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2009年2月16日 (月)

私の京都:伏見港の三栖閘門(みす・こうもん)

承前:私の京都:蛇塚古墳:魔界巡礼秦氏の謎

 京都伏見の伏見港界隈は、MuBlogでは常連の記事となっている。これからもしばしばお目に触れるだろう。鳥せい、黄桜、月の蔵人、伏見夢百衆、薮そば、寺田屋、……。少し離れて大中ラーメン、最近では牛タン塩焼の和こう、と枚挙にいとまない。御香宮、長建寺、桜に、柳。辞世にはきっと「伏見港(注:ふしみみなと、と訓んでおく。字余り)のことも、夢のまた夢」となりそうな勢いである。
 さて過日カメラを手に、京阪中書島から徒歩10分にある伏見港公園に立ち寄った。目的の三栖閘門はこの駐車場の裏から徒歩5分にあって、分かりやすい。自動車などで直接三栖閘門施設に入ろうとすると、交通量の多い外環状線高架上からなので、危ない(と、用心深い)。

三栖の閘門
B1muimg_2079

K1:三栖の閘門と閘室
K2:資料室と閘門
 ←左小写真は、宇治川沿いの塔で、ここを上がれば宇治川や京都市南部が一望のもとに見えると書いてあったが、先客達が狭い螺旋階段をうろうろしていたので登るのを止めた。
 ←右小写真は、北部の濠川(ごうかわ)側の塔と、三栖資料館が写っている。

 三栖はミス神社のある地名だが、これはこれで謎が多いので割愛。閘門(こうもん)が何かというと、↓以下の模型を現地で見学すれば機能がすぐにわかる。つまり高低差のある水面間を船が往来するための、水面利用エレベータと考えれば分かりやすい。

閘門の模型と資料館
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K0:三栖閘門(みすこうもん)現地解説板
 資料館で一番目立つのが閘門の模型を使って、実際に船が行き来する様子が分かることだった。この閘門は、1929年(昭和4)3月31日に完成と記してあったので、まだというかもう80年近くも経っている。大きな写真でわかるように、丁寧に整備されているので古びた感じはなかった。しかし、陸上輸送が盛んな現代では、実際には使われていないとのことだった。この間の事情は、「三栖閘門の歩み」に詳しい。

 さてここで古地図を見ると、宇治川の南部は広大な巨椋池(おぐらいけ)があって、この閘門が出来る頃、すなわち昭和初期までは淡水湖があった。この巨椋池と江戸時代の伏見港を舞台にした奇想天外な小説があり、私が閘門を訪ねたのはその小説に惹かれての事だった、と言っても過言ではない。
 エンジンもモータもない時代に、水面を上下させる閘門をどうやって作動させたのかは、小説を見てのお楽しみ。作家の幻想というか妄想はすさまじい(笑)。辻原登さんの『花はさくら木』というごくおとなしいタイトルだが、内容の豊さには一読感動する。

伏見港公園
B4muimg_2074

K3:伏見港の時計
K4:伏見港と伏見の町
K5:伏見港の今と昔
 橋の上から伏見港公園を写してみた。現在は、長建寺のあたりからこの伏見港公園を通って閘門まで、暖かい季節には観光十石舟が行き来している。この伏見港がいつの時代を再現したのかは分からないが、←小写真には川のそばに寺田屋も名前があったので、江戸時代のことなんだろう。
 公園はひろびろとして清潔なので、春には葛野図書倶楽部2001の面々を引き連れて、研修ピクニックにつれてきてもよいなぁ~と、ひとときの幻視にひたった。なによりも江戸と昭和初期を勉強できて、その上皆々負担が小さい(笑)。

参考
 花はさくら木/辻原登(MuBlog) 
  三栖閘門資料館
  三栖閘門

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コメント

京都も広いですねえ

 私の京都、という言葉の響きがいいですね。
伏見とか宇治となると同じ京都でも上賀茂当たりとはずいぶん違いますねえ。

 宇治川やら鴨川やら桂川やらが淀川となって大阪湾に注いでいる、と。
宇治港という言葉から、いかに当時の(水路による運輸)が盛んだったか・・・。
石油を燃やして(爆発させて)動力を得るようになった騒がしい時代と違って、きっと静かな、ゆったりとした時間が流れていたのでしょうねえ。

 江戸の町も水路が縦横に張り巡らされていたと聴きます。
そういう静かな時代に生きてみたかったですなあ。

投稿: ふうてん | 2009年2月16日 (月) 22時21分

ふうてんさん
「ふうてん日記」が一日遅れたのでやきもきしました。そうですか、気温の変化に目眩でもなすったか。京都も今日と数日前の温度差は10度Cもあるようです。

 ご当地の閘門は、鳥せいから徒歩で15分くらいですね。ひろびろとして気持がよいです。一回展望塔に登ってみたいのですが、螺旋階段が急なんでぇ。頑丈屈強な連れと一緒でないと、ロートル同士では危ないです。小雨の高取城へ行った時も、磐船神社のときも思ったのですが、滑落・墜落して、だれも気がつかないとかね(笑)

 しばらく途絶えていた「私の京都」も、私の平安京とすれば、もっとふうてんさんに喜んでもらえると想像しています。そのうちに~。
 

投稿: Mu→ふうてん | 2009年2月17日 (火) 04時48分

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