小説葛野記:2009/08/13(木)電車の新しい動力源:燃料電池+リチウムイオン電池
電車にハイブリッド
鉄道総合研究所の発表では、鉄道にもハイブリッド電車が実験されているようだ。実験と言っても2001年ころから始まっているのだから、実用的な話がそろそろと、楽しみである。
1(新聞記事)架線なしでも大丈夫…クリーンな「ハイブリッド電車」が安定走行
2(オリジナル)燃料電池・バッテリーハイブリッド試験電車の開発/山本貴光
水素をもとにする燃料電池で電気を作って、その電気をリチウムイオン電池に蓄えて、途中で充電もなく、電車が動くらしい。いまはやりのトヨタやホンダのハイブリッドカーは、ときどきガソリンエンジンで電池を充電して走る。また、トヨタは再来年に、小さな車(ヴィッツかな?)で性能の高いハイブリッドカーを生産するとラジオで言っていた。1リットルのガソリンで40kmほど走るのだから、バイク並の燃料費になる。で、電車には燃料電池を積むから、架線からの巨大電力も、自動車のようなガソリンも不要になる。代わりに積む水素が、少しなれるまで扱いに困ると想像。しかしガソリンも水素も、扱いを間違うと爆発するのは同じ。経験を積めば、原子力潜水艦も潜行しておる(笑)。
リチウムイオンン電池だけの乗り物実験
三菱自動車かどこかで、電池自動車が実用化されてきた、と耳にした。しかしいろいろな所で充電するのがめんどくさい。と、思っている一方、以前から慶応大学が実験している、純粋のリチウムイオン電池だけで時速300kmを超す自動車の話が、ずっと気になっている。慶応大学Eliica(エリーカ)プロジェクトチームというのがあって、「最高時速370km。加速度0.68G。」とあるから凄まじい。(充電は大変だろうな)
このエリーカで一番気に入っているのは、8つの車輪全部に強力モーターをつけて、一つが100馬力で、合計800馬力。慶応大学の人は昔から野放図というか、やることが派手なので、おもしろくてしかたない。研究者の質もなんとなく旧帝大の秀才とは違うようだ()。
改良リチウムイオン電池EH1600:愛称・ラスモン愛宕号
(図書館列車・牽引機関車)
ここからはモデル世界の話。上記の現実世界とはちと異なるが、モデル世界にはその世界の自律性がある。
さて、現代のNゲージ世界には、EH500というTOMIX製の8軸16動輪電気機関車がある。
その雄姿はMuBlogのいたるところで写真を出しているので、知っているかたもおられよう。たとえば、「高台の図書館:鉄道図書館(7)レールレイアウト仮設と試運転」の末尾に<附録:EH500(TOMIX)金太郎への執心>として片鱗を公開しておる。いずれ、EH500に対する切々とした慕情をまとめておきたい。
なぜこのモンスター電機を愛惜するかは今回の話とはそれるが、簡単にいうと16動輪がしっかりレールを掴み込み、14センチ半径の急坂路を、最低速から最高速まで、実にじりじりと、しゅわっと、重い図書館列車を数両牽引して正しく走るからである、……。これは、モデル世界ではもう奇跡的な走行性能と言って過言ではない!
で、余の作る「二階建て鉄道図書館列車」世界では、このモンスターマシンが主役になる。ひなびた田舎から深山幽谷の景勝地、そして大都会。全域を、リチウムイオン電池でじわじわと、無音で、走る姿を想像しておる。充電は、鉄道だから駅構内を使い、昔の薪炭給水よりも気楽に行える。
ここのところは、慶応大学発のエリーカにならって、16動輪全部に200馬力程度のモーターを付けて、3200馬力で、「EH1600タイプ・国立国会図書館分館列車」を作ろうではないかぁ! 東京や京都が災害や空襲で壊滅状態になって国立国会図書館(本館も関西館も)が破壊されても、そのときラスモン愛宕号は九州の果てか、東北の山間地を、しずしずと地域・生涯学習の普及のため、無事走っておる。すばらしいではないか。
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