小説葛野記:2009/03/26(木)責務完了、次の年度へまた
あっというまに夕方になってしまった。早朝にハルキ君の予防接種の2回目に付き合って完了。葛野についてメル処理、ほかいろいろ。
昼餉は細川ラーメン。チャーシュー麺を食べたつもりで850円出そうとすると、店の人が「ラーメンだから650円でよいです」と、言ってくれた。「いやいや、僕はチャーシュー麺でした」「そんなことはないです。ワタシが間違いました」と、おっしゃる。作ってくれている人に「僕はチャーシュー麺でしたね?」と尋ねると、「いえいえ旦那さんのは、お父さんが作りましたので」とのこと。堂々巡りをしそうなので650円支払って出た。
葛野にもどってしばらく深く考え込んだが、要するに余はラーメンをチャーシュー麺と思って食べたから、二きれのチャーシューが鉢一杯に思えて食べたようだ。たしかにレシートには「ラーメン」の所にチェックがあったから、聞き間違えたのだろう。それにしても、余は現実さえも幻想でねじ曲げるよい性格をもっておるようじゃ。これで日曜作家が続いているようなもんだね。
昼食後すぐに別の教授を交え二人の事務関係チーフとで引き継ぎをした。これで二期四年間の責務も果たせたわけだ。外にでて空を見上げると青く見えた(これも、実際は少し曇っておるのだが、やはり青に見えた)。実は昨日は別の引き継ぎを受けた。引き継がれたり、引き継いだり、こうして人の世は続いていく。
午後は、しばし工作をした。いやその前に、鉄道図書館列車のパワポの書きかけを画面に出して作戦を練った。たしかに余の脳裏には、もう一年以上「二階建てトロッコ鉄道図書館列車」が嵯峨野や嵐山、それに愛宕山の中腹まで毎日走っておるが、これは多分ラーメンとチャーシュー麺以上の、現実とイメージの違いが大きい。その乖離、狭間をどうやってパワポで表現するのか、となるとなかなか脳を使う。
工作はアクリルをヤスリで削る作業だった。上越二階建て新幹線Max朱鷺の天井はもう無いので、新幹線がオープンカーのように走るのはいかにも非現実的なので、透明天井を付けて、列車図書室利用者の便宜を図ろうとしておるわけだ。なれど、手技というのは年季もいるので、接着する段階で、うふふ、失敗!
そしてまた会議が始まった。一番重要な会議だが、予定1時間を超えて延々とあって疲れた。難しい問題はやまほどあって、すべては次年度に繰り越しとなった。むむむ。
研究室に戻ってくると、卒業生が訪ねてきた。あれこれと新しい職場の業務内容を話題にした。しかしなお疲れもあったので茶も出さなかった()。申し訳ない。なにかしら、上等な記念品までいただいた。「君、こんなこと、しなくても~」「いえいえ、学生時代からなにかとお世話になったお礼です」くーっつ、泣かせるじゃないの。教師冥利に尽きる脳。大切に使わせてもらおう。
はやばやと去っていた。
さて一人になってまず茶を飲んだ(爆:余専用の五番煎じくらい。客には出せぬ)。十分ほど横臥して瞬間睡眠をとった。やおら起き上がり屯所に行き、電動ドリルを研究室に運んだ。高台の図書館の基盤に穴を開けるわけだ。ワイヤーは少ない(12Vとポイント二つ分)のだが、これまでそういう仕上げをやってこなかったので、練習に穴をあけて、PCと同じくワイヤリング整理をやってみた。まずまず小ぎれいに仕上がったが、穴の部分が小汚かった(笑)。
というわけで、葛野の一日はこれで終わりにしよう。
後は次年度回し。
おお、工作と、「未来の図書館:鉄道図書館列車」のレポート&工作はまだまだ続く。線路は続くよどこまでも。
また明日。
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