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2011年3月16日 (水)

小説木幡記:東北関東大震災の記録(4)

Muimg_69240.移動:人か物資か
 被災地の小学校体育館のような避難場所へ、物資を運ぶのが完全ではないようだ。配給先が2500カ所もあるのだから数が多すぎる。それと道路が寸断されていることで、自動車・トラックがうまく動けないのだろう。

 考えてみると不思議な気分になった。
 なぜ被災者を地獄のような所に置いたままにして、物資を地獄に運ぶのが主流の救済方法なのか?
 地獄から被災者を運び出して、全国のホテルや旅館や、少なくとも冷暖房食料のある関東や中部・関西の体育館に運ばないのだろうか? あるいは各地の広場にプレハブ住宅を並べても良い。

 昨日は被災者が45万人と聞いていたが、今日は34万人になっていた。いずれにしても、宇治市や金沢市の人口を受け容れる余地が、北海道や関東や中部、関西には無いのだろうか?
 もちろん輸送やホテル・旅館代は政府が税金を使わざるを得ないだろう。しかし永遠にホテル住まいなのではない。
 日本沈没の第二部は、日本人が世界に散らばっていく物語だった。惨いことが多い。しかし日本が永遠に沈没する前提の物語だったから、世界に移住せざるをえない。今回の現実の大震災は、一時的に東北が沈没したと考えれば、もう少し根治療法をとれるのではないかと、考えた。

1.貨物列車
 やっと大阪から秋田に向かって、16両のJRF貨物列車が動き出した。石油なども含めて往時の大量輸送の底力を発揮できる。おそらくEH500の金太郎・電気機関車などが牽引しているのだろう。もちろん日本海側を北上しても、どこかで太平洋側に物資をトラック輸送せざるを得ないが、そこへ行くまでの大量輸送・機動力は高い。

2.ガソリン・石油と情報、東電の人の現地入り
 ガソリン、燃料(灯油など)の不足が切実とのこと。自動車を有効に使えない。そして東北は夜になると厳冬状態だから、暖は生死の分かれ目を意味する。
 物流だけではなく、福島原発付近の人の話では、「東電の社員がもっと現地に来て詳細に情報交換をしてほしい」との要望を語っていた。NHKのTV解説では、東京の東電が得ている情報と、福島原発での現場情報とが、大きくずれているとのこと。詳細情報は現場で得られるものだから、当事者・現場の耳や目が活用されないと、脳(東京)は上手に判断できなくなる。

3.諸外国の救援があまり知らされていない
 今日の夕刊には、イギリス(二名の救助隊員が岩手県大船渡市で捜索の写真)、アメリカ(船上で物資を引っ張り上げるヘリコプター)、ドイツ(日本に出発する救援隊と救助犬)、韓国(被災地の地図を眺める隊員)、中国(捜索活動するレスキュー隊)、スイス(日本に出発前に待機する救助犬)、オーストラリア(到着した救援隊)の写真があった。
 TVはNHKとABCをよく見ているが、諸外国の救援活動自体の映像はまだ見ていなかった。しかし、今夜NHKで初めて見た。パキスタンの人が日本語を流ちょうにつかいカレーライスを作っていた。
 国内の警察消防自衛隊・特定ボランティアによる救助活動は、もう少し後で詳しく報道してもよいが、諸外国の活動は、日本の感謝の意を各本国へ正確に伝えるためにも、詳細に報道した方が良いと思った。

4.ヘリの爆音
 今はもう大丈夫と思うが、救援初期には報道ヘリコプターの爆音によって、がれきの下の被害者の応答を聞き取れない状況があったようだ。報道は今後、望遠レンズなどを有効に利用し、地上接近は避けた方がよいと思った。さすがに、原発事故の映像は放射能影響を怖れてか30キロも遠隔地から撮していた。勿論場合によっては、空中から被害者を発見する事例もあると思うが、それはまた別の話だと思う。

5.JRバスが新宿~仙台
 上記0で記したが、被災地から東京への移転が少し始まった。今は私費だと思う。今日は仙台市から新宿に向けてJRバスが3台出発した。明日からは新宿から仙台に向かうようだ。高速道路ではないと聞いた。

6.福島第1原発4号機の冷却
 使用済み燃料を冷やしていたプールに、ヘリコプターで海水を上空から補充する試みは、上空の放射能濃度が高いので中止した。
 使用済み燃料とは燃え尽きた燃料棒ではなくて、定期点検のために原子炉から抜き出した燃料棒をプールで冷やしていたものだ。
 水での冷却がなければ、蓄熱していき燃料棒が溶ける。
 もう少し早めに水を補給しておけば大丈夫だったかもしれない。1~3号機がほぼ同時に異常を来したので、手が回らなくなったと想像できる。あるいは一説に、海水で冷却をするかぎり廃炉になり、後日の損失が膨大なものとなるから、海水注入の躊躇をした、との説がある。
 この廃炉決定の躊躇(経済的損失を避ける)が、時を逸し、その数百倍の災厄をもたらしたと考えるなら、もって後世の教訓とすべきであろう。
 冷却について。
 もともと水中原子炉説を数日前から考えていたが、今この現実の前では水の空中散布や消防の放水車利用を考えざるを得ない。
 しかし空中散布は自衛隊ヘリコプター要員の被曝量からして無理らしい。
 簡単なロボットは全国・世界にないのだろうか。無人で、遠隔マニュピュレーター(手の代わり)を操作して、放水ポンプを放射能の中で操ったりできるロボットは無いのだろうか。あるいはベルトコンベアを長く接続して水を延々と運びばらまく、……。
 今度原子炉を作るときは、放射能の中でも操作できるロボットか防護車両を、どれだけ経費がかかってもそなえつけること。そして、原子炉は、水中に作り緊急冷却は水没させる方法をとる。勿論、人工池でないと地下水に放射能が滲んだりするから、経費はかかるが、事故の大災厄に比べると安いものだ。

以上、いろいろ考えたことをメモ記録しておく、後の思いに。

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