小説木幡記:庶民の牛丼
今更だが、このごろ庶民の食事を味わっておる(笑)。吉野家は年明け以来3度訪れて、あっさりした牛丼に感心した。近頃は、生まれて初めて「すき家」という店に入り、悩んだ末に新メニュー「白髭ねぎ牛丼」並380円を食した。白髭神社と縁があるのかな? と、ふと想像したがまるっきり無縁だろうと結論した。白髭とは畏友JoBlog説では新羅に通じるとのこと。
そこで、丼一杯鉢表一杯に細い白いネギがまぶしてあって、その底に牛が並んでいた。あっさりした良い味で、なるほど、庶民がこの安さ、この味に引かれて入店する事情の一端を理解できた。スーツのサラリーマン、歯のなさそうな爺さま、作業服のお兄さん、夫婦もの、年齢不詳のペアもの、~いろいろな庶民が混じって無口にもぐもぐと食べておった。店の回転は速いなあ。すき家や吉野家で長時間会談するものはまれじゃ老。
ファーストフードは身体に悪いという説もあるが、どうなんだろう。少なくとも、牛丼をたべているぶんには大丈夫邪老。ただし生卵を供しておったが、これは今後梅雨や盛夏にむかっていささか心配でもある。ユッケよりは管理が楽かな。しかし、人の食生活にケチをつけてもしかたない。ちなみに余はまれに、温ご飯に生卵といて醤油いれて鰹節まぶしていただくことがある。いや、実に美味じゃ脳。ただし、冬季限定やね。
かくして庶民の味は大繁栄。
ぽつねんとカウンター席にすわって、白髭牛丼の米粒を箸でさらいながら、生を味わった。茶がうまい。
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