四肢の接続

胸と右足の接続
四肢と首の接続完了
 あらかじめ、位置や丸形ホーンの方向に注意しながら造ってきた両足や両手や首や制御基盤を、最後に一式組み込むわけだ。このころが一番工作の快感を味わう時期だと思った。よく言われることだが、工作とは完成してしまうと、一挙に虚ろになり、悲しみさえ味わうものだ(笑)。
 接続は従来通り、ブラケット・アームの切り込み部分に、丸形ホーンの裏側軸を差し込み、反対側のハトメも同時に穴に収めるのが基本である。
 要するに、各パーツを独立した「モジュール」として扱い組み立てておき、最後に全部を接続して完了となる。

工作06-2 配線と無線機のセット

制御基盤:サーボモータ接続前

配線後の制御基盤

受信機をセットし、配線を束ねた状態

 さて配線作業となるわけだ。9つのサーボモータでさえ写真のように混乱しているのだから、これが20とか30個になってくると、余程に「配線思想」を確立しておく必要がある。
 写真の見どころは、
    未接続の制御基盤と、
    配線済みの制御基盤、そして最後は
    無線機(受信機)をセットした制御基盤と、
    配線をどのように束ねているのか。
これらの部分に注目して、写真を拡大してほしい。
 なお、私の技術では、実は小型ロボットの配線を束ねることなど、まだまだ未熟だと断っておく。ただし、相当に意識してこのあたりを工作したという、そのことを記録した。

工作06-3 プチロボXの組立工作完了

完成したプチロボXの正面姿
無線で動く少年司書ロボ0号
 この写真で「工作」が完了したことになる。
 左側の写真では、まるでエバンゲリオン初号機のように、ロボットの右後ろに幅1センチ程度の、PCから来たRS232Cのケーブルが見える。これがロボットの胸の中(受信機を外した受け口)に接続されているわけだ。この状態で初期調整をプチロボXのマニュアルに書いてあるように済ませる。簡単なことだ。
 右側の写真は、調整を終えて、RS232Cケーブルを外して、独立した姿である。右下にあるのが、無線機の送信機になり、PCからのRS232Cに接続している。入れ物もないので裸だが、今は木の箱にいれて隠している。ただし、数センチのアンテナ線だけは外に出している。これはロボットの受信機アンテナも2センチ程度胸箱から外に出している。

少年司書ロボ0号(番外編)プチロボXが起き上がった!
プチロボXのメーカサイト

感想
 これで少年司書ロボ0号の原型機プチロボXの工作部門が終了した。すでに簡単に動かしているが、なかなかのものだ。特に、オプションで購入した廉価な無線機が重宝している。RS232Cのコードを直付けしてサーボモータ全体のバランスを調整したのは一回だけで、あとはすべて無線機を使ってPCからコマンドを送っている。

 無線送受信機の価格は6千円程度、これが高額なのか低額なのか相場はしらないが、私はこういう小型無線基盤を自作できないので、非常にありがたく思って使っている。調整無しの、差し込むだけというのも、魔法のようだな。
 
 しかしこれで終わりではない。まだ、人型二足歩行ロボットの観点からすると道半ばである。今期の工作は全工程の3割程度だと、感じたのだ。
 それで、以下の様に考えたことを記して、この感想のまとめとしておきたい。

 少年司書ロボ0号:人型二足歩行ロボットの全工程
   1.組立工作 3割
   2.基本動作スクリプト習熟 1割
   3.応用動作スクリプト習熟 3割 (実は無限・∞かも)
   4.改良工作 2割 (これも実は∞かも)
   5.調整 1割
   *.実用化→∞

 まだ私は全工程の3割しか経験していない。だから、ロボットに関する考えも道が遠い。
 今度お会いするときは、上記の第2工程になることでしょう。
 再見

05←また続く→工作目次

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2007年10月23日 (火)

少年司書ロボ0号(05) プチロボXの胸と頭

承前:少年司書ロボ0号(04) プチロボXの両足(お笑い短足・扁平足)

随想:ロボットの胸と頭
 ネット上でざっと見ただけだが、現代の二足歩行ロボットは、比較的大きな脳を持つ生物(爬虫類・ほ乳類)に比較して、脳の置き場所が「胸」になっていることが多い。だから、プチロボXには頭を支える首とか頭自身が、どこかと特定しがたい(笑)。首も顔も頭もない!

