邪馬台国周遊図書館ジオラマ(2)初期基盤
シリーズ記事としては(1)が2008年6月11日ですから8ヶ月以上の間隔があきました。
ともあれ、昨日は葛野図書倶楽部2001の力をかりて、ジオラマを合計4セット、研究室から別の建物に移しました。棟全体の冷暖房工事が始まり、屯所に置いておけなくなったからです。それで、数日前に邪馬台国周遊図書館ジオラマの基盤だけでもと思い、記録写真を撮った次第です。
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神社の前(東側)には三輪駅を設定し、ここに「三輪図書館駅」を想定しています。写真で停車している改造図書館列車は、「邪馬台国問題」を集中して論議できる会議図書館列車です。編成後尾の改造コンテナ車は書庫を想定したものです。(詳細は後日)
「お召し列車」や「豪華寝台特急カシオペア」は、いずれも試験走行が主目的です。今後可能な限りの車両を使って図書館列車を作るつもりなので、急坂急カーブの多い「鉄道図書館ジオラマ」では欠かせない準備です。
←写真
中でもカシオペア号は全車二階建てなので、今後もこの車両群を改良して使いやすい「図書館列車」を作る予定です。図書館列車が何故二階建てかは、一階に書庫と重読書室を置き、二階を読書室にする基本方針からのものです。
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写真左下部の巻向駅(まきむくえき)は当初の考え通り分館駅にします。纒向遺跡の中枢はこのJR巻向駅を目印にすると分かりやすいわけです。まだ手を付けていない箸墓も、配置としては巻向駅の右(南部)にあるのが妥当です。
箸墓は実寸で280mの3世紀巨大前方後円墳で、最近の調査では周濠長が450mにも達する巨大さです。現在のモデルにはレールが三本通過していますが、これは椿井大塚山古墳のように、レールで古墳を切り裂くことはしません。基盤は厚さ5センチの発泡スチロールですから、これを掘削しレールを通しトンネルとし、その上に箸墓や周濠を設定する予定です。
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古墳下部深層に貴重な遺跡がある事例は知りません。もし古墳下部深層にトンネルを穿つことが大それたことならば修正するにやぶさかではありませんが、私の今の気持は、遺跡保存や風景保存に関していささか心の中を風が通り抜けた心境にあります。
なおこのジオラマでは、箸墓とはすなわち「卑弥呼の墓」であるとの想定下にあります。
←写真
後背景は、待避線、操車部分で複雑なレールレイアウトですから、山の下に隠しました。地下ヤードと名付けていますが、実際はダブルクロスポイントによる待避線と言ってもよいものです。この複雑なポイントを制御するために、パーワー(電源)が二重化し配線が多重になりましたが、それだけの価値やおもしろみはあります。
これらは位置として中央展望図書館の下部になりますから正面からは見えません。上部のレールは邪馬台国展望駅へのループ線で、写真中央のレールはポイント操作によって展望駅への通路を絶ち、丘陵を走る無限ループとすることが出来ます。写真下部はダブルクロスポイントですが、大周遊ループを兼ねています。
なお、上越新幹線Max朱鷺が停車しているのは、これが珍しい二階建て新幹線だからです。二階建て列車こそ図書館列車モデルとして最適と考えていますので、やがて改造図書館・新幹線がこの路線を走ることでしょう。
←写真
附録として、巻向駅に入るお召し列車を添えました。慣れてきて余裕ができましたら、こういう情景が美しくリアルになるようにジオラマを調整したいです。
2.4 図書館本館、分館、図書館列車の関係
この初期基盤では、まだ邪馬台国全域を覆う図書館群構成に決定的な定見は出しておりません。考慮中と言えば良いでしょう。
丘の上に展望駅を置き、その周辺を邪馬台国中央図書館にすること。
三輪駅と巻向駅に分館をもうけること。
その三つを鉄道図書館列車がリンクすること。
ここまでは、実は従前の「嵯峨野鉄道図書館ジオラマ」モデルと大差ないわけです。しかし最初の写真で言及した会議図書館列車は、従来にない「専門図書館」二階建て列車なので違いがあります。
そこで列車を含めた四つの図書館間の蔵書構成や情報網の整備がこのジオラマの中心課題になります。邪馬台国纒向全域を周遊する際、どのような情報をどの図書館で受け持つかがポイントになります。
また、このジオラマでは観光も兼ねているので、トロッコ列車編成や、あるいは遠隔地からの直行便、近鉄電車の乗り入れなども今後の詳細化に必要となります。
次回(3)は、ジオラマ自体がもう少し鉄道模型らしく見える所まで調整することです。具体的には地形の完成、プラスタークロスや石膏塗布になり、コンセプトの強化として図書館群の関係定義もあります。
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