カテゴリー「図書館列車編成」の2件の記事

2009年12月 3日 (木)

図書館列車:キハ185-20/ワフ28000/キクハ32-501(移動読書形・周遊図書館列車)

承前:図書館列車:DE10/ワフ2/キクハ32-501

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↑キハ185-20/ワフ28000/キクハ32-501

☆ 移動読書形・周遊図書館列車(大歩危タイプ)
 先回考案紹介しました「観光周遊図書館列車(大歩危タイプ)」と今回の「移動読書形・周遊図書館列車」とは、見た目では牽引車の違いがある程度ですが、機能として「移動中の読書が可能」という点で変化があります。

 先頭車両はJR四国の「大歩危トロッコ号」や「瀬戸大橋トロッコ号」で牽引している「キハ185系」でディーゼル・気動車です。写真モデルからもわかるように客席が大体50席はありますから、先回の純粋牽引車・DE10とは大きく異なります。

 気動車の乗り心地は昔の国鉄奈良線での経験を思い出すと、現代の電車に比べて鈍重で音が大きいという印象が残っていますが、後尾に設定した吹きさらしのトロッコに比べると、まったく異なった静音空間です。例によってこの一連の図書館列車編成は、牽引車の動力源をすべて「リチウムイオン電池」などに変更したものを使うという、概念上の操作がありますから、もし実現したなら、窓があって密閉空間を保つキハ180系は、低中速・移動中の読書環境として、合格すると言えます。

 「周遊」という言葉を使ったのは、トロッコが一般に「トキ25000」とか「トラ45000」などの無蓋貨物車を再利用しているので、走行中の「読書」には不向きですが、その分トロッコは外気に触れ、眺望もよく「観光」に適しているからです。観光とするなら、その地域一帯を面として楽しむために、路線は周回できることが望ましいです。A地点からB地点に乗り継ぐビジネス用の車両であるよりも、周回して楽しむために「周遊」と言葉を添えました。

 今回の書庫司書車にあてた車両は、ワフ28000という国鉄時代のものです。まだ分析出来ていないので、前回のワフ2との相違や特徴を捉え切れていません。ただ、現時点での考えは車両編成の長さを40~50mに押さえるために、過去にあった実車で、人が乗れて荷物(図書)を運べる車両として7~8mの旧国鉄時代の車掌車(正確には緩急車)を選びました。概算ではこの編成で、20+7+16=43m強となります。

 車両編成長を考慮するのは、長時間自由に停車し、風光明媚な中で静止読書を可能にし、あるいは駅舎で旧来の移動図書館の役割を果たすには、引き込み線やホーム長から考えて、50m前後が限界と考えています。

A:モデル編成
 1.気動車(牽引客車)として、大歩危トロッコ号のキハ185-20(N・マイクロエース)
 2.書庫兼司書室として、ワフ28000緩急車(N・KAWAI)
 3.観光・図書列車として、大歩危トロッコ号のキクハ32-501(N・マイクロエース)

B:実車編成
 1.大歩危トロッコ号のキハ185-20(気動車)
  500ps(250PSx2)。
 2.緩急車(車掌車+貨物+ブレーキ装置)ワフ28000形
  自重9t?、積載量8t? (詳細不明)
 3.大歩危トロッコ号のキクハ32-501
  定員52名。JR四国。

△ モデル参考
 伊勢崎軌道株式会社(列車の細密画)
 (MuBlog)二階建て図書館列車考(2)大歩危トロッコ号(キクハ32-501)と外国のダブルデッカ

△ 実車参考
 キハ185-20(【JR四】キハ185系“リバイバル南風”運転)、(キハ185系)、(国鉄キハ185系気動車:Wikipedia)
 キクハ32形[注:トロッコ列車の内部写真が豊富。テーブル付き客席など]
 国鉄ワフ29500形貨車(Wikipedia)

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2009年11月 6日 (金)

図書館列車:DE10/ワフ2/キクハ32-501

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↑DE10/ワフ2/キクハ32-501

☆ 観光周遊図書館列車(大歩危タイプ)
 トロッコ列車は、一般に貨物車を改造した簡便な開放型客車を指します。実際に乗ってみると騒音や振動が激しく、読書環境としては良くありません。ただ、台車を現代的なものに変えたりすれば振動は抑えられるでしょう。もちろん開放性についてはトロッコの良い点であり特徴ですから、密閉式に変更する必要はないと考えます。

 モデル仕様は、実車のJR四国・大歩危トロッコ号・キクハ32-501で、この車両は運転席が付いているので、往復運転での機関車の付け替えなどは不用です。「周遊」という呼称を付けましたが、実際の鉄路では往復運行が一般的なので、この運転席機能は意味を持っています。

 この編成(DE10/ワフ2/キクハ32-501)の特徴として、書庫兼司書室をワフ2でモデル化しました。実車は古い緩急車で、この度の調査では正確なデータを得られませんでしたが、要点としては、一定の書庫を持ち司書が図書館列車に同乗するための車両を含むことです。積載量が7t前後ですから、図書一冊を0.5kgとした場合、14000冊前後は可能ですが、書架のスペースや司書の動線を考えると、実際の収容能力は2千冊程度となるでしょう。

 このタイプの編成での使用例としては、風光明媚な箇所に引き込み線を設けて、図書館列車を随時1~2時間留置し、静止した状態で付近の(徒歩)観光、あるいは列車内読書が想定されます。台車を変更すれば時速30キロ前後の速度で、移動列車内読書も可能と考えます。

 なお将来のこととして、ディーゼル機関車はリチウムイオン電池などに改造する必要があります。
 また実車のDE10は1200馬力程度あるので、書庫司書室と図書館列車一両では過剰な動力とは思いますが、モデルとして想定する「島図書館ジオラマ」では急坂急カーブ箇所が多いので、安定した運行にはこのくらいで良いと考えています。

A:モデル編成
 1.牽引車として、機関車DE10青色(N・TOMIX)
 2.書庫兼司書室として、ワフ2緩急車(N・TOMYTEC)
 3.観光・図書列車として、大歩危トロッコ号のキクハ32-501(N・マイクロエース)

B:実車編成
 1.国鉄・ディーゼル機関車DE10
  1200PS前後。
 2.地方・緩急車(車掌車+貨物+ブレーキ装置)ワフ2形
  自重10t、積載量7.26t
 3.大歩危トロッコ号のキクハ32-501
  定員52名。JR四国。

△ モデル参考
 (MuBlog)二階建て図書館列車考(2)大歩危トロッコ号(キクハ32-501)と外国のダブルデッカ
 凸形電機・貨物列車セットA(TOMYTEC)

△ 実車参考
 国鉄DE10形ディーゼル機関車(Wikipedia) 
 キクハ32形[注:トロッコ列車の内部写真が豊富。テーブル付き客席など]
 三岐鉄道 ワフ1形・ニブ1形

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