« 小説木幡記:日曜の秋と希望(笑) | トップページ | 小説木幡記:2010/09/28(火)昨夕の強い雨:現代の存在証明「実印」 »

2010年9月26日 (日)

NHK龍馬伝(39)馬関の奇跡:大政奉還の夢

承前:NHK龍馬伝(38)霧島の誓い:降臨神話

 今夜は第四章、つまり最終章の始まりでした。全部で10回分あるようです。大邸宅に住まいする岩崎弥太郎が新聞記者に「龍馬を格好良く描きすぎだ!」と罵声を浴びせています。落ちぶれたグラバーも書生のような雰囲気でそばに立っていました。三菱財閥の創世時代だったのでしょう。

 さて。
 ところが、私は岩崎が過去を語る場面になると、どうしてなのか涙腺が緩くなるのです。今夜も、龍馬をなじってやまない弥太郎を老いた母親がしかりつけます。「あなたは、昔の龍馬に義理がある。あなたは、なぜ龍馬が殺されていったかを、きちんと伝える義務がある」と、そういう内容でした。それを聞いた弥太郎は我をわすれて咆哮します。心の底からわき上がる叫び声でした。

 ドラマだから、全てをセリフで説明してはいません。なぜ弥太郎が長く長く叫び続けたのか、理由はセリフではわかりません。またそんなことをしたら底の薄いドラマになってしまうでしょう。私が不覚にも落涙したのは、弥太郎の母親の言葉でした。そう、岩崎弥太郎だけじゃなくて、薩摩も長州も土佐も、そう日本も、龍馬に義理があります。その義理は深く、明治維新を成し遂げるために多くの関係者達が龍馬を生け贄にした可能性すらあります。維新政府樹立が確認されたとき、よってたかって龍馬を捧げ物にしたような幕末史でした。

 龍馬伝の関係者(総合、演出、脚本……)達も、近世と近現代との狭間に坂本龍馬という男が生け贄として捧げられた、というような感覚でドラマを作っている気になってきました。
 そしてそういう絵柄が、現在の私にはものすごくわかりやすく、悲しく、切々と胸に迫る模様にみえるから、だから涙してしまうのでしょう。

 というわけで。
 あっという間に終了しました。
 幕府軍が門司で破れたのは、平氏が義経に敗れたのとは少し違いがあります。ふうてんさんが先週あたりコメントくれたのですが、ようするに長州は背水の陣、幕府軍は烏合の衆、そういうことだったのでしょう。小倉の小笠原家の名前はでなかったようですが、この敗戦、小倉城炎上はいささか評判をおとしたようです。

|

« 小説木幡記:日曜の秋と希望(笑) | トップページ | 小説木幡記:2010/09/28(火)昨夕の強い雨:現代の存在証明「実印」 »

NHK龍馬伝」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22035/49563386

この記事へのトラックバック一覧です: NHK龍馬伝(39)馬関の奇跡:大政奉還の夢:

» NHK龍馬伝(40)清風亭の対決:緊張感があった [MuBlog]
承前:NHK龍馬伝(39)馬関の奇跡:大政奉還の夢  大政奉還の主役に土佐藩・後藤象二郎を抜擢するかどうかで、人事考査したのが龍馬でした。  後藤は大殿の山内容堂から、薩長との接触を命じられています。どの程度の接触を求められたのかは、ドラマでは見過ごしたのか、表現されなかったのか、分かりません。ただ、龍馬は後藤象二郎に向かって、土佐藩が薩長と接触したいのなら、しっかり仲間になることが条件だと言いま... [続きを読む]

受信: 2010年10月 3日 (日) 20時54分

« 小説木幡記:日曜の秋と希望(笑) | トップページ | 小説木幡記:2010/09/28(火)昨夕の強い雨:現代の存在証明「実印」 »