NHK平清盛(31)伊豆の流人:源頼朝
承前:NHK平清盛(30)平家納経:崇徳上皇の御恨
NHK大河ドラマ公式あらすじ
このドラマでは、後白河上皇(松田翔太)の描き方が並たいていのものではない。不良、悍馬、シュール、パンク、まともな人とは描かれていない。
その愛息が、清盛妻の平時子の実妹・滋子との間にできたのちの高倉天皇(80代)である。
京都の蓮華王院(三十三間堂)は平清盛が後白河上皇に贈った寺と描かれていた。院は大きな喜びを味わい、息子である二条天皇の来駕を期待する。しかし天皇は訪れることもなく、世を去り、わずか2歳の六条天皇(79代)が継承する。
今夜は、後白河上皇(父) →← 二条天皇(息子)と、平清盛(父) →← 平重盛(息子) の確執が天皇家と平家とで重ねながら描かれていた。
皇統からみると天皇が至高であって、それを凌駕するものは神仏以外にはない、と考えている。だからこの時代の院政というのは、隠居爺さんが口を挟むようなもので、折々には機能し祭祀政道をただしたとしても、不規則なことだと思う。
ところで。
清盛が大納言になった。これは古代の武門、大伴家持が中納言だったことと比べて感じるところある。古代の大伴氏は政争に左右されず、天皇を守護する親衛軍であった。清盛は武士の世をめざし公卿となり、頼朝は伊豆に流されやがて鎌倉に武家政権を打ち立てる。
現代。
いろいろな国にあって、軍が政権を担い、政治を指導するところは、住みよくなさそうだ。軍が悪いとはおもわない。軍の機能を外れているから下手なことになるのだろう。
{祭祀、現世(政治・経済)、軍事}この三つが上手に回転する国は、すみよくなると思う。清盛は、現世・軍事に力と工夫をつくし、祭祀については天皇や上皇に寄進・寄付することで安寧を招こうとしていたのだろう。
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