小説木幡記:スマホや夏のキャンパス
昨日は午前中早くにエドルン君を京都駅まで送り、朝食にサンドイッチや珈琲をとった。書店によって数冊ながめ、近くの窓口まで同行した。見ていると東京行きの新幹線・座席はすべて○になっておった。なにやら十分間隔で特急に乗れるらしい。世間は進んでおる。切符はすぐに買えた。
イノダで珈琲を飲みながら、auのスマートフォーン(スマホ)の話をしていた。使い心地を聞かれたのだが、まだ持っているだけでどういうものか説明できるまでにはなっていなかった。アンドロイドOSは優れたものだから、それはそれでよいアプリケーションが生まれてきてもおかしくはない。ただすべてにわたって、文字の大きさの細かいことが余に辛かった。それが結論だった。基本設定でフォントを調整できるアプリもあるし、iPad と同じく二本指で拡大出来る物もあるが、まだ統一が取れていないなぁ。
物理的なボタンが二つ以上あって、これがよい。iPad ではホーム(論理階層のてっぺん)ボタンはあったが、一歩手前に戻るのがなかった。auスマホには付いていた、~などと細かなことは気になるが、大局的にスマホがどういう意味を持つのかは、まだまだ余には把握できていない。要するに、クリック一つのアップルマウスか、左右クリックのwinマウスか、あるいは3クリックのunixマウスか~。いろいろ想像して笑えてきた。
改札で見送って葛野に着いた時、すでに機関誌編集担当者が屯所にいた。余の記事用に写真を一枚送付してもらい、余も別記事用の写真を送付した。忙しいのか体調なのか、それが終わると担当さんはそそくさと帰って行った。
暑かったが午後の空腹がいやだったので、帽子をかぶって弁慶に行った。ざるそばを頼んだが、700円もしたので、「もったいない」と心中つぶやいた。学食や駅前蕎麦なら半額だから。そこで、なぜ価格がそれだけ異なるかをじっくり考えながら蕎麦を食べた。良い味だ。しかしここはうどんやさんだから、熱くてキンピラが辛い「弁慶うどん」を食べるのがスジだな、と思った。
休む間もなく熱い茶を入れて一息ついて、8GBほどのUSBメモリをさしこんで同期をとって、「戴冠詩人の御一人者論」の執筆を開始した。他に宿題はいろいろあるが、すべて棄てた。夕方になって秘書さんから連絡があってDCC関係の荷物を受け取った。例の(と言ってもなぁ!)広島の錦林車庫が扱っているディジトラック社製KATO経由のBDL168 やRX4である。要するにDCCでのPC制御を精密にするところの、ところてんパーツである。
ということで、夏期論文はまだ半ばだが、例年通り、完成するだろう。考えれば考えるほど、この『戴冠詩人の御一人者』には保田世界の珠玉のような論が収まっておる。大津皇子の像、當麻曼荼羅、雲中供養菩佛~一行読み返すたびに余は目を潤ませた。これら論が描く世界は、日本の青春期なのだろう。
キャンパスが無人になったので、危険を察知して(笑)、五時過ぎそうそうに退室した。
夜は木幡で読書三昧と思ったが、案に相違して、眠ってしまった。
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