小説木幡記:スマホ洗礼
遅れた話だが、うまれてはじめてスマホなるものを手にした。頭金はゼロで、ポイントが6000点ほどあったが、総額は小型PCくらいの値段だった。それを24回分割にするらしい(~とひとごとのようだが、店のおねえさんがどのように説明してくれても、相変わらず、小型電話PCなどの価格体系はよく分からない)。
「若い者らも、こういう買い方なのか?」
「ええ、はい。二台使っている人もいますよ」
「あほちゃう?」
「いえ、それなりに使い方があるそうです」
「なんだか、馬鹿馬鹿しい世界やね」
「ふふふ」
~
「この3Dちゅうのは、なんや」
「はい、立体的に見えるのです」
「ほんまか? SF映画のアバターみたいなんかな」
「ただし、電池が消耗しますから、普通は2Dがよいです」
「はぁ? それも、アホな話やな。一体、だれがスマホで3Dつかうんや」
「さぁ~」
~
「お客様は、携帯とスマートフォーンの違いをご理解されていますでしょうか。説明時間も変わりますので」
「……」
「では、少し長くなりますが、携帯とスマホの使い方からご説明いたします」
「ちょ、ちょ、ちょと待った! そんなひまやない。要するに、スマホってPCなんやな?」
「あら、よくおわかりのようで。はい、携帯できる小型のPCに電話やお財布がついたものです」
「ほなら、ええわ。わし、実はコンピュータ技術者なんや」
「はぁ~?」
「アンドロイドでソフトを造るつもりなんや。電話なんかどっからもかかってこんし、メルも転送受け取りばっかりやし」
「造るって、難しいでしょう?」
「いや、iPhoneよりも造りやすいよ」
「そうですか~、それなら説明はだいぶ省略できます」
「そうしてくれ。サインはちゃんとするから」
「はいはい。一番大事なのは、解約条項です」
(と、ここで、さらにわけの分からない解約条項ちゅうか、利用者にとってはぼったくりみたいな契約の話をきかされた。ここで、もうやめた、というとスマホを入手できないので、はいはいといって、サインした)
~
と、長くなるのでもう書くのを止めておく。
次に変更するのは、おそらく4~6年後だろう。なんだかなぁ~。それでも今回は田舎で地図なんかをスマートに見られるかもしれない。それが楽しみだが。そうはいっても、以前もっていた携帯はワンセグに欺されて買ったが、結局総時間3時間程度かな、ワンセグみたのは。あはは。TVは家で見た方が落ち着くしな。
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コメント
うーん、とうとうスマホ(しかもアンドロイド)に行かれましたか。わたしも iPhone 5 が出たら年貢の納め時かもしれません。
(2台使いと3Dの下りは声を出して笑ってしまいました。やはり文才がおありですね)
投稿: Wind Calm | 2011年7月23日 (土) 15時51分
某Oさん、こんにちは、お久しぶりですね。
うちのキャンパスでは近々、iPhoneの出店(でみせ)があるようです。だから教職員、学生達の大半は、apple党になりそうです。
それに反抗しているわけじゃないようなあるような、ついに入手したのがアンドロイドでした。
電池使いが神経質になりそうですが(従来は一週間程度は充電なしでした)、多くの場面で文字を極大に出来るのが便利ですね。
さてこれで、スマホのない非文明文化、非現代人、原始人的生活者は近辺では某Oさんだけになりました。
貴重な存在です。
iPhone5などどちゃらけた、独善的、米帝文化に毒されるより、昔懐かしい日本流ケータイをいつまでも楽しんでください。
応援します!
投稿: Mu→WindCALM | 2011年7月24日 (日) 06時44分