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2009年1月25日 (日)

NHK天地人(04)年上の女(ひと)や九ノ一や

承前:NHK天地人(03)直江兼続の青春編

今夜の見どころ
 俳優達がようやく私のイメージの中で華やかに動きだしました。小説でも映画でも、最初のうちはなんとなく違和感があって、別世界をながめている雰囲気なのですが、ドラマなら役や役者が区別できるようになると、自然にその世界にすっぽり入り込んで一緒に生きている気持になるのです。

 女優さん数名がもう目に付いてきました。「お船」の常盤貴子さんはこれと言って映画やドラマを観た分けじゃないのですが、もう十年越しでその存在を知っています。雨宿りしているとき年下の兼続をいびるような問いかけるような口調で「兼続殿はわたしをどう思っている」「お姫様」「姫と言っても女は女」と言ったときの目が潤んでいました。おいおい、景勝さんはどうなるの、とヒヤリとしましたが、年上の女(ひと)を演じきっていましたぁ~。これじゃ、うぶな兼続(かねつぐ)さん、雨中に飛び出し逃げるのは当然ですよ。蜘蛛の巣にからめとられたような、あるいは白蛇に身体をしめつけられたような、そんな雰囲気がよくでていました。

 ついで信長の使者として春日山城まで洛中洛外図をはこんできた商人「初音」の長澤まさみさん。この方は、2006年のNHK功名が辻で、主人公の山内豊一さんをたぶらかす忍者(クノイチ)役でよく覚えております。なんとなくまたしてもクノイチのようですね(笑)。今回の初音さんはポルトガルの礼装がお似合いでした。今どき、この衣裳で街を歩けば振り返られるのは確実。もともと女らしい女優さんですが、今夜はちょっと少年ぽくってよいですね(笑)。私の個人的見解を述べても仕方ないのですが、男らしい男性が女装すると、ちょっと逃げ出したくなりますが、女らしい女性が男装すると映えます。

 兼続のお母さん、景勝の妹(華)、上杉謙信の姉(仙桃院)、お船の姉(お悠)、お船・お悠の母(お万)、……。なかなかお美しく個性のある女優さんたちが揃っています。晴れやかで華やかな雰囲気が出ています。

今夜の男達
 北条家から人質できている景虎は良く戦い、謙信も彼の力量に安心し景勝の妹(華姫)と一緒にさせました。それまでの辛苦を思えば、居場所をやっと掴んだというところでした。華姫も景虎を慕っているようでした。しかし、兼続が信長からの屏風の絵解きを謙信に言上し、返礼の使者に立ちたいと言ったとき、景虎は少し皮肉なことを言いました。「信長に、首をはねられるぞ」と。ここで、若い兼続に重きをおかなかった景虎の第一の伏線が張られました。この伏線が後日どのように解かれていくのかが楽しみです。

 一方、兼続の主君景勝は、相変わらずお船に合うとどぎまぎしたままですが、物を話さないという点で、おしゃべり泣き虫の兼続と対照的な姿がくっきりと現れておりました。しかし、すでになにかしら大将としての安定感や信頼感がかもし出されておりました。これだけ無口で、自己主張をしないと、周りの者達は何を考えているのか分からなくなり、結局景勝が望むことを懸命に考えようとする、不思議な力が発揮されるものです。

 上杉謙信公の春日山城が毎度写されるわけですが、私はこの山の風景に快感をあじわっております。いつも海からみた春日山城には、山のそこここに館があって、一つは毘沙門天を祀る洞窟のようです。麓から中枢まで一時間かかるというのですから、広い城です。海と神山と砦。これはまさしくMuBlog用に作られた戦国時代の設定ですね。この海と山に、Nゲージレールを周回させて、モンスター機関車EH500を走らせれば理想の「島図書館ジオラマ」になるではありませんか。

 さりながら、お悠さんという美しい女性がそばにいるのに、謙信公は「毘沙門天と約束をした」と言って、お悠さんをそばに近づかせません。この話はガクト謙信の時にも腹立たしかったのですが、今回の阿部寛さんも同罪ですよ。役とはいえ、それじゃお悠(吉瀬美智子)さんに失礼ではないですか? すべからく男性は、自分の好みなんかうち捨てて、相手に合わせてこそ「男」。あれがいやのこれもいやのは、女性のふるまいですよ。いよいよ、巷間噂される謙信女性説の信憑性が高まりますねぇ。

今夜のまとめ
 指折り数えたわけではないのですが、まだ兼続さんは少年期、高校生くらいの雰囲気ですね。性根のすわった権謀術策縦横無尽、愛と勢いで戦国を走り抜ける迫力は見せておりません。やはり、男性はしっかりしたお嫁さんをもらわないと、少年のままで根無し草なのでしょう。と、独身主義の男性達には失礼なことをまとめに出してしまいました。これも言葉の綾。事実は、謙信さんは独身だったけれど、戦国最強の人物だった事に変わりはありませぬ。

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今回は、樋口兼続とお船の恋愛模様を中心に話が進んでいきます。昨年の篤姫あたりから大河ドラマも固い感じではなくお茶目な部分を多く出すようになりましたね。兼続はお船のことを... [続きを読む]

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» NHK天地人(05)織田信長と直江兼続の出合 [MuBlog]
承前:NHK天地人(04)年上の女(ひと)や九ノ一や  エピソードがいくつかありました。  兼続が上杉謙信の織田信長への使者の一行に加わり、越前三国まで船に乗って、そこから徒歩で岐阜に着いたこと。初音の手引きで、秀吉とポルトガルからの渡来物をながめているうちに、信長が現れて葡萄酒をふるまわれたこと。兼続は信長を怒らせたわけではないが、信長は秀吉に兼続の首を謙信に土産として渡せと命じます。秀吉家臣の... [続きを読む]

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