 もちろん少年司書ロボ0号は、そのあたりの顔無し、頭無しをなんとか手当するつもりだが、プチロボXに限らず他のロボットも頭や顔はダミー(嘘物)に過ぎず、あってもなくても良いのが多い。研究室で開発されている数千万円クラスの二足歩行ロボットは知らないが、現代の二足歩行ロボットには見かけ上、実質的な頭はないと言える。

 理由は簡単で、たとえサーボモータを制御するだけの制御基盤でも、頭に乗せるほどには小型化ができていないようだ。だから小脳に相当する制御基盤は、プチロボXの場合、大きな胸に納められている。これは他のロボットの多くもそのようだ。
 余談だが、四肢のモータ配線を、頭につなげることを想像すると、鳥の巣のような爆発頭になる。

 ターミネータなんかを思い出すと、シュワルツネッガーの目も頭も、外見は人間らしくちゃんと機能していたが~。
 実はそこに答えがあるようだ。
 つまり、様々なセンサーを調べていて思ったのだが、特に「目」は頭という一番高い所に置くのが理にかなっている。距離を計るには目を最低でも二つ、間隔を離して設置するのがよい。すると、目をそこに置いたとき、初めて人型二足歩行ロボットの「頭」が意味を持ってくる。
 そういう目や耳が自由に扱える日までは、今の二足歩行ロボットの「頭」はダミーと、考えておこう。

工作05-1 プチロボXの頭は肩

プチロボXの頭!と肩!
頭に首をつけたプチロボXの生首
 現代ロボットの頭とか首とか顔とか肩とか、いわゆる上半身のことを考えると、混乱する。プチロボX君の場合、首相当と、両肩相当のサーボモータが合計3つあるだけだ。これだと、両肩が左右の上下に傾くのと、両腕が前後に動くしかない。だから、少年司書ロボ0号は、上半身の動きがとても簡素になる。
 しかし、プチロボXの大きさや、価格や、対象が初心者むけであることを考えると、これで十分とも言える。資源が少ない方が、人によっては工夫の余地があって、よい結果を生むことさえある。私は将来、この首と両肩だけのモーターをなんとか華麗に動かしてみたいと、思った次第。

工作05-2 頭と四肢

腕と電池ボックス
頭に両腕を付ける
プチロボXの頭部、首、四肢

 プチロボXの特徴は、単三電池を四本使って、それを四肢に分割セットしているところだ。二足歩行ロボットを、初心者でもそれなりに動かすには、ロボット自体の安定性が必要である。それは重心のかけ方でもある。両足首と両腕に電池を一本ずつセットしたのは、正解だった。トルクが小さいサーボモータでも、電池を一個ずつ分散荷重させた状態だと、うまく動かせるものだと思った。
 写真「プチロボXの頭部、首、四肢」を見ると、それぞれ独立した機能部(モジュール)を作っていき、最後にブラケットのアームとボディ鳩目で接続させたのは、気持ちよいインターフェースで成功だと思った。こういう様式は、いつごろ、誰が考案したのだろうか? この世界にも、知恵者がおったのだろう。

工作05-3 胸に制御基盤で頭脳となる

制御基盤の箱への収納取付
 現代の二足歩行ロボットの多くは胸に脳を納める。ここで脳と呼称するのはCPUをさすが、それは組み込み型の「マイコン」であって、PCとは比較にならない。その違いは、マイコンは用途が決まっているが、PCは汎用性をもっている。前者はすでに多くの機械製品にこっそり埋め込まれている。自動車などには一杯入っているが、利用者が意識することはない。
 プチロボXの脳(マイコン)は、大脳に相当するPCからの命令(無線ないし有線で)にしたがって、9つのサーボモータを混乱なく動かすためにある。私は、このマイコンをプチロボXの運動を任せられた小脳と思っている。

工作05-4 腰と脳付き胸が一体

プチロボXの腰

腰板アルミと胸箱(制御箱)

裏から見た腰板アルミと胸箱

胸箱(制御基盤収納)と、首用アーム

 制御基盤の入った胸箱は、上方で首や肩、両腕を支え、下方で腰を経由して両足につながる。小さな部材を効率よくネジ留め接続していく工作なので、いろいろな工夫がこらしてあるが、詳しくは各写真に説明を付けておいた。

感想
 工作もここまでくると一段落という思いが強かった。最初は微細ネジやブラケット方向にものすごく迷いが生じたが、人間は賢い(一般論)、私もなれると苦労が小さくなった。鼻歌交じりで、制御基盤をネジ留めしていた。そして、腰や胸のブラケットも、当たり前というか理にかなった設計思想だと、感心するに至った。

 ただ、制御基盤をアルミケースに付けるとき、絶縁ということに注意が向いた。写真では見えないが、プラスティックの小さな支え輪を填めて、基盤をケースから浮かせた状態でセットしたことや、胸箱の裏から腰板をネジ留めするときは、そこだけ短い、ぎりぎりのネジ長を用いたこと。そういう細かな注意事項が少しずつ分かってきた。

 PC自作(涼夏2007PC)ではケースがアクリルだったから絶縁については気にもしなかった。その点、プチロボXなどの超小型ロボットでは外枠が金属なので、ネジ長を間違えるとショートして制御基盤がオシャカになるのだろう。

 さて、工作も次回は終わりに近づく。四肢はめ込みと、ワイヤリングというか、配線のまとめになる。あらかじめ書くと、PCでもロボットでも、配線ということの重要性をこの頃痛切に味わいだしてきた。いずれ良い方法が生まれるのだろう。もちろん、現今究極の手法は、CPU自体やメモリのように、チップ製造の銅線印刷固め絶縁手法なのだろう。(実は、よく知らない!)

