« 小説木幡記:ゆるい日々 | トップページ | 小説木幡記:近江のたねや »

2012年7月15日 (日)

NHK平清盛(28)友の子、友の妻:清盛が知らなかった未来

承前:NHK平清盛(27)宿命の対決:清盛の知謀
NHK大河ドラマ公式あらすじ

 よいドラマであった。
 頼朝が生き残るのがよかった。
 常磐が助かったのもよかった。
 平治の乱で源義朝は敗北し尾張で襲われて自刃したとなっている。勿論、源氏を裏切った長田は後世、源頼朝に滅ぼされた。

 頼朝への清盛の罵声が実によかった。
 つまり、義朝と清盛とは同じ武家の棟梁、年齢も近く、ライバルだったが、義朝が短慮のために、平氏だけが残り、世の中の切り盛りを清盛一人が一身に背負い込むことになった、~と。頼朝がいつのまにか義朝(玉木さん)になっていて、清盛は義朝に泣きながら罵声を浴びせていた。

 頼朝は流罪になった。清盛の義母の懇願があったから、となっている。
 そして常磐と、牛若(後の義経)、牛若の二人の兄もそれぞれ助命があった。

 平氏を武家とみるならこの事実は不思議なことである。勿論、ここで義朝の子らを残したばかりに、正妻の子・頼朝と、側室の子・義経が、後日に平氏を滅ぼし、鎌倉に完全な武家政権を確立した。清盛はこのとき関係者に死罪など激しい処断を行っている。たとえば、平治乱首謀者の藤原信頼は斬首。義朝の長男悪源太義平は処刑された。しかるに義朝の実子は4人も死罪を免れている。

 平氏にとって後の災い、禍根を断たなかったうらみがのこる。

 もっとも、頼朝が鎌倉幕府を作った頃には、清盛は亡くなっていたから、清盛は平家の衰亡・消滅を知ってはいない。常磐やその息子達を生かしたのは千人に一人の美形常磐を我が物にするため(笑)と、まことしやかに語られるふしもあるが、これはよくよく考えて見るなら、もしそれが事実なら、逆に常磐母子の生活の面倒を見たという点で、あっぱれな清盛であった。敵方の三人の子を育てる女性の面倒をみるなんて、清盛は聖人かもしれない。

 ともかく。
 近頃の清盛(松山ケンイチ)のふとした表情が大いに気に入りだした。昔、中井貴一が幕府を作った頼朝役をしていたが、そのときの目の動かし、顔の筋肉の動かし方が、ものすごく複雑で深い表現を達成していたのが心に残っている。松山さんの表情がその域に近づいてきているようで、感心してみているわけだ。

|

« 小説木幡記:ゆるい日々 | トップページ | 小説木幡記:近江のたねや »

NHK平清盛」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: NHK平清盛(28)友の子、友の妻:清盛が知らなかった未来:

» NHK平清盛(29)滋子の婚礼:漆黒直毛と天然パーマ [MuBlog]
承前:NHK平清盛(28)友の子、友の妻:清盛が知らなかった未来 NHK大河ドラマ公式あらすじ  時代によって美への感覚基準が異なる。清盛の時代の女性は、髪がひたすら長いのを佳とした。洗髪も大変だから、洗髪する環境を持てるだけの女性が、日常に不自由なほどの黒い直毛を背中に流すのが、最高の美女だったらしい。  清盛の奥さんの時子の妹が滋子で、この方が天然パーマだったというのが今夜のドラマの設定で、大... [続きを読む]

受信: 2012年7月22日 (日) 20時15分

« 小説木幡記:ゆるい日々 | トップページ | 小説木幡記:近江のたねや »