NHK龍馬伝(33)亀山社中の大仕事:お元の密告
今夜の龍馬伝もなかなかよかったので、なにやら駄文を書くのがもったいなく思えました。ドラマとしてのおいしさが何種類かあったのですが、……。
1.長崎奉行がステーキを食べていた。
2.龍馬が、武器調達のことで、グラバーに一度は断られ、二度目に談判したとき。
3.近藤長次郎や沢村惣之丞(長州からは、井上聞多、伊藤俊輔)がグラバーと商談をした。
4.芸子お元は耶蘇だったことを龍馬に見られ、長崎奉行の密偵として、龍馬と取引。
この4つが、よかったですね。
1.長崎奉行がステーキを食べていた。
幕府要人がステーキを食べているのには驚きました。おいしそうでした。牛の解体・調理(笑)は誰がやっていたのでしょうか。長崎にはそういう施設があったのでしょうね。それから、長崎奉行の関係者が水キセルというか水パイプのようなものを吸っていました。まさかのアヘンじゃないでしょうから、これはニコチン・タバコでしょう。いろいろ進んだ町だったと思います。お元が長崎奉行から密偵の駄賃をもらうたびに、小銭を小箱に貯めているのがリアルでした。
2.龍馬が、武器調達のことで、グラバーに一度は断られ、二度目に談判したとき。
龍馬は、グラバーには「儲けなさい」といい、バックペイはあるのかと聞かれて、「なし。日本が助かれば、それでよい」と言います。
グラバーの驚いた姿が印象的でした。
死の商人(武器商人)であったとしても、この龍馬伝では、グラバーが人の気持ち・熱さを分かる人物として描いています。20代ではるばる東洋の離れ小島まできて商売をしだしたのですから(もちろんバックはあったはずです)、熱血漢でもあったのでしょう。
龍馬は「無私の心でないと、志とは言えない」とグラバーに言います。商売人にも、無私の心があるのかどうか?
グラバーには龍馬の気持ちが分かったようです~。
ただし、長崎商人お慶さんが、横からでてきて「それなら、わたしが一枚かんだ! オルトさんなら軍艦を用意できるかも~」と、グラバーの商売敵の名前を持ちだした場面が愉快でした。グラバーは煽られましたね。
3.近藤長次郎や沢村惣之丞(長州からは、井上聞多、伊藤俊輔)がグラバーと商談をした。
グラバーとの段取りがついたとたん、龍馬は取引には直接関わらず、長次郎や沢村に、亀山社中社員として仕事を任せたところが、よいですね。どんな場合にも、出ずっぱりはよくないのであって、選手交代、それぞれが役割を持ち果たすのが大切です。龍馬はそういう機微をちゃんとわかった人のようです(笑)。
龍馬はビードロを吹いてポッペンと音を鳴らしていたらよいわけです。
外輪船が当時でも、「20年前の船だ」と言ったのがよいです。ただし、井上や伊藤がイギリス留学したときの蒸気機関車について、グラバーが「京都と江戸なら半日で行ける」と答えたのは、眉唾ですね。戦後の国鉄特急つばめでも、8時間はかかったはずです。
幕末頃の蒸気機関車なら、二日間はかかるはずです(と、調べもせずに)。
4.芸子お元は耶蘇だったことを龍馬に見られ、長崎奉行の密偵として、龍馬と取引。
当時の耶蘇教が長崎ないし日本人にとってどうだったのか? それは不勉強でよく分かりません。
ただ、危険を冒して入信したのには、理由があったのでしょう。
~
今夜のお元は、龍馬と「お元が耶蘇であることの龍馬による密告」「長州とつきあう龍馬をお元が密告」の、相対取引をします。ただし、ドラマを見ている限りは、お元が龍馬に惹かれているという風に思えました。取引は口実なのでしょう。龍馬という惹かれる男性に愚痴を言いたい、悩みを打ち明けたい~、相談に乗ってもらいたい。それがお元の心情なのだと思います。
さて。
寺田屋に残したお龍さんがこんなことを知ったら、柳眉を逆立てるでしょうね~。
ということで、ますます快調、龍馬伝。といいながら、来週はどうにもやりきれません。饅頭屋長次郎が、武士である故に切腹することになりそうです。悲劇すぎます! わしゃ町人、商人なんだと、居直ればよかったのにぃ。
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コメント
いつも参考にしております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
投稿: 履歴書の添え状 | 2010年8月17日 (火) 19時27分