小説木幡記:2010/10/30(土)記憶の濃淡:3歳からの毎年十大ニュース
人間の記憶、たとえば生涯記憶を高齢になってどのくらい覚えているかを研究した事例は、あるだろうな。余が知らぬだけだ。で、余が記憶の研究者なら、50とか60とか70とか、どこかをベースにして、そこから過去をどのくらい再現できるかテストしてみたい。同級生の名前をどのくらいおぼえているか? をケースにしようとしたが、高齢になるとそういう名詞の再現力は極めて低くなるので妥当性を欠くな。なにがよかろうか? 幼稚園くらいから退職までの関係者のプロフィール(名前を思い出さなくても、担任の性別、得意技(笑)、エピソードの種類や数、~。公教育ならばクラス名称(3組とか、もも組とか)。あるいは社会人になっていたなら、所属係とか仕事内容とか。
ある程度客観的な記憶の真偽が必要なので、万人に共通するような項目が佳かろう。兄弟の生年月日(一人っ子だとやりにくい)とか、結婚記念日(生涯独身は?)とか、うむふむ。
と、ここまで書いてきて、真偽判定をゆるやかにするなら、自分史を一定時間内に書き上げてもらうのも佳かろう。
3歳ころをスタートにして、各年に10行ほどの項目記入欄を設け、最低1項目、最大10項目を描き込んでもらう。項目を記入者が選ぶのだから、大抵は記憶の濃い項目、たとえば「結婚した:この4月1日に木幡花子と結婚した」とか。
そういうことで、3歳~70歳までの各年次ごとの項目の数をもって、記憶の濃淡とするか? この方法の問題は、その年の十大ニュースを書ける条件が豊かな人生と、そうでない人生(大学教授なんて、毎年変化がないからな(爆))とでは、記憶の濃淡を判定する以外の要素がはいってくる、……。
うふむふ。
研究はむつかしいな。
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