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2010年7月25日 (日)

NHK龍馬伝(30)龍馬の秘策:龍馬の男ぶり

承前:NHK龍馬伝(29)新天地、長崎:よいなぁ

徳川幕府と長州・薩摩
 徳川幕府が戦仕立てで「征夷大将軍家(1603年)」として将軍・統治の羽振りを見せたのは、1600年の関ヶ原以降としては、慶長20年(1615)の大阪の陣(冬と夏)と、寛永15年(1638)の島原の乱で治まったように思えます。それから幕末(1868年頃)まで約230年間、征夷大将軍家およびその直参旗本達は、戦国時代のような戦(いくさ)を体験していなかったのではないでしょうか。もちろん、親藩はじめ諸藩も一揆以外には軍事行動がほとんどなかったはずです。

 そういう中で二度も長州征伐をしたのは、どういう事情からにせよ、徳川幕府崩壊への道を開いたと、後の歴史では肯けます。各藩の寄り合い所帯ですから、関ヶ原時代の家康のように求心力がないと、調練無し、指揮者無し、近代兵装無しでは総崩れになる「烏合の衆」です。

 つまり長州の、
 高杉晋作は上海で清国が英国の植民地、奴隷状態になった状態を知りつくしました。伊藤・井上は英国に留学していました。長州は、龍馬が感心するくらいに見識、世界認識、日本・国防認識が高かったわけです。その長州を、幕府は薩摩や諸藩に号令し、最後の破壊攻撃を仕掛けようとしています。

 長崎の豪商達が激しい商売の競争をしながらも、共通の利を考えるためには卓を囲み、麻雀牌をにぎり、親睦を絶やしません。龍馬は、そういう豪商達の気持ちを何故幕府や各藩が日本国のこととして持たないのか、歯ぎしりしていました。

龍馬の男ぶり
 男ぶりというのは、いわゆる「色男、金と力はなかりけり」ではないわけです。女子を惹きつける龍馬は、どんな風に描かれていたでしょう。龍馬には今のところ金も力(権力)もありません。だから色男の条件を満たしていると思うのは早計で、そんなことなら、世界中の男子は全員女子にもてまくるでしょう。大抵は、金も力もなにもありませんから(笑)。

 今夜の龍馬は年増の豪商・大浦慶(余・貴美子さん)から触られまくります。なんだか韓流仕込みの激しさで、笑うに笑えませんでした。龍馬フアンの女性からすると、どんな気分だったことでしょう(笑)。しかし慶さんの気持ちになってみると、龍馬に五両や十両や百両の小遣い銭を渡すくらい、少しも惜しくは無いでしょう。

 土佐弁丸出しで、人当たりが柔らかいのに~操船術をマスターし、若者達のリーダーで、薩摩や長州ともパイプがあり、しかもひょうひょうとした坂本龍馬のような青年を見て、心おどらぬ女子が居たらそりゃ変人ですよぉ~。武士や町人と分け隔てせず、長崎という町の気っ風に惚れて、カステラを作って売ろうという奇想天外な龍馬に、他の男にない魅力を感じるのは当然だと思いました。

 それで、芸子のお元(蒼井優)。
 実は長崎奉行の密偵で、その上キリシタンでした。物語では後日に、このお元さんは龍馬のなじみになるわけですが、何故でしょう? 龍馬の男ぶりに降参したのが事実でしょうが、どういう事情で惹かれていったのかが、なかなか楽しみです。

見どころ
 龍馬は、誰に対しても心を開けるタイプとして描かれていますから、開けられた人は、どのくらい龍馬に応じて胸奥を見せるのかが、その人の値打ちに見えてきます。
 西郷や高杉や、そして桂小五郎は、ここ数回のうちに薩長同盟を結ぶ関係者や当事者になっていくわけですから、傑物だったのだと想像しています。

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