ちょっとくどいメモ
 配線について、その秘術に気がついた。PC自作の最後の配線仕事だが、さきごろMacG5を研究した際、Macは比較的長い配線もいとわず、ケースの隅を大回りさせてスパゲッティ状態を避けているな。さらに、マザーボードの上げ底空間を利用して、ボードの下部に線を通している。これらも、現今有効な手法だと感心した。将来の自作PCでは使わせてもらおうぞ。

04←また続く→06

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2007年10月16日 (火)

少年司書ロボ0号(04) プチロボXの両足(お笑い短足・扁平足)

承前:少年司書ロボ0号(03) サーボモータに骨(ブラケット)をかぶせる

二足歩行の足と手
 今回のプチロボXの組み立てで、二足歩行での「足」というものの原型というか原理はだいたい分かった。この少年司書ロボ0号だと、股関節、膝関節、足首関節と、片足につき3つのサーボモータを使っている。
 それぞれのモータにそれぞれの微妙な角度を伴った動きを指示すれば、生物が歩行する「足」の役目を金属の足が果たす。もちろんそのプログラムは私みたいな初心者には無理なので、はじめからモデル(台本:スクリプト)が付いている。完成の暁には、それをまねたり、修正したりして、思うように動かすわけだ。

 ただ、このプチロボXキットでは、腰全体を回転させるサーボモータはない。このために、微妙な方向転換は、まず無理かもしれない。勿論身体の重心を変えることで、そろそろと歩く方向を変えることは可能だろうが難しい。他の高級キットでは、腰にサーボモータを付けて、方向も自由に変えられるものがある。価格や用途にあわせた、それぞれのキットだと思った。

 さて、手。
 これは、手つかずと考えた方がよい。両肩にサーボモータがあるだけで、前後に振ることしかできない。肘とか手首とか、まして指の関節はないのだから、手を左右に動かしたり、物をつかむことはできない。
 これは、昔から映画などでみるマニピュレータというものに相当するのだろうか。だが私がこれまで見たのは人間が長い機械製の手指を、離れたところから操り人形のように使って、放射性物質とか強い毒をさわるものだから、ロボットの手とは、少し異なる。そのマニピュレータをサーボモータで操り、肩につければ人造「手」になるのだろう。
 興味がわいたのでロボット用の手をさがしてみたら以下の記事があったが、私にはいささか高価なものだ。片手だけで、プチロボXの一台分以上の出費になる。しばらくはあきらめるしかない。
 (株)アールティのロボットアーム: http://www.rt-net.jp/old/movie.shtml

工作04-1 足(左足)の組立

足裏(左足)からのネジ留めの様子
足の裏(左足裏)
足首サーボモータと電池ボックス(左足)

 写真の左右と実際の左足、右足とは逆になる。
 実は最初に、右足は組み立ててしまったので、ここでの説明は左足の組み立てになる。
 少年期に比較的模型をさわっていたので、訳がわからなくなると、ともかくあちこちさわって調整して知らぬ間に完成させた経験がある。それが、右足だ。ここでは、左足を順をおって、理屈にしたがって、組み立てていく。
 組み立てが難しいわけではないが、おなじ形のブラケット{ボディ、アーム}を付けた関節(サーボモータ)を、用途・場所に合わせて方向を変えて接続するので、マニュアル写真を正確に読み取るか、実際に動かしながら組み立てる必要がある。そして、4本のネジ留めが必要なところは、4本をバランス良く均等に締め付けるという工作の基本姿勢が必要である。

工作04-2 左膝関節と左股関節

左膝の組立
左股関節と、左膝関節
 左・膝と左・股とは、似ているがブラケット・アームの取付位置が異なる。これは文章にすると余計にわかりにくくなるので、写真をよく見ていただいて正確にネジ留めすること。注意点は、アームの取付位置と、そして、アームの切り込み部分の方向、この二点である。なれないと混乱する(笑)。
 ただし、プチロボXを完成し、十分慣れて、別の変形(トランスフォーム)ロボットにするときは、このあたりの方向や位置を自由に考えて、いろいろな変わったロボットに変身させることになる。

工作04-3 左膝と股の結合

左股関節と左膝関節の結合
ブラケットアームとハトメ
 少年司書ロボ0号は、結果として短足になる。その原因が、足首とか膝とか股を直結させるからだ。間に長い骨が入らない。これはこれで組み立てがすっきりして、合理的ともいえる。そしてそれは、プチロボX・設計思想のよってきたる所だろう。
 接合は、相手の丸形ホーンの裏側に当方アームの切り込み部分を差し込み、同時に相手のハトメを当方アームの穴にはめ込む、となる。最初の右足組み立ての時は、いささか迷ったが、一度二度と接合すれば、左足は思いの外、簡単だった。他のロボットは知らないが、わかりやすくて、接合はしっかりしている。

