« 小説木幡記:2010/11/28(日)TVドラマ「球形の荒野」の感想 | トップページ | 小説木幡記:2010/11/29(月)読書の晩秋から初冬へかけて »

2010年11月28日 (日)

NHK龍馬伝(48)龍の魂:坂本龍馬の死

承前:NHK龍馬伝(47)大政奉還:タイムマシンに乗った龍馬

近江屋暗殺
 感無量のうちに日頃の2倍90分があっという間にすぎてしまいました。ドラマとして、暗殺場面が長かったわけでもないし、大政奉還のような重い仕事や事件があったわけでもないのに、すっと終わりました。

 まず言い忘れないうちに、暗殺場面はすっきりしていました。おそらく検死記録や伝聞をもとに構成したと思いますが、暗殺者たちが去った後、しばらく龍馬と慎太郎は話し、そのうち血まみれの中で龍馬はこと切れました。いろいろ書物では、中岡慎太郎はその後いくつか話終えて死んだとのこと。真っ暗な中で不意に襲われて、龍馬も慎太郎も致命傷をおびたのですから、だれに襲撃されたかも判然としないのでしょう。

 ドラマでは幕府見回組の今井信郎(市川亀治郎)らが襲撃者になっていました。市亀さんの暗殺役は似合っていました。本当にわずかな時間のことでしたが、死闘というまえに終わっていました。だから市亀さんが龍馬を付け狙った時の雰囲気が徐々に雨の中で高まっていき、最後の一瞬で引き金が引かれたという名シーンになりました。

 幕府見回組(新選組とペアで京都の治安維持についていた、幕臣を中心とした組織)がどういう理由で龍馬を暗殺したのか、あるいは別に犯人がいるのか、などこの龍馬暗殺については諸説あり、よくわかりません。ドラマとしては今井信郎が暗殺の中心に描かれています。

ドラマの総括
 さて坂本龍馬の歴史的事跡、世紀の奇跡や、暗殺の謎は諸本に詳しいのでそちらに任せましょう。私はここで平成22年の龍馬伝について総括しておきます。
 で、評価は。

 秀でした。
 つまり90点以上~100点の上等な仕上がりでした。福山さんや香川さん、それに近藤正臣さんや青木崇高さんや、真木よう子さん、……。出演の男優、女優、ほとんどの場合よい出来だと思っています。しかしNHK大河ドラマの配役は特に枠役選定に優れているので、驚く程ではないでしょう。

 一番びっくりしたのは。
 映像の美しさ、奥行き、迫真。これにつきると思いました。毎週毎週、他のドラマでは経験しない奥深い場面に何度も出くわし、感心した48週間でした。
 もちろん、単純に金持ちNHKがよい機材を使ったからこうなった、とは言いません。なにかしら、迫力があった場面が多く、それはつまり高額機材だけではなく、その使いこなしに渾身の力を注いだということでしょう。

 また龍馬が人の意表をついて斬新な工夫をし、困難な状況を切り開いていく姿にも感動しました。こういう展開は優れた脚本があったからだと想像しています。

追伸
 章変更のたびに岩崎弥太郎が若い新聞記者に回想を話していく仕組みがよかったです。
 テーマ曲は最初から最後まで気に入りました。
 で、機材の上等さと、そして時々の週にものすごく密度の高い場面もあって、これからのTVドラマは2時間に圧縮した「映画」と変わらないアート志向が普通のことになっていって、それを視聴者も味わえるようになるぞ、という楽しみを発見しました。映画やTVドラマはたしかに配役や脚本や演出で左右されますが、目と耳でみるかぎり、あたらしい映像美を生み出していく努力は必要だと思いました。龍馬伝には、そういう工夫と努力がありました。

 ではまた来年「江」で再見しましょう(笑)。

|

« 小説木幡記:2010/11/28(日)TVドラマ「球形の荒野」の感想 | トップページ | 小説木幡記:2010/11/29(月)読書の晩秋から初冬へかけて »

NHK龍馬伝」カテゴリの記事

コメント

坂本竜馬の暗殺に対する全く信用できないNHKの最近の放送
疑問
1、坂本竜馬が、なぜ、頻繁に、姉に手紙を送ったか
  あるいは、各方面に送ったか
2、上記の手紙を送る費用は誰が援助したか
3、中岡はなぜ、三日も生きていたか
4、坂本竜馬は、試案とした大政奉還をなぜ書けたか
5、坂本竜馬がなぜそんなに上部階級の者と会えたか
6、長崎でなぜそんなに早く事業ができたか
7、土佐藩の者が、その後どうして明治維新の幹部で活躍できたか
など
NHKの詐欺的な放送がゆるされるとも思っているのか

投稿: 坂本竜馬を痛む者 | 2011年7月13日 (水) 20時40分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: NHK龍馬伝(48)龍の魂:坂本龍馬の死:

« 小説木幡記:2010/11/28(日)TVドラマ「球形の荒野」の感想 | トップページ | 小説木幡記:2010/11/29(月)読書の晩秋から初冬へかけて »