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2009年11月27日 (金)

小説木幡記:2009/11/27(金)西向く士(さむらい)

 あと数日で11月も終わり師走に入る。四条川端の南座にも勘亭流のマネキが上がったと耳にしたが、未見。いろいろな事件も、人の噂も75日、知らない間にTVニュースや新聞誌面から消えていく。

 十一月は30日までしかないと、小学生頃からいままで間違ったことはない。{2、4、6、9、11}月が太陽暦の小月で2月以外は全部30日。ところがGoogleのカレンダーで見ると2012年の2月は29日まであって、この歳は四年に一度の閏年(うるうどし)。他の月{1、3、5、7、8、10、12}は31日間あって、給料日が遠のく。

ニシムクサムライ
 {2(平年は28日まで)、4、6、9、11}月が30日までしかないと知っている余は余程の文明国で教育を受けたのだろうと自画自賛。京都市立嵯峨小学校では、当時先生が黒板に「ニシムクサムライ:西向く士」と書いて、最後の「士」はサムライと読んだらよいと、教えてくださった。漢数字の「十」+「一」に見える。この一句あればこそ、その後の半世紀以上にわたり、余は小月をまちがったことが無い。まこと師恩は海よりも深い。

閏年(うるうどし)
 ついでに閏年だが、これは4で割り切れた西暦年の二月が29日になる。余の余生はこれで済ませられるが、実は別の補足付きで、たとえ4で割れても、100年で割り切れる年は普通年(平年)で、2000年は平年になりそうだ、……。ところが第二補足もあって、400で割り切れる年は閏年だから、やっぱり西暦2000年の2月は29日まであった! Google カレンダーで日付をジャンプさせると一目で分かる。

 数字オンチの余がかくまで拘るのは単純な日常生活の故である。

何故余は大小月を熟知しておるか(笑)
1.若い頃に始めてプログラミング(つまりアルゴリズムのたたき込み)練習をしたとき、どの教科書にも、大小月と閏年の条件をプログラムに組み込んで、カレンダーを作る課題があった。
 楽しかった。
 このうち、大月(31日)と2月以外の小月(30日)は、直接計算するというよりも、メモリーの中に表を作って大月(31)、小月(30)の月とを記憶させておいて、それと照合する方法(表引き)をとった。閏年だけは単純な整数割り算で余りがゼロかどうかで判定した。
 だから余の「大小月」記憶が20代に増強された。

2.余は古い男なので腕時計はアナログで、表示文字は1~12と決まっておる。おそらく中学入学祝いにもらった腕時計以来、ローマ数字はなかったし、ディジタル世界に入っても時計だけは頑強にアナログに拘ってきた。
 よってアナログ・カレンダー付き時計になってからの数十年間、小月は自分で設定しないと31日のままで狂ってしまう。
 (アナログ時計で、大小月を自動表示するほどの高級時計は使っていない)
 だからこそ、今にいたるも今年の11月が30日までしかないと、明快に覚えておる。

3.話変わってローマ数字の教育課程
 余は情報図書館学で時々目録に言及する。図書の頁付けだが、大抵は目次部分が別立てでローマ数字表記がしてある。これを算用数字に変換する話を授業でするのだが、毎年毎年、多くの学生がコケる。
 どうも、習った記憶がないようだ。初等教育では教えないのだろうか?
 ところが、余自身もいつ習ったか覚えがない。
 カソリック系の学校とか、古典英語を必須にする高校(そんなのあるんかいなぁ)なら、確実に教えないと、文献図書を読んでも意味が通らない。
 参考までに、表引きのための対照表を作成しておく(暇だね)。

 Ⅰ→1  Ⅵ→6  XI→11
 Ⅱ→2  Ⅶ→7  XII→12
 Ⅲ→3  Ⅷ→8
 Ⅳ→4  Ⅸ→9
 Ⅴ→5  Ⅹ→10

今夜の結論
 というわけで、暦法は数字が多くて難しい。マヤ歴によるとそろそろ世界が滅びるらしい。困ったものだ。
 その難しい天文暦法を安倍晴明さんのようにしっかり勉強しないと、西暦247年や248年に日本の大和地方で皆既日食があったのかどうか、心から納得できないままに終わる。その西暦年月は卑弥呼の死亡時期と重なる可能性もあるので、余の古代史漫遊における推論も、予断を許さない。
 最後は一挙に難しい話になってしまった。
 そう言えば、余は理科大好きの少年だったが、暦法だけは苦手だったなぁ。

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