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2011年10月 6日 (木)

鉄道模型のPC制御:(07) 廉価なDCC組み込み車両(HO)とアドレス設定

承前:鉄道模型のPC制御:(06) DCCのスターターセット(HOとKATOのD101)

07-00 廉価なDCC組み込み済みのHO車両
Muimg_7254

 この写真の車両はBachmann社の動力車でDCCデコーダがあらかじめ組み込まれていて、「GE70t LOUISVILLE & NASHVILLE #99 DCC(3680円)」と手頃な価格である。客車は同社の「Open Sided Excursion car yellow(2210円)」で、日本では見られない斬新なトロッコ車両である。この二つの、いわゆるNゲージよりもひとまわり大きいHO車両が、動力車と客車をあわせて5890円で入手できることに、驚いた。

 こういう少し変わったDCC車両を素っ気なく気安く通信販売しているのは、「Models Shima」という、もともとはGスケールの専門店である。私がここを知ったのは、以前に、鉄道模型愛好家(兼作家)の森博嗣さんが、まだGやHOスケールの電気式模型を主に扱っておられたころに記された、「DCC関係車両をおそらく日本で一番安価にそろえるお店」という記事紹介を見たからである。

 本当は、この車両一式2両が6000円以下で入手できることについて、もっと記したいのだが、できるだけ技術情報を中心に置きたいので、社会評論家のまねごとは止めておく。ただし、日本国内ではひとけた異なるDCCのHO世界が特殊過ぎることはメモしておく。

Bach01:GP40-サンタフェと、GE70t
Bach02:DCC動力車
Bach03:Santa Feマーク
Bach04:ディーゼル機関車:HOスケール

07-01 車両のアドレスを整える
Op99address

 DCC車両には、内部コードとして最初の車両アドレスが「3番」に設定されている。DCC世界で単純に車両を動かすなら、「3」として扱えば問題はない。しかし複数の動力車を一本のレール上で自在に扱うには、各車両を識別するために、それぞれの車両アドレスを設定する必要がある。

 国内で普及しているKATO社のDCC入門セット(D101)はアドレス設定などのすべてを簡便に行うことができて、普通は細かなことを考えなくて済む。詳細はマニュアルや、よき解説書『DCCで楽しむ鉄道模型/松本典久』に詳しい。

 ところが今回入手したBachmann社のDCC組み込み車両は、KATOの入門セットでは車両アドレスを設定出来ない。これはKATOとかBachmann社のどちらかに非があるのではなくて、要するにアドレス設定方式が10進数でできるか、2進数(16進表記)直接扱いかの、そういう技術的仕様の違いにすぎない。標準仕様であるDCCも、まだまだ微妙な違いが出てくるわけだ。

Kato+Bach01:アドレス99のGE70t
Kato+Bach02:アドレス(3501番)済みのGP40
Kato+Bach03:Bachmann製GP40Santa Fe

07-02 DCC世界での汎用ツール:DP1
 すでに鉄道模型のPC制御:(02)(03)で、DP1というツールを紹介した。

 このDP1を使えば、Bachmann社の廉価な動力車のアドレスを自由自在に調整できる。
 私はこの点において当初大きな誤解をしていた。DP1を入手したのは、いわゆるDCCで鉄道車両を走らせる、つまり走行制御するために入手したのだが、DP1本来の仕事は各車両に搭載されているデコーダの性質を編集するツールだったことに気付いたわけである。

 DP1にはそれを扱うアプリケーションが付随していて、写真では「DPx:DccPgm3」となっている。
 まず車両をDP1接続のレールにおいて、このアプリケーションを起動し、左側窓の[マルチファンクションデコーダ→Generic]を指定すると、画面が変わり、右側窓の上部左端の[CVLIST]、その右下[読出し]の押下によって、デコーダの内部情報が速攻で分かる(このスピードはすさまじく速い)。

 車両のアドレス変更は、CVリスト列挙の上部に「マルチファンクションデコーダ」という欄があるので、この「●主アドレス(cv1)」をチェックし、右側に希望する番号(事例では99)を入力し、[更新]ボタンを押下する。4桁の長アドレスの場合は、○拡張アドレスをチェックする。

DP1-01:DP1(赤い箱)によるアドレス設定
DP1-02:DP1を上部から見る
DP1-03:DP1
DP1-04:長いアドレス「3501」のDP1での設定

07-03 まとめ
 国内では特殊扱いされているDCCだが、外国製車両にはデコーダが組み込まれている車両が多数あって、それは国内でもおどろくほど容易に廉価に入手できる。
 そのアドレス設定は汎用的なツールDP1を使えば簡単にできる。少なくとも、Bachmann社の車両を標準アドレス「3番」で走らせるのには、なんの操作も必要ない。DP1を使えば、変更操作は自由自在と言って良く、廉価でおもしろい車両を国内でも愉しめる。

 と、このような経験から、今回私がDCC処理扱いの基本方針として定めたことを以下にまとめる。
 ・DCCはHOスケールが良い:KATO社動力車は8ピンのデコーダ受け口を備えている。
 ・外国にはDCC 組み込み済みの廉価な動力車が流通している。それを国内でも気安く入手できる。
 ・KATOのDCC入門セット(D101)によって、国内でもDCC世界が扱いやすくなった。
  しかしDCC世界にはアドレス設定など未調整の部分があるので、汎用ツールDP1などが必要となる。

 本シリーズのPC制御については、一応指針はできている。
 ・BDL168 などのセンサーは必須であり、これは「錦林車庫」のオンラインショップ・DCCパーツ部門で入手できる。
 ・実験レールには、KATOの半径43センチ・16.5mmゲージのレールを使うことで、広さ、ギャップ対応、センサー設定がやりやすい。
 ・ポイント装置については、KATO社の提供するDCC対応装置の使い勝手がよい。
 ・鉄道模型制御汎用アプリケーションとして、無料のJMRIは素晴らしい。
 以上については、今後記事にまとめていく予定である。

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