工作04-4 完成した両足

くねくね両足
完成両足
 写真のように、完成した両足は、くねくねと良く曲がる。ただし前後方向だけで、左右には捻られない。当たり前か、人間の足も左右には捻ることができない!
 これを見ていると、幼児期に遊んだ、竹輪を針金でいくつもつなぎ合わせた蛇とか龍のおもちゃを思い出した。少年司書ロボ0号も、関節をいっぱい付けて~、と思ったが、そのあたりが現代の模型ロボット・キットでは、制御基盤を触る腕がないと無理のようだ。残念だがしかたない。
 しかし、9つとか、20近いサーボモータを動かすのでも、高級キットではいろいろな支援(教示による学習)があるにせよ、二足歩行させるのは、至難の業だとおもった。
 時をかけよう。はじめから、すべてをマスターできるわけがない。ゆっくりと。

感想
 ということで、サーボモータやブラケット{ボディ、アーム}による関節を、組み合わせることで、両足らしいものができた。すでにご承知のように、この方法で、ちゃんと動いている。だが、組み立てはまだまだ続く。
 慣れればもう少し気楽だが、最初は、関節と関節とを接合させるのに、少し面食らった。だいたい工作とは、事前に方法が読み切れるものだが、年齢なのか(笑)、複雑なのか、マニュアルを良く読んで手を動かして、初めて納得できた。そして、ブラケット一つとってみても、ものすごい小さな工夫の積み重ねがあると、思った。
 その精度、その汎用性。人間は、やはり賢いな!

03←また続く→05

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2007年10月10日 (水)

少年司書ロボ0号(03) サーボモータに骨(ブラケット)をかぶせる

承前:少年司書ロボ0号(02) サーボモータのチェック:プチロボXの動力源

ロボットの骨格:ブラケット
 二足歩行ロボットの原動力である関節を作るには、サーボモータを支える骨が必要になる。プチロボXではそれをブラケットと呼び、ブラケット{ボディ、アーム}と言う風に、二つのアルミ板器具で構成されている。このブラケットという呼び方は、他のロボットでは「フレーム」とか「サーボ・マウント」とも呼ばれている。
 要するに、強い力(トルク)で回転するサーボモータをしっかり固定する支持具をさしている。プチロボXも他のロボット模型も大抵はアルミ板で作られているが、他の材質でも強固で耐熱性なら使えると思った。

 (註:関節はものすごく発熱するらしい。将来は、関節クーラーなんかが市販されるだろう(笑)。CPUクーラーと同じ道をたどって、空冷だけじゃなくて水冷とか油冷も生まれるだろう、楽しみ)

 プチロボXの特徴は、手はそれなりの長さがあるのだが、異様に短足に見える。これは股関節、膝関節、足首(関節)という三つの機能を、ブラケット{ボディ、アーム}で固定したサーボモータだけで接続しているからである。非常に機能的というか効率的な工夫だと思った。いわゆる臑(すね)がない。極端な云い方をするなら、関節だけで作られた足となる。
 こういった工夫は将来の万能四肢に発展する可能性もある。いわゆる「くねくね手足」とでも言えようか。

 この記事(03)では、関節の構成要素である「ブラケット・ボディ」をサーボモータに取り付ける工作をする。

工作03-1 サーボモータの裏蓋外し

サーボモータの裏蓋外し(1)
サーボモータの裏蓋外し(2)
 プチロボXでは、ブラケット・ボディをサーボモータの裏蓋にかぶせて固定する方式なので、まず裏蓋を外す必要がある。この工作は簡単なようで、実は私は苦労した。つまり、ネジというかビスが細くて長いものなので、扱いに不慣れな私は指先が震えたまま目がかすみ、9x4本のネジを外し、また留めた。その微細作業が辛かったわけだ。
 なお、裏蓋には方向があって、CEと言う文字が軸側である。

工作03-2 ブラケット・ボディとハトメ(鳩目)

ブラケットボディ+サーボモータ(1)
ブラケットボディへの鳩目はめ
 ブラケット・ボディを裏蓋にかぶせる前に、所定の穴に裏からハトメをはめ込む作業がある。このハトメは後日に、他の関節とブラケット・アームで接続するときに、回転を支える軸になる。だから忘れると、他の関節と接続できなくなる。
 ハトメを穴にはめるには、ドライバーの柄を使ってちょっとした工夫をした。単純なことだが、我ながら気に入った工夫だ!

