小説木幡記:2010/12/10(金)iPadに楽しむ>紙書籍と電子書籍
あいかわらずiPadに執心している。かといって、それで仕事ガンガン、日曜作家ぼんぼん、リーチ麻雀ツモテンパイというわけではない。勿論、すでにしてiPadを日常の仕事(保険や金融外交)にしっかり組み込んでいる人も知っているが、余はまだよゆうである(
)。余はiPad という新しいタイプの機器を使いこなすことに気を取られている。それで仕事をするとか、勉強するとか、役にたてるよりも、どんな風に使えるのかについて、いろいろ楽しんでおる。
iPad 用アプリケーションの楽しみ
すべてがiPadの高機能性によって約束された意義アル新しい使い方ではない。むしろiPadの低機能が原因で、それを回避するアプリケーションを探すことに楽しみがあるともいえる。たとえば、従来OS下でのPCアプリケーションでは当たり前すぎる、ファイル管理が徹底的に機能ダウンされている。利用者に自分の作ったファイルを見せない! 自由に扱うことを許可しない!
というこの発想は一体どこにあるのだろう。
おそらく外部にあるアップル御製iTunesシステムにより、独占的にアプリケーション、情報、データ供給を一元化するための方策だと、まず言える。次に、設計者等による、ファイルハンドリング(操作)を過去の遺物として葬り去る強い意志がある。そして三つ目に、とろくさいiOSでは汎用的なファイル操作をするだけの余力がない、ということに尽きると考える。
こういう中で、なにがなんでもその古典的なファイルハンドリングをiPadで気楽にしましょうというアプリケーションを探し、そしていくつもいくつも見つかる。それを試してみる。「うん、なるほど」と思わせるものに出くわす。それらが無料とか、数百円だったりする。
いささか変則的だが、そこにこそ、そうそこに、今このときのiPadオーナーの快がある!
これはたぶん、iPhoneのオーナや、PC黎明期のマニア達が楽しんだ快でもあろう。強烈に惹きつけられる蜜月をすぎたころ、そのままなら欠陥と言っていいような、何とも言いようのない使い勝手の悪さに気がつき、それを何とかしようとして、わけもなく、単純にダウンロードするだけでなんとか出来る快感。
電子書籍の本家情報を紙図書で探す
そしてまた余はこの2010年、後世「電子書籍元年」と言われる今ここで、iPadの紙図書・ガイドブックを楽しんでいる。ディジタル機器のガイドブックを電子書籍で読まず、紙図書で楽読(造語:楽しみながら読む)するとはこれ如何に? 今朝のお題はそういうことの分析となる。
まず書店で『iPad Apps』という紙図書に出くわした。現実書店で偶然にみつけたという従来読書人の快感がある。目次が6ページ分みっしりとあって、そこに230本のアプリケーションを9章、全35節(細分類)に分類整理されている。圧巻だった。
1.iPad を最強のビジネスツールに
2.クラウド・ファイル共有・時間管理
3.ブラウザ・RSSリーダー・Twitter
4.iPadをもっと便利に使おう
5.書籍・雑誌と情報収集
6.イベント・写真・ビデオ
7.趣味・実用に役立つアプリ
8.楽器の演奏とサウンド作成アプリ
9.iPadでゲーム三昧
たとえば「4.iPadをもっと便利に使おう」これが、どのように便利なのかは章だけではわからない。その4章はさらに細分類されている。
iPadをPCと接続して活用する:例「Macの他、様々なOSで画面共有を可能に→ iTap VNC」
iPadをもっと便利にするアプリ:例「あなどれない音声認識→ 音声認識メールST」
便利で楽しいアイデアアプリ:例「艦長日誌、私的記録を再現→ Captain's Blog」
これらの下にキャッチコピー付きで、それぞれ数点のアプリケーションがあり、各ページに説明、使い方が詳細に記されている。これは、便利だ。アプリケーション事典だな。
紙図書の有利な点
ともかく一覧性が高い。所定のページをほぼ一瞬で、次々とめくったり、とばし読みできる。このブラウジング(ぶらぶら眺め)機能が紙図書は依然として高機能である。iPadやPCで全体を包括的に、瞬時にパターン認識するのは、なかなか難しい。
紙図書は、それができる。
だから余は、iPad のアプリケーションを知るために、わざわざ紙図書ガイドブックを購入した。
実に愉快なり。
今朝は、と、いうことだ。
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