小説木幡記:2009/09/04(金)不採用の条件
今日もいろいろあったが。
不採用は好機か?
ネットのタイトルが気になって、クリックした(暇だねぇ~)。
不採用の理由を「お答えできない」理由
↑至極真っ当なことが書かれていた。しかし、この当たり前のことが、特に若い人の間では、知られていない事実も過去いくつか経験した。
要するに面接する人が、20分や一時間話して、採用に適しているかどうかを、神のごとく判定できるわけがない。あるいは集団で討論させても、めだつのは「ああいえばJ-you」(昔、ある宗教団体に、ともかくディベートのうまいというか、屁理屈の達者な青年がおった)、と呼ばれるような人だけだね。ときどき初老の人事担当者は「いや、わかる。見ただけで分かる」とおっしゃるのを耳にしたが、あはは、嘘つくな! 被採用者の1年後、3年後、7年後の追跡調査をしたならば、おそらくその組織に適性があったかどうか、有用か否かは、半々だろうな。いや、いまどき一年後に在籍しているかどうかもおぼつかない。
それと、やはり状況、ケースによるだろう。
まがい物の傷物を、短期間に売り切りたい業界なら、AA-J-you的人材が最適なのかもしれない。
あるいは、引用記事では身だしなみをきっちりするのは最低条件と、書いてあった。しかし、アタッシュケースをきっちり片手でもって、ぱりっとしたスーツで、髪をきっちり整えた青年が、汚れ役の永代脇役を採用するオーディションに来たら、まず、危ない。余が監督なら、匂いたつような汚れを、みるからにオーラ漂わせる者を、まず頭に収める。まあ、役者だと、なんにでもなれる汎用性があった方がよいが、場合によるな。
ビジュアル的にイケメン風だけをどんどん採用するしっかりした大手企業もあるが、女子大の教員えらぶのに、そういう基準を持ち込むと、困ったことになる。余が人事に関係したなら、ホストクラブに務まりそうな青年と、マッド科学者のような人がおったなら、まあ後者を先に念頭に上げる。そんな、ぴかぴかの風体して、一体いつ勉強するんや、研究するんや、と内心毒づくよぉ。(ああ、業績なんぞは、解釈によるからね(笑))
と、たったこれだけでも非難は出るだろう。ひとは見かけじゃない、本当の姿をみてあげないと。Muさんは「おしゃれ男」がきらいなんだぁ~とかね。
ふむふむ。
だが、事実は、余がいつも言い、思うように、人事の恣意性は激しい。酷い事例は一杯ある。大昔のことやが、面接終わって、ボーイフレンドのバイクに乗って帰っただけで、瞬時に落とされたJの事例もある。余ならば、もともとバイクで大学キャンパスを爆音たからかに走り回っておったから、「おお、社交性もあるね、あのJでOK」となる。しかしそうでない人も多いし。
「実は、学生時代腐Jと思われるくらいに、マンガや際物小説を沢山よんでいました」と、ぽそりと言っただけで、余なら「それは、素晴らしい。あなた、採用します。一緒に働きましょう」と、なるが~。さて、普通の人事担当者、面接官ならどうでしょう。
カニは甲羅にあわせて穴を掘る(と、吉本リュウメイ先生が、むかし言っておったのう)。人は、自分の器でしか、人を見ることができない。人事の限界やねぇ。世の中、棄てるもんがおれば、拾うもんもおる。そして、男子は己を識る者の為に死す。Jは愛する者のために化粧する~。あれ、話が横道にそれた。
要するに、採用面接で受かって有頂天になると身を誤り、墜ちて絶望すると、せっかくの好機を逃したことになる。前者はよしとして、後者の心は。「この会社や、面接官は、私を識ることもできない、小蟹なんだ。ふん!」という心の広さを失ってはならない。
夏期論物語
いよいよ佳境に入ってきた。さすがに夕方になると、全身の痺れる思いがして、キーボードの前で「もう、だめだ」とつぶやき、はやばやと5時過ぎに総ての電源を切った。
芭蕉にとっての「野ざらし紀行」と「猿蓑」、この二つの句集を軸にして『芭蕉』が描かれたと、文章地図にはっきりパターンが現れた。「子規」と「奥の細道」が、それぞれ文章という大海のなかで、明確な孤島の姿をあらわした。前者はうなずける。しかし、「奥の細道」が孤立していることに、余は愕然とした。これは、余に解けなかった。
HO物語
たしかにHOゲージの場合は、レールを水平にして、地盤をきっちり固めるのが大切だ、と痛感した。しかし、余の質として、どうしても勾配や急カーブは避けられない。そこを車軸が6本もあるEFタイプの電気機関車が走るのに、5軸しかないDE10タイプディーゼル機関車が脱線に次ぐ脱線。今朝は、8時から40分かけて、HOのDE10下回りを削りおとしテストを繰り返し、ようやく9時前に快走しだした。それもあって、波及効果で夏期論物語が上手に進んだ。
さて、また明日。
今週も来週も日中は、不眠不休だねぇ(笑)
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