工作03-3 骨付きサーボモータ

ブラケットボディ+サーボモータ(2)
ブラケットボディ+サーボモータ(3)
 写真は、サーボモータの裏蓋にブラケット・ボディを載せてネジ留めしている寸前と結果である。こういう姿を特筆したのは、作業を注意深くしないと、肝心要の原動力となる関節がうまく行かなくなる危険性を感じたからだ。マニュアルにも特筆大書きしてあったが、ともかくネジが細くて長いので、まるで針のように思えた。4本をバランスよく留めるには、丁寧さが必須。すぐにネジ頭をネジ切るタイプの人だと、要注意だね(爆)。

感想
 アルミ板で作られたブラケットを一つ一つのサーボモータにかぶせてネジ留めしている間中思ったのは、工作精度の高さだった。どのブラケットも、ねじ穴がぴったりとサーボモータの裏蓋の穴に合致し、少しのズレもゆがみもなかった。こういう成型のできる工作機械があって、それを操作する人がいて、出来上がる物なのだろう。

 一つ疑問だったのは、サーボモータの裏蓋を留めているネジというかボルトというか、ビスというか、その「長さ」が気になった。つまり、サーボモータの裏蓋だけを固定させる容量のネジに、厚さ1mmほどのアルミ板をかぶせてネジ留めするのだから、当初予定よりも1mmほどネジ留め強度が落ちるのじゃなかろうか、という心配だ。サーボモータのプラスティック外郭には固定用の穴が別に二カ所あるが、プチロボXではブラケットの固定にその穴は使っていない。
 逆に、そこにキットの工夫があるのだと思った。裏蓋重ねブラケット留めを選択することで、全体形状がすっきりしたわけだ。こういう見極めは、きっとキット制作者の感性に属することなのだろう。

 それと次回ではっきり分かるが、鳩目(ハトメ)を他の関節と接続する要(かなめ)にしている。こういう用法が一般的なのかどうかは知らないが、すっきりした工夫だと、重ねて思った。

 つまり、関節を一つ作るにも、ものすごい工夫が積み重ねられた結果なのだと、ほとほと感心しながら、せっせと9つのサーボモータにネジ留めしていた、ということ。

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2007年10月 9日 (火)

少年司書ロボ0号(番外編)プチロボXが起き上がった!

少年司書ロボ0号:プチロボXが起き上がった
Testlibrobo0go_014 突然ですが、少年司書ロボ0号が誕生してしまいました。非常に感動したので、「プチロボX制作シリーズ」をすっ飛ばして、ともかく「動いた! 起きた! 誕生した!」その、感動の名場面を動画で記録しました。↓

 →動画:誕生の一瞬 .wmv (1.7MB)

 今夕のところは、Windowsだけしか再現できないですが(WMVファイル)、自作ロボット・シリーズは今後継続しますので、そのとき、WinもMacも分け隔て無く、たっぷりお見せします。こうご期待のほど。

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2007年10月 7日 (日)

少年司書ロボ0号(02) サーボモータのチェック:プチロボXの動力源

承前:少年司書ロボ0号(01) プチロボXの概略

人型ロボット模型には中心の動力源がない
 この回では、少年司書ロボ0号の、関節、筋肉、骨の三拍子を兼ねた動力源である「サーボモータ」のチェックを行う。

 サーボモータは古くからラジコン模型飛行機などで制御用に使われてきた。しかし少年司書ロボ0号の原型プチロボX・キットのような「人型ロボット」では、その使い方が異なっている。ラジコン飛行機やラジコンカーには、他に必ずでっかいエンジンとか、大型電動モータが動力の中心として別に載っているが、人型ロボット模型には、大抵は、身体のどこにもそんなものはない。小さいサーボモータがそこら中に散らばっているだけだ。

 サーボモータは、ラジコン模型飛行機などでは、主翼の上下、尾翼の左右、エンジンの回転数などの制御(コントロール)に使われている。サーボモータの軸を少しの角度ずつ動かすことで、翼をコントロールしている。高速でプロペラをまわす最大の動力源は、別の「エンジン」とか「電池モータ」であって、それが飛行機を推進させる。制御用のサーボモータで飛行機が飛ぶ例は多分ないだろう。これはラジコンカーでも同じだ。

 ところが人型ロボット模型となると、たとえば二足歩行のプチロボXでは、中心となる動力源がこれまでの考えとは異なる。他の模型では制御に使われているサーボモータが、模型ロボットでは、「動力源」と「制御」を兼ね備え、身体の各部に分散しているわけだ。

 実は、人間も身体のどこかに巨大な動力源があって動いているわけではない。
 お気づきとは思うが、心臓は血液を流すポンプであって、血圧で手足が動くわけではない(笑)。

 自動車とか飛行機とかはエンジンが中心にあって分かりやすいのだが、人間は、どこにもエンジンや電動モータがないのに複雑な動きをする。
 これは関節とか筋肉とか骨を、大脳や小脳が上手に制御しているからだろう。
 プチロボXでは、その{関節、筋肉、骨}を一個づつのサーボモータでまかない、合計9つの{関節、筋肉、骨}で、よちよち歩きをする。

