NHK龍馬伝(43)船中八策:タイムマシンに乗った龍馬
今夜のドラマ「船中八策」を気に入ったのは、龍馬がそれまでつきあって教えられてきた多数の人たちの考えをまとめて、大政奉還の後の世の中の仕組みとした、という描き方に感心しました。
横井小楠、高杉晋作、勝海舟(海軍)、桂小五郎(大政奉還)、武市半平太(近衛兵)、河田小龍、久坂玄瑞、吉田東洋。
どなたが八策のどれを龍馬と語り合ったかは覚えていませんが、幕末のそうそうたる人物とつきあった龍馬はそれぞれ得難い影響を受けたのだと思います。そして龍馬はそれを単純に人との交際での、人脈造りや、世間話や話題にとどめず、自分の頭で考え考え溶かしあって、船中八策という「大政奉還後の始末書」をあらかじめ作ったわけです。その内容は、今夜聞いていても現代と違いはあまりないです。龍馬はタイムマシンに乗って平成現代に住んで居たのかもしれません。
この龍馬伝での龍馬の描き方は成功したと思います。
ずば抜けて秀才でも天才でもなく、カミソリのように切れるでもなく、用意周到策士でもなく、ただ志の命ずるままに人生を熱心に、投げずに棄てずに工夫を重ね、人の気持ちに信を置き、利を求めず名誉を求めず奸計めぐらすことなく、ひたすら国事に誠意を持って尽くした男の姿が、上手に描かれていると思うわけです。だからこそ、それを感得できるだけの中岡慎太郎は酢屋の二階で龍馬の船中八策を知り感極まったのだと思います。そして、同時に中岡慎太郎が言ったように、そういう考えを世間にだすことで旧世界に依存する人たちからは、龍馬の命が奪われる可能性もあったわけです。
ということで今夜も多くを語らずとも、心に深い感銘を受けたわけですが。
ここで一つ。
京都での海援隊のアジト・酢屋ですが、実はというより私は町に出るたびに、何故か知らねどこの前を通り過ぎるのです。ジュンク堂(書店)とか大黒屋(蕎麦)とか吉田屋珈琲とかラーメン屋とかがこの近辺300mくらいに集まっているせいもあるのですが、~要するに河原町通りという華やかな表道よりも、木屋町通りが好みで、この河原町通りと木屋町通りを往還するたびに、酢屋に出くわすわけです(笑)。
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コメント
先生こんばんは^^
先々週、主人が京都出張で仕事の合間に円山公園や近江屋跡地(コンビニになっていたそうですが)などに寄ったようです。私も京阪沿線の龍馬をめぐる旅に行きたいです・・
ドラマの中で龍馬の用心棒の山田藤吉にも魅力を感じていて、ちらと出てくると嬉しくなります。大久保利通役のミッチーを待っていたのですが、薩摩弁がとても上手で楽しかったのです^^*
投稿: yuyu | 2010年10月26日 (火) 21時17分
YuYuさん
実にお久しぶりです。
~、……。
さて、現在の京都模様ですが、伏見寺田屋近辺は相変わらずお客さんが多いです。特に土日祝は観光バスが訪れています。平日ですと、すこしましな感じがします。
京都の紅葉は遅いです。11月中旬~12月初旬です。12月に入ると観光客は少なくなります。冬の伏見とか嵐山、嵯峨野はなかなか、よろしおすえ。
京都は周辺に観光地が数珠つなぎですが、町中をぶらぶら歩くのにも佳いところが沢山あります。
ではまた
投稿: Mu→YuYu | 2010年10月27日 (水) 05時10分