NHK龍馬伝(31)西郷はまだか:何故来なかったのか
そのころの長州は、草履の裏に「薩賊」と書いて踏みしめていました。その本拠地へ、薩摩の作戦参謀が密かに馬関海峡を進み上陸し、長州の桂小五郎と会うのは無理な話だった、と思いました。媒酌人は土佐脱藩浪人坂本龍馬と、中岡慎太郎でした。史実としての薩長同盟は、五月の下関会見が失敗したあと、翌年に密約がかわされますが、その間の龍馬らの奔走にはいろいろ努力の跡が見られるところです。
本当に難しい問題をすりあわせるには時間がかかりますし、関係者の誠意・努力も必要だと痛感しました。
西郷隆盛が今夜のドラマで何故に龍馬や桂の前に来なかったのかをいろいろ考えてみました。
1.薩摩の藩論が統一されていなかった。家老・小松帯刀と殿様(島津久光)と西郷隆盛や大久保さんらの間で、ゆりもどしや揺れがのこっていたのではないでしょうか。
2.この段階で、一触即発の状態にある長州藩の中へ、西郷さんが行くのは危険きわまりない行動です。本来なら別の第三者の設定する場所で会見してもよかったと思います。
3.翌年にともかく密約が成ったのは、薩摩が京屋敷へ長州の桂を招いたというか、呼んだから成功したのだと思いました。幕府の包囲網に追い詰められた長州で話をするよりも、余裕のある薩摩屋敷で会見するのが、成功しやすかったと想像します。
4.それでもすぐに成果がでなかったのは、これは来週くらいにその事情が明かされるのではないでしょうか。楽しみです。
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コメント
先生こんばんは。
今日はとても暑いです。こちらは今夜は花火大会です。家族を送って少しゆっくりしています。
先週はドラマの途中で眠ってしまいました。録画もしておらず、明日の再放送を見ようと思っています。
先月からお仕事を始めました。お仕事をするってたいへんですね。全く読書が出来ません。。落ち着いたら読みたい本がたくさんあります。
投稿: yuyu | 2010年8月 6日 (金) 20時51分
YuYuさん、「夏の朝のダルザン」、こういう植物が地球上にあるって奇跡です。その上、香りが良さそうです。女性は、野郎どもとは違ったことに「命」や「生」を味わうのだと思いました。
ただ、共通したところもあって、たとえばカボチャの冷スープは好みです。作るのには手間暇かかりますが、味わいがよいです。
さて龍馬伝。この第三部からは龍馬が日本史上に残した足跡をわかりやすく見せてくれます。いろいろな面で、幕末を変えることになった「引き金」を引いた龍馬だったわけです。
ところでお仕事についたわけですか。「仕事」は特例を除いて、賃金と時間・労働との引き替えですから、束縛が多いです。私は、基本的に現代の労働がしんどいです。ぼんやりしていたい人も多いはずなのに、一般に、お勤めして働かないと餓死するのは過酷です。
なんとかならないでしょうか(笑)。
おっとりした世間になることを願っています。
投稿: Mu→YuYu | 2010年8月 6日 (金) 22時30分