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2009年6月28日 (日)

NHK天地人(26)景勝の遺言

承前:NHK天地人(25)本日休講

 先週休んだせいか、また新しい気持で楽しめました。

1.景勝の遺言
 太閤秀吉の危ない誘いをようやく切り抜けて景勝、兼続は宿舎に戻ります。
 利休の娘お涼と兼続が庭先を通りかかると、部下達が焚き火をしています。なにかと問えば、殿(景勝)が不要になったから火にくべろと命じたとのこと。上等な文箱でした。
 兼続は察するところあって中を確認します。すると、景勝の遺書でした。景勝、兼続が帰らぬ時は兵4000とともに都を去れ、たとえ4000が4人になっても越後に戻り、悪逆非道の秀吉に義を見せて、千年の後に上杉の名を残せ、という過激な内容でした。つまり、景勝は部下の兼続が秀吉の手打ちになったときは、秀吉を討つ覚悟をしていたわけです。
 (秀吉の長刀と景勝の脇差しでは、景勝が若くても、相打ちになるでしょう)

 部下の兼続が、主君の反古にした書状を見るのはおかしいかとも思いましたが、兼続は家老であり、参謀であり、内務大臣兼外務大臣の立場ですから、よしとしました(笑)
 
2.北の政所
 秀吉は、景勝主従を帰した後、奥さんの北の政所にとっちめられます。なんで良い武士を黄金で釣ったり、刀で脅すのかと。秀吉は、奥さんには頭が上がらないようで、面白い場面でした。

3.名器
 秀吉が兼続を黄金で誘い、かなわぬとみて刀で恫喝したとき、その場面に利休親娘の会話が、挿話として断続的に入りました。なかなかによい趣向でした。兼続を天下の名器、ツボか茶碗か釜にみたてて、それを太閤が得るか割るか、……。
 秀吉と黄金と景勝・兼続主従の場所は、満天下、青空の下、まるでお白洲のような白い明るさ。対するに利休親娘の会話は暗めの座敷。この明暗がよいですね。

4.利休
 兼続が帰郷する前に、利休は彼を茶室に招きます。これも秀吉の黄金茶室(MuBlog:黄金の茶室)と明暗が効いておりました。三畳ほどの茶室で、利休自ら茶を点てます。そして、「私はやがて殺される。石田さんには気をつけなさい。」と謎のような言葉を兼続に伝えます。

 もちろん、兼続も私もその事情は良く分かりません。
 (たとえば、井上靖『本覚坊遺文』には、解がありましょうか?)
 利休が秀吉から切腹を命じられたのは事実です。何故なのか、そして石田三成がどのように関わっていたのか、将来のドラマの伏線でしょうね。

*.あっという間にすぎました
 私が歴史大河ドラマを好む質であるのは事実として、今夜は久しぶりに強く面白かったです。
 越後の春日山や海が画面に見えて、直江家の庭先が写ったときはほっとしました。
 それに、4000の兵が4人になっても越後にたどり着け、という日頃無口な景勝の(遺言の)激しさと、越後の風景とが重なって、感動が深まったのです。

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コメント

秀吉役がいいですね

 大河ドラマをあまり見ない当方ですが、ちょうど(老人日記)を書く時間なのでテレビはつけています。
このところ(天地人)は好調なのではないでしょうか。
昨日は武将三人のやりとりが良かったですね。

 秀吉役の役者さんは(釣りバカ日記)のスーさんの運転手役でいい味をだしている人でしょう?
秀吉役もいいですねえ。
何年か前、夫婦でテレビに出ていましたが、確か多摩地区に住んでいて、黄色いポルシェのオープンに乗っていたと記憶しています。
それもポルシェの高級車というよりも比較的買いやすいレンジの車だったように思います。
全く地味な生活のようでしたが、一つくらいは贅沢させてもらっても、とか。
オープンのツーシーターに乗る、そういう人は何となく分かるような気がするのですね。

 おかしさと哀しさがそれとなく滲み出ていて、好きな役者さんです。

投稿: ふうてん | 2009年6月29日 (月) 16時45分

 お珍しい、ふうてんさん。
 近頃、MuのNHK大河ドラマも閑古鳥が鳴いておるありさまです。
 コメントがあるとは気付きませんでした。

 オープンのツーθですか、ゆとりですね。
 このゆとりがMuには生涯なかったような、これからもないような気がします。

 うーむ、の世界です。
 コメントを読んでしばらく考え込みました。
 
 たとえば自動車だと、4ドアのファミリーカーを買います。家族全員が乗れることを考えてですね。駅でタクシーに乗るときもわざわざ一番小さなタクシー乗り場に廻ります、……。
 贅沢を避けるというよりも、ゆとりのない日々ですね。

 たとえば、少しマニアック世界になりますが、ED790という電気機関車の1/150縮尺モデルがあります。一台5500円です。Muはそれを2台持っています。追加購入したのです。しかし、これはゆとりじゃなくて、単純に「最良の車両がもし壊れたら、二度と入手しがたい。だから2台手に入れる」という恐怖に近い計算づくですね。
 手元にスペアがないと恐怖するくらい最良の走りを見せ、図書館列車を無音で引っ張ってくれるのです。
 もう一度いいます、ゆとりじゃなくて、切迫感ですね。

 なんとかゆとりある人生設計を考えてみます。いや、そもそも考え込む人生って、まるっきりゆとりがないですなぁ。

 京都三条小橋で、松茸のどびんむしを、ふうてんさんと食べる時は、ゆとりの一夜と言えましょう(笑)。

投稿: Mu→ふうてん | 2009年6月30日 (火) 21時21分

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承前:NHK天地人(26)景勝の遺言 与六(兼続)と与七(実頼)  もともと兄は樋口与六で、弟は樋口与七でした。お父さんは「樋口惣右衛門」。兄と弟の年齢差はみたところ二、三歳でしょうか。  ところが青年期になって、二人とも入り婿して、兄は直江兼続(妻夫木聡)として若き家老になります。弟は小国実頼と名乗り、今夜は小国あらため大国実頼(小泉孝太郎)となりました。  兄弟で上杉景勝(北村一輝)に仕えてこ... [続きを読む]

受信: 2009年7月 5日 (日) 21時16分

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