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2010年1月 4日 (月)

NHK龍馬伝(01)上士と下士:カーストのような

今夜の見所
 プロローグ画面がよかったです。明治の15年ころでしょうか、岩崎弥太郎が新聞記者にインタビューを申し込まれて、坂本龍馬の話題になったとき、弥太郎の顔が歪みました。

 明治のこの頃には、幕末の龍馬はまるっきり知られていなかったようです。
 龍馬が薩長同盟の周旋をおこなったとか、明治維新政府の枠組みを作ったとか、……。新聞記者さえ知らないのですから、明治時代の中頃までは、関係者をのぞいて、土佐の坂本龍馬は未知の人だったようです。
 龍馬の暗殺のあと、戊辰戦争は一年くらい続いたのでしょうか、多くの人が戦死しました。維新政府ができたときは、みんな大忙しの状態になって過去を振り返る余裕もなくなったのでしょう。龍馬の活動を知る多くの人達は、いろいろな事情で龍馬を語ることをしなかったのです。
 西郷隆盛も、西南戦争で明治10年に亡くなっていますし、長州の木戸(桂小五郎)さんも、ぱっとしないまま気鬱状態で同年病死しました。
 〜
 ともあれ、岩崎弥太郎は憎しみに燃えた目で「龍馬は、脳天気でぼけぼけで、わがままで、自分の好きなようにし、そのくせ友達に愛され、女性からも好かれた。いやな奴だった」と唾棄します。
 なのに、龍馬を思い出すその目に涙が浮かんでいました。

 岩崎役は香川さんですが、このプロローグの回想場面は、心が躍りました。そして、龍馬を嫌いと思ったことはないのですが、私も岩崎弥太郎と同じように、龍馬の過去を回想し、涙ぐみました。
 それにしても、岩崎父子の汚れようはすさまじいですね。以前、風林火山で山本勘助も小汚いなぁ、と思いましたが、その数倍の極限の汚れようでした。とくに、香川さんの歯の色、髪の毛、着物、匂い立つような汚さでした、…。NHKの大河ドラマもリアル指向のようです。私は気に入りましたけど。

何も考えていないような男
 土佐の青年時、龍馬にたいして、思慮ふかく見えて何も考えていない子供のような男、というセリフが何度か出てきて、思い出し笑いをしていました。昔いた、またりんという猫が本当に思慮深くみえていたのです。「一体、なにをかんがえているのだろう」と私は毎日考えてきました。
「何も考えていない」というのが一つの答えだったのですが、どうだったのでしょう?
 <なに思うのか、またりん君
 
 目くそがでるのに、なぜ目頭(めがしら)というのか?
 龍馬はまわりに、自分はこういうことを考えていると答えます。
 これは難問です。
 この難問を龍馬から聞かされた俊才の武市半平太までが、深刻に悩み始めました。

 岩崎弥太郎が上士と喧嘩したとき、龍馬が身代わりになって上士から下駄で殴られて、弥太郎は後で龍馬のふがいなさをなじります。
 「おまえの剣は一流でも、おまえはそれを使って何もできない。ふがいない奴」という悪たれ口でした。
 それに対して龍馬は「長い間、上士と下士という差別がなくなるような世界をどうやれば作れるかを考えてきたが、まだわからない」と答えます。龍馬は身分差別による理不尽な世界を変革しようとおもっていたようです。

 ドラマでは、当時の土佐が苛烈なまでのカースト制で、上士(関ヶ原の戦い(1600年)のすぐ後、山内一豊や千代と一緒に土佐に住み着いた武士:名古屋近辺の人たちかな?)、下士(それ以前から土佐にいたネイティブ)の違いは歴然としていたようです。龍馬の坂本家はもともと商家だったわけですが、数代前に郷士の株を買って郷士になりました。郷士とは下士ですが、裕福な下士と思っておきます。

龍馬のトンデモ話
 以前にもどこかで触れたのですが、坂本家は明智光秀の子孫であるという話があります。いろいろ否定されてはいるのですが、なかなかすてがたい伝承です。

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NHK龍馬伝」カテゴリの記事

コメント

先生こんにちは^^
今年もよろしくお願い申し上げます・・
N○○文化センターの講座に行ってきました。学生に戻ったようで楽しかったです。
司馬遼太郎さんは一tの資料を読んで竜馬がゆくを書かれたといわれていました。
一tの資料。Mu先生みたい・・と思って聞いていました。

明智光秀の子孫かもしれない。と講座の先生も言われていました。。坂本家の先祖が南国市の才谷村にやってきた。それで坂本家の家紋は桔梗を用いている。
・・でも桔梗のマークの周りの囲いがわからない等といわれていました。

投稿: yuyu | 2010年1月 7日 (木) 15時52分

YuYuさんこんにちは
 久しぶりに自分のblogをふとみると(笑)、コメント一つありました。~

 龍馬と光秀のことは、Googleなんぞで「坂本龍馬 明智光秀」と入れると一杯でてきますね。
 実は、私がこれを知ったのは30年ほど昔に、半村良という人の伝奇小説を読んだ時でした。

 その後、反論もいろいろ目にしてきたので、忘れていたのですが、実証は難しいでしょうね。

 さておき。
 司馬さんが1トン(1000キロ)の資料を駆使なさったのは、私が20代の頃に聞きました。そのころ、NHK大河で龍馬が行く~、とかいうのをやっておりました。

 私の研究室にも、一応、それらしく本が飾ってありますが、自分の体重程度です。京極夏彦さんの小説だけで、10キロくらありますかねぇ~。

投稿: Mu→YuYu | 2010年1月 7日 (木) 17時03分

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