工作02-1 電池と制御基盤

電池と制御基盤:プチロボXは分散電源
 少年司書ロボ0号は、燃料になる電池を両手両足に4本こっそり隠し持つ。他の高額ロボットを見ると、ノートパソコンに積むようなでっかいのを備えていたが、プチロボXでは、すべてはプチだからこうなるのか。ただ設計意図を想像してみると、バランスを取るのによいのかも知れないと思った。特に扁平足のデカ足に電池を積んだ様子には爆笑しつつも、「すごい発想!」と感心した。将来人並みの足になったなら、臑(すね)もつけて長身にし、その中に組み込むのもよいだろうなぁ。
 さて、その電池のコードを基盤の四隅に付けるのだが、充電式の単三電池と知るだけで、他は無知。各サーボモータへの動力分電とか、基盤とかオプションの受信機への電源とか、一体どうなっているのか全く知らない。しかし、キットは無知を支援してくれるはず。
 「まずは、動かしてみよう」これにつきる。

工作02-2(1) サーボモータの可動チェック(1)

サーボモータの可動チェック(1)
 最初に一個だけサーボモータの可動を試してみる。基盤にはPC(涼夏2007PC)から、RS232Cのケーブルを引っ張って、差し込んでおく。
 次に基盤のM0ソケットのマイナス表示を目印にして、黒線をマイナス方向で、サーボモータの線を差し込む。M0は左足首モータ用だが、それはずっと後で決定する。で、基盤の右手前の棒スイッチをonに倒す。右奥のランプが点く(安心した)。
 しかしサーボモータはうんともすんとも言わない(不安~)。そこでマニュアルを読むと、パソコンの制御画面を見よ、となる。

工作02-2(2) サーボモータの可動チェック(2)

サーボモータの可動チェック(2)
 PCの制御画面でNo.0という小窓を探し、そこにマウスカーソルをあてて左ボタンを押したまま左右にスライドを動かす。小窓名称No.0のゼロは基盤のM0ソケットのゼロに対応している。
 マウスボタンを放す。すると、サーボモータの牛のツノのような「棒状ホーン」がピコリと瞬時に動く。もちろんスライドバーの動きで角度が変わる。これでOK.

工作02-3(1) ホームセット

サーボモータのホームセット(1)
 次にサーボモータの軸回転・中心位置決めに入る。以下の作業はまとめて9個のサーボモータをすべて対象にする。
 「ホームセット」という命令(PC制御画面の左下に隠れている)を各サーボモータに実行するわけだ。
 「ホームセット」を押すと、写真の様にホーンが真横に向く。ここがサーボモータのホーンの初期値というか、中央値というか、私は初期センタリングとか自分で呟いて実験していた。
 なお、「ホームセット」ボタンは、一度だけ押した。あとは、各サーボモータを基盤のM0~M8に接続するたびに、ホーンがぴょこたんと真横に向いた。

工作02-3(2) 丸形ホーン付け

サーボモータのホームセット(2)
 先の写真では、サーボモータの頭にある棒状ホーンの、その根本のネジが半分浮いている。次に丸形ホーンを取り付ける為に、この棒状ホーンを総て取り外すわけだ。写真は丸形ホーンを付けた状態である。ネジはそのまま流用する(キットのネジを使うと、数が合わなくなる)
 これらの作業は、サーボモータを一つ一つ基盤の所定ソケットに付けては、センタリングさせて、棒状から丸型ホーンに変えていく。
 動かないときは、多分モータの極性間違いだろう(黒側をマイナスにすること)。またマニュアルにしたがって、丸形ホーンには油性インクで印を付けておく。どこに付けるかは次の写真にある。

工作02-4 チェック完了

サーボモータのチェック完了
 写真は総てのサーボモータを基盤に試験接続させて、「ホームセット」命令によるセンター合わせ、センタリングをし、かつ丸形ホーンに取り替えた完了姿である。
 完了したら、次の工作のために、すべて取り外しておく。

感想
 これから何度も繰り返して愚痴るだろうが、老眼・近眼の人には惨い作業の、しかもまだ序盤戦。9個のモータでこうなんだから、これが20個とか40個になると、なかなかそれこそ「隠居仕事」だね。忙しい若いもんには不向きかも(爆)。
 しかし、PC制御画面に併せてホーンがぴょこりと動く姿を見ると、まるで「生きておる!」、気持はだんだんフランケンシュタイン博士か、天馬博士になってきた。攻殻機動隊、士郎正宗ワールドも近い(おおげさな)。ああ、プルートも思い出した。
 要するに、アクチュエータ、つまりサーボモータの中に「少年司書ロボ0号」の未来が詰まっていると、私は工作序盤戦で快感の世界をかいま見た。

まだまだ続く

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2007年10月 2日 (火)

少年司書ロボ0号(01) プチロボXの概略

はじめに
 最近思うところがあって、プチロボXというロボット組み立てキットを購入した。発売日が2007年9月21日で、手にしたのが9月末だから、なんともいいようのない慌て者であると、自笑する初秋だった。しかし、よくみるとこれは二代目に相当し、初代「プチロボ」は2006年の初夏に発表され、すでにファンが沢山いることが分かった。だから、いわゆる先物買いの銭失いとはならない、と妙に納得した。

