小説木幡記:2010/10/03(日)少ない失敗、少ない成功
この十年の間、それ以前と大きく変わったことがある。
いろいろなことに、長くしつこく取り組む事が多くなったということだ。
長くしつこくというのは、短時間で決着を付けられなかったり、解を見つけられなかったり、途中で方向が変わったりしての結果とも言える。
ただ、なにかしら自分のリズムが「長く楽しむ」「いつか、結果がでる」と、すこし落ち着いてきた面もある。以前はもっとがむしゃらで、解を急ぎ、短兵急な動きばかりしていたように思える。
「失敗」はその頃の方が多かった。
もちろん、人生のイベント参加数も以前の方が多かった。
今は、「失敗」は少ない。それは熟達したというよりも、試みの数が少なくなったからだと言える。無意味に動き回って失敗ばかりして、知らぬ顔する社会の「大人」達は、見苦しい。だから少しでもそういう見苦しさから免れるには、じっとしているのがよい。悪手をうたず、じっとしているのも、なかなかに緊張がある。
若者には心から「失敗を怖れるな」「果敢に挑戦しなさい」といい、中高年者には「失敗するから、止めておけ」と、衷心から伝える。若者には、失敗も成功もすべて塞翁が馬、それらが次のステップに結び付きすばらしい未来への道に通じていると、本心真顔で言う。中高年者には、いままで成功もしなかったあんたが、いまさら何をやってもむだだ。屍累々、万死に値する所行の山積み! まわりに災厄をもたらすだけだ。うろうろせずに、じっとしておれ!
と、実際には両方とも、あまり積極的に言わなくなった。
疲れた。
飽きた。
というわけで、ちかごろ木幡研の机上に直径30センチの小さなエンドレスレールを敷設し、そこにEH500+サロ124+キクハ32-502の編成車両を走らせている。スイッチを切らない限り無限に夢幻の走りを見せている。編成車両長は丁度40cmあった。二階建て図書館列車と、トロッコ図書館列車の、原型が机上を走っている。まだまだ結果は出ない。結果が出るのが先か、それとも~(呵々大笑)
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