小説木幡記:システム手帳というかリフィル(用紙)というか
琵琶湖のユリカモメ
昨日、探しあぐねていたバイブル版のリフィル(95x170mの定型手帳用紙)をようやく近所のスーパーにある書店文具店で見つけ入手し、ほっとした。なんのことはない、昨年システム手帳を買ったお店だった(笑)。この10数年間、つまり21世紀になってからはずっと一回り小さなサイズのものを使ってきたが、気がついたらバイブルサイズのシステム手帳、リフィルを販売している店が見つからなくなった。安価でカラフルなミニサイズ版が出始めたころ、手帳一式が1000円以内で買えることに驚いて、それまでの10000円前後もしたバイブル版を棄てたわけだ。世間もそういう流れになったのか、ミニサイズは毎年どこの書店でも文具店でも入手出来たが、いつのまにかバイブル版を見かけることが無くなっていた。
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いや、単純に余の目にはミニサイズ版リフィル、小型システム手帳しか目に入らなくなっただけかもしれないが。
そこで昨年からバイブル版に戻したのは、学生達の集まりで、1人が実に器用にバイブル版を操っているのを見かけて驚いたわけだ。本人に直接聞いたわけではないが、膨大なメモ(学業、アルバイト、司書系雑務など)を取っているのをたびたび見かけた。
「そうか。システム手帳は、やっぱり英国軍士官がやったように、バイブルサイズをでっかいポケットに入れておかないと、役にたたないな」と、思ったわけだ。もちろんその学生はでっかいカバンにシステム手帳を常駐させていたが、……。
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余は1986年ごろに、NDKという源氏物語のデータベース化研究会に属し、そこの研究者伊藤氏に勧められてバイブル版を使い出した。当初はPCと連動させてあれこれ見よう見まねで工夫してきたが、やがて、邪魔くさがりの余には手に余ってきた。毎年リフィルが白紙のままになった。そのまま21世紀にはミニサイズにしたが、それも似たようなものとなった。あまりメモを造らない質だったわけだ。
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昨年から心をあらためてバイブル版を使いだしたのは、その卒業生のやりように密かに感心したのと、大きい方が断然書きやすく読みやすい。最近になって、その頃とりよせたバイブル版・リフィル用の穴開け器も見つかった。いろいろな印刷物に穴を開けて閉じこむことがミニよりもやりやすいと思い出した。
昨日買ったリフィルは「iPhone対応リフィル」と書いてあり、アプリケーション「Refill Stocker」なるものも目にした。どうせすぐに飽きるとは思うが、文房具は手にすると時々気分が高揚してくるから不思議だ。iPhoneやシステム手帳を駆使してこなすプロジェクトもない暇な日々だが、ちょっとわくわくわくしたのも事実だ(笑)。
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コメント
手書きで書きつけるのはいいですね
当方などは不精でしてシステム手帳は使ったことがありません。
月日のはいった日記帳、枠や線のはいったのも使えません。
それでも中学生のころからでしょうか、毎日何か書きつけるという習慣ができました。
後で読み返すこともないのに何故か書きたくなるのですね。
日記というのはある意味自己との対話なのでしょうか。
35歳くらいから45歳の10年間はそれが途切れました。
あまりにも過酷な日々だったので自己との対話の余裕がありませんでした。
10年くらい前から、またノートに書きつけるようになりました。
ポケットにはいる、枠や線のないルーズリーフ・タイプのノートです。
グーグルに聴くと(LIFE Plain Color of Paper Note)というらしいしろものです。
http://plaza.rakuten.co.jp/yamatoya55/diary/200608220000/
に写真が載っていました。
たいていは、どっかの喫茶店に寄ったときに書いていますね。
ほとんどが自己の良からぬ(はかりごと)に関する考察です。
時には飲み屋の別嬪さんに(お名前は?)などと、重宝します。
手書きというのはこちらの体調が分かったりしていいですね。
ロシナンテに一鞭くれて近くのロイヤルホストにはいって書こうとすると指が震えます。
よほどハンドルが重たいのでしょうか。
二日酔いのときもいけません。
キーボード時代になりましたが手書きは終生続けたいものだと、この記事にエール送る次第です。
投稿: ふうてん | 2012年12月29日 (土) 14時54分
ふうてんさん
キーボードと手書きとはまるで別世界を想像しますが、手書きにも不利はあって、猛烈に書き出すと、谷崎潤一郎などの著名作家ぶりに書痙になるようです。
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どんなことでも「仕事」になると、身も心も痛めつけるようですが、年齢を経てくると、「仕事」→「きまま」な状態に近づいてきますから、手書き復活もよいものです。
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さて数日は、新しいシステム手帳によしなしごとをまとめていく楽しみにひたるつもりです。
投稿: Mu | 2012年12月30日 (日) 01時23分