 ロボットを組み立てて何にするのか、ロボットバトルに参加するのか? 
 そうではない。曰く言い難い微妙なMu流の感性の発露からなるものなので、それは別途別記事として書くこともあるだろう。ただ、シリーズタイトルにあるように、「少年司書ロボ0号」を作る気力満々なので、日頃のMuBlogをお読みの読者なら、Muが何を目指しているかは想像がつくと思う。

 なおMuは、ロボット作りなんて、生まれて初めての経験である。だから、記事の信憑性は、今夏作成した「涼夏2007PC」ほどの確度はない。間違い、無知、いろいろあろうが、あまり気にしない。ともかく、まずプチロボXを動かしてみないことには、どうにもならない。
 ここに「日曜ロボ作家」が一人生まれた!

 (以下、写真をクリックすると解説文があります)

プチロボXの化粧箱

プチロボXの化粧箱
 初代「プチロボ」は二足歩行のヒューマノイド型(人型)ロボットを目的としたものでは無かったようだ。参考(4) だから、価格も1万4千円強ですんだ。コンセプトとして、素材を提供し、サーボモータなどは木片や紙に両面テープで貼り付けて、それでも「ロボット」が分かるような素材だった。それは素晴らしい考えだと、記事を読んで思った。

部品の総て:プチロボX

部品の総て:プチロボX
 それはそれとして。私は今回の二代目「プチロボX」だから購入したとも言える。微妙なところだが、素材だけから形をなすには、それなりの時間とか創造力がないと、かえって難しいこともあるからだ。私の場合、少年期ならあらゆる雑誌などを探し読みして、よいモデルをみつけ、先輩の作品を真似して、それなりに作ったかもしれない。だが、いま、そういう心のゆとりはないのが実情だ。しかしなお、ロボットを作りたい。こういう私の気持ちに、プチロボXは最適に思えた。つまり、それが「人型二足歩行」というきっちりしたタイプを、幾分将来のゆとりを残して、一式廉価にとりまとめたキットだったから。実に微妙なところだ。

無線機(送受信)と電池セット

無線機(送受信)と電池セット
 キットですべてまかなえるのだが、電池セットは充電器つきのを併せて購入した。現代ロボットは電気で動くものが主流だから必須である。無線機は、オプションだが廉価で使いやすいものらしいので購入した。つまり、キットだけだと、プチロボXはパソコンとケーブルをつなげたままで動かすことになる。初期実験はそれでもよいが、慣れてきたらまるでエヴァンゲリオン世界になってしまう。ただし、この場合はPCが大脳相当、プチロボXの制御基盤が運動担当の小脳相当であって、ラジコンのように無線操縦するわけではない。

制御基盤(WR-ESIX)とRS-232C:プチロボXの小脳

制御基盤(WR-ESIX)とRS-232C:プチロボXの小脳
 写真は制御基盤であり、真ん中のゲジゲジ虫はPIC(Peripheral Interface Controller)というマイコンで、9つのサーボモータを、大脳(PC)からの指示にしたがって制御する。このあたりのことは私は全く無知であり、いまのところマニュアル通りに結線するだけだ。PC(例の涼夏2007PC)の背中にRS-232Cという、昔はここにモデムを付けてパソコン通信をした受け口がある。そこにキットの長い線を差し込んで、もう一方を基盤に差し込む。現代のノートパソコンにはすでにRS-232C口が無いのも多く、そのためにキットにはUSB変換コネクタも付いている(親切な技術者魂だね)。

Puchi_RoboX:制御ソフトウェア

Puchi_RoboX:制御ソフトウェア
 キットにはCDが一枚あって、その中にソフトウェアやマニュアル、そして組立実演の動画がある。じつに親切だと思った。で、CDをセットしてマニュアル通りに初期インストールをすませ、Puti_RoboX.exeというアプリケーションを起動すると、写真画面が現れる。後日、この画面でロボットを操作する諸手続をプログラム(というか、台本書き:スクリプト作成)をすることになる。

 というわけで、未来に、強力なPC機能がそっくりプチロボXに載るなら、そしてプチロボXにカメラとか距離測定センサーとかを載せていくなら、完全な人型自律二足歩行ロボットがうまれる事になるのだが、~。私の実力だと、まだまだ数十年かかることだろう。
 今夕のロボット事始めとしては、大脳は涼夏2007PC、運動がプチロボX、併せて「少年司書ロボ0号」としておこう。
続く

参考サイト
 現在(2007年10月2日)の時点では、まだ「プチロボX」の記事が見付けにくく、以下に参考にしたのは2006年初夏以降にあった初代「プチロボ」に付いての記事です。

(1)The Weekly Herald:scie and axsee's electronics weblog.
 ↑文章がおもしろくて(つまり現代的)、つられて読み込みました。

