小説木幡記:あれれのミステリィ晩秋
いつも迷うのだが、新暦11月も終わりになると晩秋という言葉を使っても佳いのだろうな。つまり余は12月師走に入った途端に初冬にモード変更してしまう。
ここであらためて余の季節考をしるしておくと。
春は3、4、5月
夏は6、7、8月
秋は9、10、11月
冬は12、1、2月
↑こんな風に一年を過ごしてきた。勿論古典や旧暦とは随分ずれがあるので、困ることもあるが、現代生活の季節感としてはこれで満足しておる(笑)。
ただし実感として、春は3月末から4月の桜咲く間だけだ。5月の連休に入ると妙に暑苦しくて初夏の感がする。
また6月は梅雨だが、実質の梅雨は7月にずれ込んで、本当の夏は8月と残暑厳しい9月だ。
秋らしいのは近頃は10と11月しかないのだが、京都の紅葉は12月に入って真っ盛りとなるから、わかりにくい。
~
まあ、よろし。
今は晩秋。また今秋も過ぎてしまった。いろいろ公私旅行した記憶があって、それが今秋の成果だった。読書や日曜作家はそれほど進まなかったのが心残りだが、まだ冬がある。ちょっと進んだのは、鉄道図書館モデルのDCC自動運転について視野がひろまってきたことだ。どんなこともプラスに評価して、来年に続けよう。
ただ。
最近入手した、図書の数冊は読み応えがあるな。一挙に読み終わるのがもったいない気分だ。心はどうしてもミステリィに行く。それも異端ではなくて正統のミステリィ世界のようだ。時々、何が好きだったのか思い返してみると。
横溝正史(八つ墓村などの疎開田舎もの)、松本清張(歴史物や短編)、内田康夫(初期・中期の浅見さん)、笠井潔(矢吹駿:カケル物)、島田荘司(何というても御手洗潔)、綾辻行人(うむ、館に笑う双生児)、森博嗣(西之園萌絵もの)、京極夏彦(京極堂のお祓い、御行の又一もの)、そして北森鴻(読む物すべて)。
どの世界も瞬時に思い出せてその中を歩き回ることができる。この世には作家達が描くそれぞれの世界が現実にあるように思っている。探せばもっと別の世界があるかもしれないが、偶然接近を待とう。ところで、貴志祐介さんの新世界は、ミステリィよりもSFなのだろう。あるいは村上春樹さんの1Q84もミステリィよりもSFだと思う。総じてベテランが多いが、編集者じゃないのだから無理して新人を捜す必要もなかろう。面白くて、心に深い感銘をもたらす新人ミステリィはないかのう?
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コメント
秋深しミステリィ読んで一眠り
こんな駄句が浮かびました。
充実のうちに晩秋を迎えられたようですね。
ミステリィというジャンルはファンが多いようですね。
(カタカナ語の連続ですみません)
テレビでも一時アガサクリスティが大はやりしました。
松本清張、横溝正史なども大もての時代がありましたなあ。
当方などはこの楽しみを知らないので少し悔しいです。
MuBlogで(ミステリィ)と聴くたびに植草甚一さんの、(雨降りだからミステリーでも勉強しよう 晶文社 1972年)を思い出します。
植草甚一さんは東京の人でした。
僕たちの前には(ジャズ評論)で登場しましたが、映画、小説特にミステリィの評論でも大いに楽しませてくれました。
彼は晩年ニューヨークの古書街を彷徨してミステリィを買い漁り、当地で名物男となったようです。
Mu大兄は外国物は読まれないのですか?
カモ南蛮(鴨なんば?)食べてミステリィ読んで一眠り。
よろしいなあ。
投稿: ふうてん | 2011年11月26日 (土) 20時09分
ふうてんさん
伝聞ですが、英国紳士の生涯は、功成り名を遂げると、さっさと引退し田舎に引きこもり、暖炉の前のロッキングチェーに身を預け、パイプの煙をゆらゆらと~そして、手元にはミステリー。これこそが輝ける年金生活者の夢、楽しみ、最後の栄光のようですよ。
というわけで。
ふうてんさんの読む物はいささかい文明文化の香りが強すぎて、死ぬまで勉強を強いられる雰囲気もあります。Muのように下世話なミステリで犯人あてをするという、まことにもって非文学的な世界こそ、疲れ切った脳には刺激があってよろしい(笑)。
植草甚一さん関係はMuもよく覚えています。一つの憧れでした。そういうジサマ生活、余生を送りたいと思っておりました。でも現実は、殺伐とした日々におぼれかけております。せめても、夢の中で、輝かしい年金生活者・英国紳士にあやかって、犬神家の人々なぞと、湖に突き出た逆さ2本足を想像して、悦に入っておりまする。
さて。
来年の3月までですと極上の「鴨なんば蕎麦」をご馳走できますから、ふらりと都に顔を出してください。JR東で、ジパングクラブとかあって、そこに登録すると汽車賃が2~3割引きなので、お徳用です。
新幹線にのって、嵯峨野で鴨なんばを食べよう!
投稿: Mu→ふうてんさん | 2011年11月26日 (土) 21時27分
先生こんばんは。今月初めに一人旅に出まして、空港で村上春樹さんの「スプートニクの恋人」を買い、読みました。旅をしながらの春樹さん本は様々な思いになり、不思議な感覚でした。
お土産にもらったお酒(麦焼酎)の「百年の孤独」だったので、ネーミングが良いなぁと思い、検索しましたところ、ノーベル文学賞作品に感動してつけられたと知り・・今読んでいるのですが・・読みづらいといいますか、難しくて挫折しそうです^^;
明日は江が最終回ですね^^
投稿: yuyu | 2011年11月26日 (土) 22時19分
YuYuさん
最後にコメントをいただいたのはいつのころか~いやはや、びっくり仰天でした。しかし、一人旅とはよろしいですね。その間、お花のお世話はどなたがなさるのか、心配もありますが。
で、華々しい文学賞を受けた作品は、どうにも苦手です。おっしゃるように、読みづらいものがおおくて、すっと眠ってしまいます。やはり、物語とは、脳内の屁理屈を聞かされるよりは、つじつまの合わない妄想に近い異形世界を味わう方が面白そうです。
「江」ですが、途中で見ることが出来なくなって、今夜は最終回なので、ちょっと眺めてみようとも思いますが~来年は清盛なので、心機一転して~と、大河ドラマひとつ見るにも、いろいろ悩む人生ちゅうか、性格なので、困っております。
ではまた
投稿: Mu→YuYu | 2011年11月27日 (日) 06時30分