小説木幡記:初夏物語
季節感はよい。四季はいつも好きだ。強いて申せば、秋が一番飛翔できるが、このごろの初夏(と思っていたらいつの間にか残暑見舞いになるからわかりにくい)もそれなりに趣きがある。余は7月を大抵初夏と呼び、その佳さを過去から呼び出し、新たな今年の初夏として気持ちに納めていく。
植物、動物、ともに嫌いではないがあまり意識はしてこなかった。だから四季すべてに動植物がからまるわけではない。春は桜(植物)、夏は蒼穹(自然現象)、秋は紅葉(植物)、冬は雪(自然現象)。一般に人はその間をさまざまな植物や祭、行事で埋めていく。余は、夏と言えば青空と汗を思い出す。
今朝は初夏。初夏は穏やかな、涼風が中心になる。
炎天下では初夏も盛夏も晩夏も関係ないな。昨夕温度計をみたら室内で30度Cだったが過ごし安かった。意外に湿度が50%だったのだ。書いているうちに気付いてきたが、初夏や夏全般の佳さは、青空とそれにかかわる夏休みやその思い出だった。毎夏、絵日記をまとめて描いていた頃が遠い昔の手の届かない夏だったのだ。
蛍、花火、海や山、~相当に嘘を書いていたが(海や山への旅行など、少年期に殆どなかった!)、今となってはその「嘘物語」が余の少年期を輝かせておる。人は、嘘も真も、上手に使えば幸せになれるのだ(笑)。
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