小説木幡記:2010/12/12(日)パンソリ:心に深く響く、ディープな音楽
余はあまり音楽に言及しない。現代音楽にしろ古典にしろ、聞く機会が少ないから、日記や話題にもほとんどでてこない。
他方、知り合い達はだれもみんな、音楽を楽しんでいるようだ。歴代学生達もほとんど日常イヤホーンを耳に差し込み、余の話に聞く耳持たぬ。余はイヤホーンを耳にして歩いたり、自動車や電車に乗った経験が皆無だな。
だから余が音楽嫌いと思う人がいてもおかしくない。少なくとも興味を持っていないと思われてオル。
ところが、どっこい(笑)
実は少し特殊な音楽が耳元にながれると、まったく、白目をむいてぶっ倒れるほど異様な~トランス状態~ことになってしまい、特に自動車運転中では不用意にディスクを用意したり、音楽番組を聴けない。
本当は自分ではそれら音楽が異様とは思っていないが、これまで同種の趣味には出くわさなかった。もちろん親しい者は余の趣味に理解は示すが、かつても今後も、一緒になって身体を硬直させて倒れるようなこともあるまい。
とりあえず、いくつか事例をあげて世に同類がおるかどうか、観察針を刺しておこう。
このままでは、余のネイティブでディープな音楽趣味が、寂しすぎる~。
1.わかりやすいところでは
ビートルズ。これを異様と思う人は居ないじゃ郎。しかし、同一アルバムを200回近く聴いたり、必ず最後の方で戦艦大和が魚雷を横っ腹に何本も受けて、轟沈していく姿を思い浮かべてしまう。これは、異様だね。まず、こういう気分でビートルズを聴く人はいないだろう、あはは。
スティング。これもファンは世界中に多いじゃろう。しかし直立不動でうたう「ロシアン」に痺れるのは、あんまりおらんなぁ。
日本の民謡。佐渡おけさとか大漁エンヤトット・松島ぁ~、が好みだね。日本人でも好き嫌いはあるが、余がお好みと言ってもおかしくは思われない。
{YouTube 三波春夫 大利根無情} これは作家の森村誠一さんがTV番組で、たしか二番めによいと言われた曲で、森村さんはチャンチキおけさを第一にされていた。余は、断然大利根無情がよい。歌詞が後ろになるほど、尻上がりに深みがましていく。余は必ず歌詞三番目で泣くぞぉ。
2.ちょっとレア気味で
ヌスラト・ファテー・アリー・ハーンとなると、『法悦のカッワーリー 2』『パッション』が好きで、後者はファンが多いが、前者は少ないなぁ。
セイクリッド・スピリットはアメリカインディアンものだが、これは世界中でヒットした。
意外にも、イノセンスのサウンドトラックで、川井憲次さんの傀儡謡-怨恨みて散る、傀儡謡-新世に神集い、傀儡謡-陽炎は黄泉に待たむと、遠神恵為と。このあたりは痺れる脳。
3.真打ちはパンソリ
YouTubeに朝鮮古来のパンソリがどんなものなのか、瞬時にわかる動画があった。これはたぶん引用しても問題はないだろう。San Rang Ga.
もともとパンソリを気に入ったのは、ドラマ・チャングムのずっと以前に、映画『風の丘を越えて』を見たからだ。YouTubeには余がそのころ自分用に記録したのとまるっきり同じ部分が、別の人によって登録してあった。この場面は圧巻というか、すばらしい映像とパンソリ音楽と思っている。YouTubeでは特に、2:53~、3:30~、そして最後はパンソリが聞こえず女優と俳優の表情だけが背景音楽の中で流れていくのが絶品だな。
{YouTube Seopyeonje: The Voice of Traditional Korea}
*.普通だなぁ
こうして余がお気に入りの音楽をいくつかリストすると、それほど特殊でもないと今更客観視できてよかった。すべて日本的、世界的に著名な音楽ばかりだ。これからは誰はばかることなく、大音量でこれらを聞こうぞ。
ああそうだ、マリリン・マンソンの、アンチ・クライスト風の歌声もよろしいな。いささか古典すぎるかな?
それに、トルコ軍隊行進曲、これもお好みだな(動画の素人っぽい歌声もよろしいな)。
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