小説木幡記:2010/06/24(木)賢者板(iPad)の基本を経験した
昨日は午前中が授業で午後は終日会議だったので、わが賢者板(iPad)に触れる機会が少なかった。
しかし、少しく悟るところがあったので、一昨日と昨日の事を記しておこう。
0.賢者板と名付けたiPad
iPad は確かに魔法の仕掛けと感じるところがある。これまで40年間キーボードを操り、おそらく30年間マウスで肩を痛めてきた身には、親指と人差し指を開けたり閉じたりするだけで、画面が瞬時に拡大・縮小される様子は、魔法だな。iPhoneではお馴染みの所作とおもうが、やはり、でっかい画面でダイナミックにGoogleマップの航空写真が左右上下スクロール、拡大縮小したときは、う~むと心から唸った! こ・れ・は、読書機を超えた「賢者の板だ」とな。
そこで、はやばやと、次の世代を考えていた。
画面に指を触れるのは、脂のせいで指紋がついたりして汚い感もする。これからは、手かざしで、さっと手のひらをうごかしたり、指差しするだけで画面が反応する。あるいは、単純な呪文や命令を添えて確実な作動をする時代になるだろう。
「よ~し!」とか「いけ、いけ」とか、「あほ、あかんやないか」とか「エロイムエッサイム」とかの言葉と指の動きで、ほとんどのことを賢者板はしてくれるようになる。
たぶん、余の存命中に悠々と変化するじゃろう。
1.無線でiPadを使う
賢者板だから、ぶらぶらとイーサネットのコードを引きずるのは格好が悪いし、もともと賢者板にはそういう受け口がないな。
ソフトバンクからはWiFi(汎用的な無線接続の仕組み)を2年間無料使用できるIDやパスワードを封書でもらったが、その世界に疎い余がしらべてみると、なんのことはないマクドナルドへ行かないと通じない(笑)。
携帯電話のように、どこでもここでもインターネット接続となると、高額だ! すでにau電話を持っていて、これは電話なんか全く掛けなくても、5000円前後毎月無くなる。さらに賢者板のために同額以上出費するのは馬鹿げている。
なぜ我が国は通信料がこんなに高額なのだろう? 仕方ないが~。
そこで、木幡と葛野で、昔から持っていた無線Lan装置をiPadで使えるかの実験をした。
木幡では、画面に勝手に現れた「無線Lanが見つかった。パスワードを入れよ」に対して、装置の底に書いてあった長々しい数字列を一度入力すると、完全につながった。
葛野では別の装置だったせいか、上記方法ができなかったので、一工夫した。要するに、無線Lan装置のアドレスにPCから直接アクセスして、さまざまな高度機能を一度全部リセットして、すっぴんで接続を確かめ、OKだったので、すかさず高度認証制度を設定し、パスワードを付けて、iPadでそのパスワードを投入したら、上手くいった。
この方法だと路上でとか、あるいは自動車で遠隔地ドライブして接続できるわけではないが、お寺や神社や遺跡で賢者板を触ることは今のところない。
それに余が行くようなところは、大抵、au携帯ですら「圏外」になるような、人も猿も通わぬ人跡未踏地が多いから、佳かろう。
au携帯からUSB結線を引っ張ってそれをiPadのおしりに差し込んで、無線化できないかなぁ。また、賢弟達に聞いて見よう。
2.keynoteの奇っ怪さ(あるいはitunesの不思議さ)
注:keynoteとはMS社のパワーポイントのような、プレゼンテーションソフト。
iTunesとは、音楽に興味を持たない余には無駄無駄恣意アプリケーションだが、iPadでは絶対必須。
以下は、iPadの導入を悩んでいる人には毒になる話だが、これを書いている余は結構愉しんでいると、最初に断っておく。
今秋くらいにiPadのOSはたぶん上位に変化(無料を願うが)するだろうから、少しは解消されるじゃろうが。現在のiPadはデータとアプリケーションを1対1で扱っておる。そして、アプリケーションの姿は見えても、データは写真やビデオや音楽以外は、アプリケーションの付属品になって見えない。
わかりやすくいうと、データがどこにあるのか分からない!
