小説木幡記:2009/05/16(土)トポロジーと内田康夫でまったりと
ほんわかとした土曜日だった。さっき夕風呂じゃなかった、夕べのシャワーを使って、4711ポーチュガルのアフターシェーブローションで眠気をとって、ついでにデコにハッカ油を刷り込んで、ソーダー水を飲んで一息ついた。猫春ちゃんは昨日、今日と随分おとなしい。相手するのが余では、彼もなんとなく面白くないのじゃろう。ボール投げをしても追いかけるのは1/3で、咥えたのはたった一回。それも途中でぽろりと落として、別の部屋に行ってしまった。なんたる人間差別!(つまり他の所員の時には、まるでわんちゃんみたいに喜々としてボール運びをしちょる)
内田康夫さんの『砂冥宮』を午後から読み出して半分まで進んだ。泉鏡花や三浦半島や、金沢や小松市や内灘や、……。寝ころんで読んでいるだけで、旅や文学の香りが漂ってくる。これも最後まで急いで読み進むのがもったいない。
今日は朝方は相変わらず膝が疼くので、いらいらして日曜作家は小一時間で切り上げて、「島図書館」の自動化を進めておった。三つの支線から一つの終点に向けて、3台の機関車が次々と往復するモード(モードNo5)を実験した。TOMIXの5563(自動運転)は本当に優れた製品だと思ったぞ(笑)。しかしあまり普及していないようなので、実験中はずっと、ものすごく簡単な製品販売の工夫を考えておった。
1.製品にはセンサーを4つ同梱すべきだな。ついでにフィーダーも2つ。
余がこの製品を知ってから入手するまで1年かけた。最大の理由は「センサー」の入手難と、初めてのことは一式セットでないと不安がつのったからだ。2005年に発売されて、今(2009年5月)は店頭在庫しかないようだ。おそらく長期間売れ残りなんだろう。事情の一端は、「わかりにくさ」「不安」だと思った。安いといっても1万円前後だから多少は躊躇する(笑)。もっと安心させないと。センサー、フィーダー一式セットで9998円。これなら馬鹿売れする。
2.トポロジー(位相幾何学)を利用して、分かりやすい用例記事をサイトに載せるべきだな。
数少ないこの「自動運転システム」をネットで探すと、一般の使用例は少なく、「動いた」くらいしか分からない。ベテランマニアの解説だと逆に「10もモードがあっても、使えた代物ではない」とまで酷評じみた記事もあった。
しかし、余はじっくり見れば見るほど、複雑怪奇な自動運転を、プログラマブル世界に落ち込まず、一種のパラメタ方式で、10のパターンに分けて製品化したのは、ものすごい凄腕の技術者魂だと、判定した。
ただ、小さなマニュアルには基本事例だけがあり、実際にジオラマ(レール・レイアウト)を敷設してしまった人には、それ(自動運転)をどう組み込むのかが、分かりにくいのだと思った。抽象化した要素項目だけから、それらを現実に動くシステムに組み込むのは、極めて難しい。
プログラム教本の基本アルゴリズムを使って、大きな実質的なシステムを作るのが難しいのと、同じレベルだと思った。
位相幾何学(トポロジー)なんて、余が理解出来るわけがない。しかし理系の人は得意だろう。レールレイアウトをその事例で見ると、10の基本パターンのどれかが物の見事に、自分のレイアウトに相似だと分かってくる。折り曲げられた複雑怪奇なレールを、ほどいて、解きほぐして眺めてみると、10のパーターン(のどれかが)がぴたりと当てはまってくる。ふむふむ。
ドーナツとコーヒーカップが位相幾何学の見方では同じだという良い事例があった。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の「位相幾何学」にちゃんと動く絵が載っている。
3.センサーは多少難ありじゃね。
物理的にNゲージの小さい車輪通過でセンスするというのは、ちょっと無理がある。余は爪楊枝一本で接触面をレール面に合わせて解消したが、製品としては、……。だね。
(ただし、別記事に載せたが、HOゲージだと、車体も重いから相当にラフな方式でも100%確実にセンスする)
かといって「レール組み込み済み」製品は高額だし、すでにレールレイアウトを固定している場合挿入が難しい。余の「島図書館」は全域急カーブ急坂の3重ループだから、直線レールの入る余地がない! で、爪楊枝一本で総てのセンサーを半径140mmカーブレールにセットしておるが、困ったことじゃ(爆)。
*.ポイントを自動制御させて自動往復するなんて、素晴らしい。
このシステムはポイントを2つまで自動制御できる。分岐コードを使えば、あれこれ珍妙な方法も想像できるが、汗をかくので2つで我慢しておるが、……。まるで、「島図書館」ジオラマがロボット化したような快感がある。正確にカチリカチリと間違いもせず、路線が変更されていく。素晴らしい!
↓さて、そろそろ夕暮れも深まった。夕食にしよう。久しぶりの内田ワールドもじわじわと快感が深まり、午前の「島図書館」ロボット化もうまくいったので、今夜はよく眠れそうだ。
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