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2011年2月20日 (日)

NHK江(07)母の再婚:清洲会議

承前:NHK江(06)光秀の天下:明智光秀の坂本城

予習
 NHKのページから予習しておきました。
 山崎の戦いで秀吉が明智光秀に勝利したわけですが、織田信長の遺産をだれが引き継ぐかはそう簡単には行きません。そこで織田家の筆頭家老ともいえる柴田勝家が清洲城にて全員集合を掛けるわけです。

 織田家の跡継ぎ候補として、
 次男:織田信雄: 信長の本能寺変では、うろたえて有効な働きをしなかったようです。支持者がいません。
 三男:織田信孝: 信長が光秀の代わりに四国侵攻の総大将を命じたくらいですからやる気はあるのでしょう。柴田勝家が支持。
 孫の:三法師: 信長とともに自刃した長男の織田信忠の子で三歳。秀吉が支持、つまり後見人。

 話として、三法師が後継者となるのは長子相続からするとおかしくないですが、3歳ですから後見人の秀吉が織田の遺産をすべて牛耳るのはみえみえです。だから柴田勝家は反対しますが、一説では秀吉があらかじめ、丹羽長秀と、池田恒興に、後の領地安堵を約束して根回しをすませていたわけです。いやはや。

 そこで、柴田勝家は北ノ庄(福井県福井市)へ帰るわけですが、秀吉にとっての宝物、信長公の御妹「お市」さんを、勝家は後妻とするわけです。正史にはあらわれませぬが、このあたりの男同士の恨み節というか深い駆け引きは、たぶん本当なんでしょう(笑)。

復習
 さて、江。
 秀吉役の俳優が健闘しております。その不気味さ、ずるさ、おもしろさが上手に描かれております。
 そしてまた千利休も健闘しております。その、権力者を渡り歩く不気味さがよいです。茶セレモニー振興のためなら心も身も売り渡すという気概を感じました。戦国時代ですから、どんなことも、命がけにならざるを得なかったのでしょう。
 柴田勝家も健闘しておりました。咆哮する勝家と、お市方の前でかしこまる対比がよかったです。
 娘達。
 母親が再婚するというのは、父親を2人以上持つことになり、想像以上の辛さがあるのでしょう。しかし江は実父・浅井長政を知らないので2人の姉とは少し反応が異なります。

 お市さんは、娘達に「武将として柴田さんに嫁ぐ」と説明します。お市さんにとっては羽柴秀吉をどうしても受け容れることが出来なかったのでしょう。愛した浅井長政を直接城攻めして自刃させた実行犯だった秀吉への、心理的恨みは消えないと思います。そして、自分の成人した甥(兄・信長の子)が後を継ぐことで織田家は安泰と考えていたのに、秀吉が策略を弄して、三歳の三法師を担ぎ出し後見人として織田家、あるいは天下を我がものにする魂胆に、納得できなかったのだと思います。だから、柴田に嫁ぐのは、政治的にも、実家の事情からも、そしてまた、お市本人と娘達の将来からも、筆頭家老と再婚するのが最良の選択だったのだと思います。一般に歴史的には、後見人というか実家というか有力な保護者無しの女性は、生きにくいわけです。

 ただし。
 江だけは考えが微妙に異なります。その異なりを姉や母や回りに、うまく説明できない江がいます。亡くなった信長や、生きている徳川家康や、あるいは千利休は、(もしかしたら秀吉も)そういう江の独特の考えや感じ方を理解してくれるわけです。その中で、江が自分の考えをしっかり回りに示すまでには、あと一ヶ月ほどかかるのでしょう(笑:つまり4月以降でしょうか)。

参考
 三法師は後に織田秀信と名乗り、官位もたまわって岐阜中納言と呼ばれたようです。


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