これはiTunesが昔から存在するOS概念の一部機能を代行しているせいでもあろう。
ぐちゃぐちゃいうのはよして、一言で言うと、iTunesは音楽を買おうとしない余のような朴念仁には無駄無駄恣意アプリケーションに過ぎず、こんなものでOS機能の基本を代行するなんて、林檎社の技術者はよほどじゃまくさがりがそろっておるのじゃ老。OSの当初目的が携帯iPhone利用(iPodもかな?)なのだから、仕方ないがな。
さておき。
keynoteをiPad 用に買った(1200円ほどかな)ので、以前からMacBookで作っているプレゼンテーションをiPad に移植しようとしてすったもんだした。
いちいち、その操作を記録するのがこれからiPadを使う人のためへの親切かもしれないが、余はその前に教育者だから、書かないことにした。
現在のiTunesでファイル転送(というよりは、必要なデータを他からiPadに手渡す)する方法論は、めちゃくちゃであり手抜きも甚だしい。
こんな仕様はやがて一新されるじゃろう。だから学習したり覚える必要はない! 正しくなってから使えばよい。
最初は、どのファイルをどこにという旧来の考えを方を打破するために林檎社がこういうiTUnes方式をとったと陽に解釈したが、これは間違いだ。OS下におけるデータとアプリケーションの関係をきっちり整理することなく、iTUnesという既存のアプリを代用したからの、無理無理にすぎない。
アプリケーションとデータとの対応が強く結ばれすぎているので、音楽などを現世代一過的に愉しむには気楽な方法だろうが、データベース指向、今後の路線変更には対応しにくいな。もともと携帯電話用のOSだから、可能なかぎり簡便直裁スリムにしたことのマイナス面がiPadでは露骨に出てきた!
なおiPadのkeynoteは、keynoteのv9作成しか受け付けず、逆にMS社のパワーポイント作成のものは受け付ける。余はしかたなくMacBookのiWOrk一式をv8からv9に、大枚はたいて仕様変更した(今日あたり到着、8000円ほど)。このあたりの林檎社の思考は実に楽しい(笑)。
自社の過去仕様を受け付けず、他社の旧仕様(一番、世界に普及しているものだな)を受付るとは。さらに賢弟の話ではiPadのkeynoteに入ると二度と元のパワポに戻れない! とのこと。おお。
3.やはり賢者板
賢者板を実に愛好愛惜して使っておる。
これほどのマシンを、まだ耳や目や脳や足がたしかな内に味わえて、余は幸せだ。
余も含め、誹謗する箇所は山積みだが、この革命マシンを日常に使わずして、なんのICTのディジタル世界のと、言いたい脳。
断言する。
もはや、MacもWinも、マシンとしての成長は止まる。あとは、iPad の目指した世界へ一直線。後戻りはできない。
事例:地図を眺めるのに、なんでキーボードをカチャカチャ鳴らし、マウスをくりくりする必要がある。iPadのように二本の指だけで、完璧!
写真を眺めるのに、なんで階層の深い深い隠しフォルダーまで時間をかけて行く必要がある! そんなもの、イベント一発。あるいは、~。自然な動きを知ったなら、もう、後戻りできない。
ではまた、おもしろいアプリケーションに出会ったなら、怒号罵声はよして、冷静に紹介しようか(笑)。
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コメント
うちの板にはteikaという名をつけました。iPhoneにはnorinagaとつけています。
どうでもいい話でごめんさない。私の机上は賢者だらけです(笑)
>>au携帯からUSB結線を引っ張ってそれをiPadのおしりに差し込んで、無線化できないかなぁ。また、賢弟達に聞いて見よう。
auのことはよくわかりませんが、いわゆるテザリング(携帯端末を無線モデム化)であれば、iPhoneは可能です。つまりiPadやノートパソコンを携帯端末にWiFiでつないで、そこからネットに出て行くという方法です。ただし、日本国内ではそれは認められておりません(ソフトバンクが×)。アメリカではできています。いずれできると思います。
投稿: morio0101 | 2010年6月25日 (金) 17時57分
あともうひとつ。AirDisplayというアプリを使うと、iPadを母艦マックのサブモニターとして使うことができます。
そちらに移動させたアプリケーションはもちろん指タッチで操作できます。
投稿: morio0101 | 2010年6月25日 (金) 18時12分
morioさん
豪華なダブルコメント、ありがとう。
AirDisplayのこと、興味を持ちました。つまりMacBookで動かしているのを、iPad 画面領域では指差し命令に変わるわけですね? す、すばらしい! 来週くらいに試してみます。
現状では、iWork9を昨日葛野MacBookにインストールしました。
それと並行して、
iWork.Com を調べています。本当に使い勝手のよいクラウドシステムになれば佳いのですが。旧来のややこしい手技を必要とする仕込みはすべてMacBookそのた林檎マシンですませて、iPad はクラウド端末として愉しむ方法だね。うまくいくかな?
morioさんが気に入りのiPadアプリ情報はどんどんお知らせください。数十年ぶりに、どん欲に当たってみます。
鉄道関係とか、開発関係はないかねぇ~
(ここ十年以上、触るアプリといえば、一太郎、エクセル、パワポ、Delphi、その他若干。まるで、他のソフトに興味が持てなかった。……)
投稿: Mu→morio0101 | 2010年6月26日 (土) 07時55分