(2)プチロボ買っちゃった!
 ↑なんとなく雰囲気が、先月の私と同じような心象風景でした。

(3)がらくたVol.8
 ↑全編、激しい内容でした。一万四千円の初代素材プチロボが、ここまで変身できるのかと呆然。この方の作品は、共立電子産業株式会社のblogで、優勝されて、別会社の高級ロボットが賞品として渡されたようです。

(4)シリコンハウスへようこそ:大阪日本橋でんでんタウンにある電子部品専門店シリコンハウス共立のブログ
 ↑昨年(2006年)に共立が掲載した初代「プチロボ」に関する宣言のような記事です。文責が「則武」さんと、銘記してあって、メーカとしてのロボットに対する切々とした想いが載っていました。なにかしら、ものつくりの原点というか、「実」世界をかいま見て、嬉しくなりました(今は「虚」世界が流行ですからね)。これを読んだのは、二代目プチロボXを購入した後だったのですが、ほっと胸をなで下ろしました。

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2007年10月 1日 (月)

小説木幡記:2007/10/01(月)黎明期の人型ロボット・司書

 今朝三時頃に目が覚めた。なにかしら緊張に似た感触があって起き上がってみた。

 余がパソコン・オーナーになったのは、1980年前後のことだった。まさにパソコン黎明期、弥生時代あたりだった。機種は沖電気のIF-800で、本体にプリンターが付いていて、別途グリーンディスプレイ(モノクロ)と合わせて40万円ほどのローンを組んで買った。今から考えると凄まじい冒険だった。給料の三ヶ月分ほど高額だった。それを何に使うかというよりも、命がけで手にした最初のオーナー・マシンだった。
 多少、発狂していたのかもしれない。

 そこに至るまでに約10年弱、プログラミング言語(FORTRANとかPL/1)を仕事に使っていたし、数年前にも外国製のPCを仕事のことで使っていたから、ド素人ではなかったが、自前で決死の覚悟で手にしたとき、「もう、余の人生はこれしかない。文学は余を見捨てた。いや、余は文学を見捨てた」と、悲壮な顔をしていた。
 笑っちゃいけない、若い(もう30代始めで、子供もおったのう)ということは、振り返ると幾分発狂しているようなものだ、脳。ただ、その後のことは、今は記さない。話は、そこへいくのじゃなくてぇ~。

 緊張で目が覚めたのは、もしかしたら、いま2007年、これは人型ロボット(世間では、二足歩行ヒューマノイドロボットと言われている)の黎明期なのかもしれないという、昂揚した思いからであった。

 パソコン黎明期に「生きた息した」余の人生は、そこで180度進路変更が為されていた。
 しかし今回の黎明期は、もう余生のことだから、進路変更はあり得ない。だが、そうであっても余の脳の中は、これからどんどん再編成されていくのだろうと、重い予感におののき始めた。
 集大成なんだろうな。余のこれまでの人生のいろんな知識や情感や技術の。それが人型ロボットに注ぎ込まれていくのだろう。最初の最初は、たとえペコリとお辞儀して、「ぼく、少年司書でぇ~す」と旗振るだけでも、生きている限り、その後に続く。

 IF-800を自宅においてしばらくして、年上の理論物理学の先生夫婦が余の自宅に、それを見学に来られた(笑)。余と、その物理学博士(ホンモノですよ)とは、部屋を暗くして、グリーンのディスプレイに、OKI-Basicで円や双曲線を描いて、「ふむふむ、すごいな」と話していた。黎明期とは、そういうことなのだ。

 ここで余のイメージ:弥生時代をへて、平安時代くらいに設定。
 小型軽量高性能の人型ロボットを一杯作って、それを余自身や司書達の「式神」に育て上げる。各々はちっこくて力もないが、それぞれの特技を持っていて、場合に応じて集合したり、自律サービスをしたりする。余や司書は、まさしく安倍晴明クラスの陰陽師だね。

 図書館で変な利用者ががなり立てたりしたならば、上級司書が「式、式を打てぇ~」と叫ぶと、チーフの少年司書ロボ0号がケースに応じた統合「式」を打つ。すると少年司書ロボ1号~10号くらいが、ややこしい利用者のそばにぱらぱらと集まり、その者の欲することを判断し、並行処理でかたづけていく。
 ~
 そんなことを考えだしたせいか、もう眠られなくなった。

注記:映画では、安倍晴明が紙切れに呪文を書いて、ふっと息をかけると、紙切れが鳥になったり少女になったりして、安倍晴明の仕事を助ける。これを、「式を打つ」と言うらしい。つまり、式神を起動させるわけだね。少年司書ロボに対しても「何々をしなさい」と、言って上げないと、一日中無限のぺっこんぺっこん挨拶と、旗振りをしかねない。
 してみると、今の時世だと「式神ロボの黎明期」とも言えるなぁ。

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