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2009年2月22日 (日)

CSI:科学捜査班 シーズン1 DVD/01

第一話 「非情の街 ラスベガス」
第二話 「呪いのジャックポット」(注:大当たり)

Csi01


(↑DVDカバーより)

 日曜の午後に、DVDを見ていた。このCSIは以前角川文庫で読んだ「CSI:科学捜査班:ダブル・ディーラー/マックス・アラン コリンズ」の関係ドラマだ。ただし文庫はドラマのCSIから独自にストーリーを構成したもので、別の物と考えた方がよいようだ。
 そのDVDだが、あっという間に見終わった。

疑問に思った点
 文庫の方では科学捜査員と刑事とを丁寧に分けていたが、このドラマでは捜査員が容疑者を尋問したり、追い詰めたりしていた。逮捕についてはドアの外の警官を呼んでいたが、米国での科学捜査関係者は刑事警察の役割を兼ねているのだろうか、分かりにくい。さらに科学捜査員は拳銃を携帯していた。これも、日本の鑑識と比較するととまどう。

 幾つかの科学捜査手法や機器がでてくるが、その説明が殆ど無い。他の科学捜査ミステリ小説、たとえばジェフリー・ディーヴァーの「ボーン・コレクター」とか「石の猿」(文春文庫)では丁寧に丁寧にウンチクを傾け、それで納得してきたが、CSIのドラマ(まだ1だが)ではそれが薄い。なんとなく、奇妙な光をあてて隠れた血液反応を見るところなどは分かったが、爪の破片が合致するシーンは分かりにくかった。
 ただし、これは後述する。

感心した点
 上記の疑問を吹き消すほどに、次々と事件が起こり、しかもそれが並行し、白々しく一点に収束するのではなくて、あくまでリアルに独立した事件として想定されている。それを限られた人員で、悶着起こしながらもてきぱきとかたづけていく。
 そのダイナミックな、スピード感が気持をすっとさせた。

 だから、ウンチクを傾ける余裕もなく、いわば理屈抜きで楽しめる点で、米流ドラマとして好評を得たのだとおもった。サイトを見ると日本でも評判が高いようだ。
 もちろんドラマの観客はだんだん目が肥えていくから(聞くところでは100話は超えているようだ)、回をおうごとにまるで国民総科学捜査員になったような気分になるのだろう。

笑った点
 まだDVDの1(二話分)だから何とも言えないが、コミカルな点もあった。
 一つは、ラスベガスが舞台だから、いわゆるお上りさんが遊びにきて豪華ホテルに泊まるわけだが、突然美女が現れて、結果的に昏睡強盗。その美女の姿態がぼかしてあるのも健康な米流ドラマと笑ったが、あとでやり口を聞いて思わず爆笑した。
 ただ笑いながらも、「スコポラミン」という単語には敏感に反応した。ネタバレ法度で注意していうが、これは旧ナチスが使った物だ。用途は言えないが、ナチスは別の理由で使っていたと記憶があるが、難しい(笑)。

感想のまとめ
 まだ登場人物の男優女優に馴染みがないので、ガクト謙信ほどには熱中しなかったが、そこに逆の佳さがあると思った。あとでポスターを見るとみんないい男、いい女になっていたが(だんだん、ギャラが上がったらしい)、すくなくともこのDVDの1では、うわーっと言うほどの顔ぶれではなかった。

 実はそこにこのドラマの佳さがあるのじゃなかろうか。というのも、2話に入った途端、そこにでてくるオジサンやオバサンがみんな魅力的に見えてきたのだ。なにかこう、名声や顔で売りだしたのじゃなくて、それぞれの男優女優がたった2話目できっちり居場所を持ったという、そういう現実的な生活臭を味わえたわけだ。

 いや、そういう生活臭だけのホームドラマなら、私は第一話の半分で見るのを止めるわけだが、それぞれの事件がそれぞれの謎をはらみ、小ネタ、中ネタくらいで話が進み、融けるものは融け、次回に続く物は引っ張っていく、そういう佳さと言って良い。

 「世界」はLostのように奇妙奇天烈じゃないが、一つはアメリカのラスベガスという未知の空間を味わえること、もう一つは米流ドラマとしての「惹きつけ」が徐々にかもし出されてくる予感がした。気に入った。

 今日のところでお気に入りは、グリッソム主任と若いニック捜査官。女優はまだ気が乗らないがもしかしたら、主任の教え子サラ捜査官。
 さて、次回はどうなるのでしょう。

参考サイト
 CSI:科学捜査班 

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