小説木幡記:真夏の深夜考・読書考
昨日8日か、あるいは一昨日の8月7日ころを境にして立秋、つまり秋になっていくらしい。これは暑さ寒さも彼岸までの逆で、暑さのピークを迎え、しかるに時の流れでは以後残暑となり、残暑見舞いの季節なのだ。
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しばらく涼しい夏と思っておったが、昨日は肌が焼けるような思いに襲われて、食欲も急に減退した。睡眠だけはそれなりにとっておるが、今朝のように深夜に目覚め、水を飲み、野菜ジュースを飲み、ミルクを飲むと「暑さはこれからだな」と思えた。気持ちの上では大きな行事も終えて、あとは夏期論文や「お役所仕事」だけになった。だからミステリを読み直したり、録画映画を見直したりと、これはまた別の繁忙期に入る(笑)。
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文字を読む習慣が以前に比べて緩やかになったのは、若者達のように買い物に出歩いたり、旅行したり、漫画や映画やライブに浸るからではなくて、じっと物を考えている方が気楽になったからである。文字の小さいのが目に心地悪く、まとまった時間をとろうとすると、うつらうつらしてくるせいなのだ。しかしなお、若者達よりも読み込む量が多いのは、文字を読む事が楽しみの最たることだったことや、漫画や映画にくらべて、詳細だったからだ。特にミステリでは、叙述の仕方によっては犯人が丁寧に隠されて興趣が倍加した。映画だとシルエットで表現しても、声がなかなか難しい。映画の二時間拘束はしんどいが、小説の上中下三日間拘束には、途中食事や入浴もしやすくて快適だ。ところで、詩集は声に出して読むのが良いものも多いが、黙読した方が気楽だな。評論文や研究論文を漫画や映画でみるのは、辛気くさい話しだ。
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とこうおもっておるまに、朝になってきた。
また眠くなってきた。
もうひとねむりしょうぞ。
極楽、ごくらく、……。
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