« 小説木幡記:2009/08/03(月)八月の京都 | トップページ | 小説葛野記:2009/08/05(水)少し調子が上向いて »

2009年8月 4日 (火)

小説葛野記:2009/08/04(火)中継ステーション・Way Station/シマック

 気になることがあって午前6時半過ぎに葛野に入った。一つはジオラマの復元(移動すると、運転再現が難しいから)と、一つは古い読書歴の確認だった。

SFと読書歴
 SFを「科学読み物」とは思っていなかった。少年期から、鬱々としたときに必ず読む図書、つまり医薬品か栄養補給の役を持っていた。効果は絶大だった。鉄道模型と似たところがあって、SFに興味の無い人にはまるで馬鹿馬鹿しく思えるらしい。それに、SFはあまり売れない商品だと以前耳にした。
 売れても売れなくても、人気があってもなくても、余には効果覿面だから大切に扱ってきた。

 1963年度の米国・ヒューゴー賞を受賞した『中継ステーション/クリフォード・D・シマック』は、昭和41(1965)年にハヤカワSFシリーズとして刊行され、余はその一冊をいまだに宝物本箱に入れている。奇妙なことに葛野にある(笑)。今更内容がどうの、ストーリーがこうのとは記すまい。夏期論その他の合間に丁度40%程度読みふけった。実に繊細な良い作品だと、あらためて感動した。後日にすべて読み尽くすだろう。良い作品は腐らない、日持ちがよい、40年間経っても香りたかい。そして、再読がよい。霧にかすんだ記憶が徐々に鮮明になっていく。
 これは。
 読書の悦楽といえる。

嵯峨野鉄道図書館ジオラマ
 土日にOC会場に運んで、日曜の夕方に研究室に戻したきりにしてあった。疲れもあったし、線路を掃除する気力が失せていた。事情はいろいろあるが、良かろう。
 中一日おいて、今日は早朝から掃除した。部屋の中は犬小屋なのに、レールだけが綺麗になるのも、葛野不思議じゃ。

 で、会場ではあえて見せなかった、自動運転を十分に復元した。
「ゆふいん」と言う列車を新たに試してみた。案の定、登り坂でつっかかり止まり、その上ショートした。よく見ると車体下部の金属部分が、登りカーブで丁度レールをまたいで覆ってしまったようだ。まず、そこにセロテープを貼って絶縁した。次に、レールを指でなぞるとかすかな段差があった。サンドペーパーで磨いた。再度テストしたが駄目だった。レールに力を込めて押し込んだ。うまく動いた。

 自動往復運転では、行きと戻りとが、坂があろうがなかろうが、スムーズに動かないと停止する。手動運転の場合なら、片方向だけで走らせたり、あるいはひっかかり部分では速度を上げたりして誤魔化すが、あいにくTOMIXの自動運転装置はそういう人工知能を持っていないので、速度や立ち上がり、制動の時間、停車時間などは最初にセットするから、深山幽谷急カーブ急坂レイアウトでも、途中の調整はきかない。いや、手動で調整はできるが、それでは手放し運転とはならない。

 以前どこかで言ったが、嵯峨野鉄道図書館ジオラマは、メビウスの輪のような線路配置(レイアウト)で、おまけにダブルスリップポイントという、まか不思議なポイントを装備しているので、自動運転のモードは一番単純な「1」でも、その走行パターンは見飽きない。それにしても、半径14センチの連続急カーブの坂を上り下りする20m級三両編成(4両まであるが、3両のほうが余にはぴったりする)の、斬新な「ゆふいん号」が走る様子はほれぼれする。深山幽谷にはTOMIX車両がよい(つまり、極端なカーブでも走る)。
 観光・図書館周遊列車としての素質は充分。

時が流れていく
 極早朝に葛野に来た割りには今現在夕方の6時すぎ。なにほどの論をなし、なにほどの雑務をこなし、なにほどの図書を読み、なにほどのジオラマを手当したかというと、気恥ずかしい。論はわずかに用語分類の再確認再調整に終わり、雑務(なにが雑務かとは記さないでおこう(笑))も一進一退、読書もわずかに図書半分、相変わらず邪馬台国周遊図書館ジオラマには発泡スチロールの粉が舞い、ようやくHOゲージレール上を大型のサロ124改造図書館列車が脱線無しで周遊を1時間こなす程度、……。HOゲージは、レールの汚れや列車走行への影響がNゲージに較べると長持ちする。ほとんど掃除しなくてもカッタンコットンとレールを軋ませ走りよる。

 これでよいのだろうか、と反省しきり。もっと速度を上げなくては。と、おもいながらも時は流れていく。まるで米国・ウィスコンシン州の片田舎にある、中継ステーションの番人(主人公はイノック)になった気がしてきた。明日こそは! いやはや、また夏の時が流れていく。

|

« 小説木幡記:2009/08/03(月)八月の京都 | トップページ | 小説葛野記:2009/08/05(水)少し調子が上向いて »

小説葛野記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小説葛野記:2009/08/04(火)中継ステーション・Way Station/シマック:

« 小説木幡記:2009/08/03(月)八月の京都 | トップページ | 小説葛野記:2009/08/05(水)少し調子が上向いて »