小説木幡記:田舎風の部屋と気温異変
↑平野屋の表部屋
なかなか夏鮎料理にたどりつけぬが、まずは平野屋の入ったところ。部屋は隅々までいろいろ田舎の雰囲気で飾られている。とは言っても、どれも年代ものだから、昨日今日にしつらえたものではなかろう。
日本の畳は、余の場合、座るのはしんどくなっているが、見た目とか、素足で歩くとか、寝っ転がるには最高の敷物だと思う余。
座るのは、痺れることもあるが、長年椅子ベッド生活をしていると、低い位置に身を曲げることが難しく、また年齢的に「よっこらしょ」と、立ち上がるのもしんどい。そういうものなんだろう。しかし竜馬伝なんかを思い出すと、幕末になると豪商や先進的な武家や、あるいは長崎では、緞通とかいう絨毯をしいてそこに椅子机を置いていたような気がする。畳も良いが、椅子もベッドもよい。日本は全部まとめて愉しめるから良い国じゃね(笑)。
本日、夕方帰還すると、外気温も室温もいつもと違って気持ち良く、かつまた西空が秋の夕暮れのように輝いていた。藤原家が宇治に別荘や墓所をおいたり、稲垣足穂が伏見からみた西空を褒めた理由がよくわかる。まさに西方浄土へ招かれているような夕景が見られる。秋の夕空である。
それにしても、気温が低いのはうれしいが、まだ8月の盆前だから、ちょっと欺されているような気にもなる。まだまだ焦熱地獄には気を緩めないでおこう。
さて、次くらいは鮎がでてくるかな?!
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