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2012年7月31日 (火)

小説木幡記:夏だね

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↑たねやのおくどさん

 記憶がひたすら薄まるのだが、それにしてもいまだに日々いろいろな体験を積んでおる。ひとつひとつは年来恒例の行事ばかりだが、なにかその繰り返しや初の体験に、安定と「ああ、もう歳だね」と二つの呟きを漏らしておる。

 たとえば授業にも起伏があって、年来授業ドラマを楽しんできた。先週や先々週はドラマの半期終盤で心中盛り上がりを味わっておった。いやしかし、学生達は疲れ恨んだ目で余をにらみ付けておったが、それは幾年月おなじで、案の定一晩眠った翌朝~昼には笑顔が満ちていた。

 それにともなって授業支援をしてくれた上級生達も漸く半期が終わり、自分自身のことも授業もなにかしらほっこりした顔をしておった(笑)。先週は伏見で卓を囲んだが、再見するのはこんどまた9月、潮がひくように個々姿が点点になり霞み、やがてキャンパスから消えていった。

 またあるときはなにかしらあって、奥嵯峨で鮎をいただき涼をとる機会があった。これは写真をいろいろとって、女将さんとも少し話をしたので、後日のMuBlogに展開していくだろう。写真写りのよい奥嵯峨なんだから。

 とこうするまに、関東のJo翁があわわというまに携帯メルしてきて突如朝の早よから河内王朝や三輪王朝の跡形をめぐる夏の一日も得た。古市の白鳥陵とか誉田の応神天皇陵とか~、聖徳太子さんに縁あるお寺や、近つ飛鳥博物館やと、暑い暑い一日を駆け巡った。

 どの体験も繰り返しや近似やいろいろあるのだが、一回一回が初出のこととして気持ちに「生」を味わわせてくれた。生きているからこそ、学生達の怨嗟と寛解を同時にうけて、うまい豆腐や肉を味わい、時には清涼の鮎を骨頭ごとばりばりと消化し、白鳥陵にて「皇子よ、あなたはいずこにおはすのか」と夏空に白鳥を仰ぎ見る。
 青空に白き鳥が一羽翔びゆきそれを眺めて、あさじのはら・こしなずむ・そらはいかず・あしよゆくな、と一瞬の幻視と幻聴につつまれ、暑い夏の生を心底味わった。

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