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2011年7月29日 (金)

小説木幡記:スマホ一週間

0aimg_5166 がむしゃらにこなした一週間だった。気がつくと週末で、まだまだ、いろいろ。よく「にっぱち」とか言って、世間の業界では二月と八月とが暇になるようだが、大学業界ちゅうか大学界では、ニッパチ繁忙となる。

 とまあ、あれこれとニッパチ繁忙の様子を描こうと思ったが、余計に忙しくなるのでそれは止めた。
 「ねじまき少女」上下が終盤にはいったというのに、月曜から波乱の葛野生活で、夜間木幡読書どころではなくなった。
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 というのに、こりないというか、昨夜に学科の納涼会があって、そこへいく途中にジュンク堂という書店があって、ついふらふらとはいったら、眼前の売れ筋書棚に「神器:軍艦「橿原」殺人事件/奥泉光(上下・新潮文庫)」があったので、読む暇もないだろうに、積ん読文庫が一尺(昔風の度量で、約33センチをさす)にもなろうというのに、新潮社や奥泉ちゅう人に儲けさせるのもいまいましいと思ったに、気がついたら札束を握りしめてレジに列んでおった。まるで、あたかも馬券買いのおっちゃんみたいに、文庫本と札束2枚も握って行列をつくるだなんて、ばかばかしい人生だよなぁ。

 と、会場の左近なんとかへ行ったが、だれもきていずに一人ぽつねんと座ったままだった。突然スマホがなり出したので、「あれうれしや、新品スマホに電話があるなんて」と思って、でようとしてが、爆笑珍事が起こってしまった。要するに、どうやっても電話を受信する状態にできなかったのだ。慌てて、かけ直したが、こんどは相手が話し中。
 要するに、余は、スマホでは電話を使えない自分に気付いたのだ。

 で、無事帰還したのは、九時半と速かったが、全身汗まみれになっておった。蒸し暑い夜に比較的長時間、夜の京都を歩き、電話のことで焦ったり、京阪特急に駆け込んだりしたせいだ。シャワーですべてを禊ぎした。

 とまあ、ゆるいというか、ぼけぼけというか、失敗の多い昨今だった。で、某左近店で眼前の先輩教授はすべてを「加齢現象でしょうね」と達観したセリフを吐かれた。
 暑い夏の一夜であった。

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