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2010年10月10日 (日)

NHK龍馬伝(41)さらば高杉晋作:人生と志、その死と生

承前:NHK龍馬伝(40)清風亭の対決:緊張感があった

俳優達
 見慣れた独特の画面描写ですが、龍馬も岩崎も高杉も木戸も三吉も中岡も海援隊も後藤象二郎も長崎奉行も、……。お龍も、おうのも、大浦慶も、……。みんな実写的にそして綺麗に撮れています。カメラや方式もあると思いますが、それ以上に男優、女優たちの溶け込みように、物語・一体感を味わいました。
 今夜の龍馬や晋作の表情は特に佳かったです。俳優らしくなく、現実の龍馬や高杉が眼前にあるような気にさせてくれました。

現代
 なにかをどうかすれば、どうなるという未来が見えにくい現代です。
 たとえば、東西ドイツの壁が崩れることでドイツは統一されたのですが、その後どうなのかはわかりにくいです。ソ連が解体し、現代はプーチン首相やその弟分の大統領がロシアを動かしています。巨大な中国は、国内ではパルタイ批判に容赦なく対処し、国外では周辺諸国にに威圧的です。なのに、北朝鮮との関係は煮え切らないです。アメリカはご存じのように、方向が見えにくいです。世界は相変わらず混沌としています。
 そして、祖国、日本。

 日本は、何かをどうかすれば、輝かしい未来を招来させることができるのでしょうか。
 心も金も住み心地も、日々も最良とは言えない状況です。
 変な事件や問題で満ちあふれています。
 新聞やTVを見ると腹立たしくなるので、薄目で眺めています。
 そこで、
 龍馬さんの時代と現代日本とを比べてみました。
 ~
 饑餓は少なくなったと思います。生活もまずまずです。医療も充実しています。国際的にも露骨な不平等条約はありません(なんとなく、一部あるわけですが(笑))。生命の危険性も少ないです。だから、日常レベルでは、現代は龍馬さんの時代よりもずっと佳くなっているはずなのです。
 それなのに、あれから140年たったいま、龍馬の願った笑顔で日本が覆い尽くされているでしょうか?
 暗いですねぇ。
 先が見えないです。

幕末
 長崎からお龍をともなって下関に逃避した龍馬とお龍は「人生」について語り合います。永遠に解のない、「何故死ぬのか、人生とは何なのか」という話が二人の間に立ち上ります。

 29歳の高杉晋作が死の床にある現実は、龍馬に重くのしかかってきたでしょう。龍馬の大政奉還を支持してくれているのは高杉晋作だけです。友人の中岡慎太郎は、海援隊に入らずに陸援隊をつくり幕府を武力崩壊させる道を選んでいます。勿論桂小五郎(木戸さん)は、高杉の遺言(龍馬の大政奉還に力をかしてやってくれ)にも耳をかしません。武力で徳川を滅ぼそうとしています。画面には出ませんでしたが、薩摩も大政奉還には懐疑的です。

 ヨーロッパでは、戦争は最終的な外交の一つと言った人もいます。中国の孫子兵法によれば、戦わずして敵の自壊をもたらすのが最高の勝利とのこと。

 龍馬の考えでは、薩長の徳川への武力討伐によって国内に隙が生じ、そこを諸外国に付け込まれるという危機感があったのではないでしょうか。武力攻撃をすれば、徳川はフランスと手を結び応じるでしょう。そうすると、薩長も英国や米国と手を結ぶ必要が出てきます。当時は国内戦争だけでは収まらない国際的なきな臭さが常にあったのだと思います。

 それと。
 後藤象二郎との関係はよく分かりませんが、龍馬の郷土愛と薩長二国に国の命運を預けることへの危機感もあったのではないでしょうか。土佐が大政奉還というカードを切ることで、新しい世界は薩長だけではない土佐という別の種族(部族かな(笑))も加わり、日本中を巻き込めるからでしょう~

 その中心に朝廷を置いたことは、……。
 龍馬と北一輝の違いは、坂本龍馬は尊皇思想だったのだと思います。朝廷という媒介をおかずに権力の交替があるならば、これは単純な覇道に過ぎません。世界は今も覇道に満ちております

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承前:NHK龍馬伝(41)さらば高杉晋作:人生と志、その死と生  今夜も息を詰めてドラマに埋没しました。ここ数年間、「新選組!!」以来、私はどうにもNHK大河ドラマに肩入れしすぎて、半ば依存性になって、毎週一回は脳を真っ白にしてその描かれた時代や場面に心身を飛ばしてしまいます。TVのよさというか、時間が経つと現代現実に戻れるのですが、このまま行ったきりになってもおかしくないくらいに、今夜も堪能しま... [続きを読む]

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