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2008年12月23日 (火)

小説葛野記:2008/12/23(火)祝日の情報学・考察

 早朝から葛野で後期演習課題作品の講評を書いていた。意外に手間取り、夕刻になっても仕上がらず、詰めはあと数日かけることに決心し、筆をおいた。

 今日、終わってから考察したのは、「情報サービス」という科目の課題「レファレンス・ツール」の作成についてだった。これは分かりやすく申すなら、特定主題に関するハンドブック(便覧)を作ることに等しい。特に強調している項目は、記事一つ一つに「請求記号」を付けて、また記事間の関係を結びつけるために、別途「アクセスコード」を付けることである。アクセスコードは、請求記号の粒度が細かくなるだけで、そこに手品はない。

 たとえば請求記号が「浅茅原」ならば、アクセスコードはもっと細かな指定ができる「浅茅原・竹毘古」にするということだ。図書ならば、特定図書一冊を「A100」と記号化するなら、その第二章をA100-2とする、その程度のことである。まあ、説明はよかろう。

 問題はアクセスコードの使い方にある。
 現代の一般的なハイパーテキスト(メディア)は、たとえばインターネットの画面上に記事があり、参考になる記事が別途あれば、文中や文末にまとめて、「リンクを張る」。貼った相手は他のblogなどの記事でもあり、音楽や動画でもある。

 その、ハイパーテキスト(ハイパーメディア)におけるリンク相互の関係について、受講生達は悩む。不用意に関係する記事をリンクすると、やまのようになって、しかもそのどのリンクをたどれば、どんな結果が得られるかはなかなか分からない。それを冊子体形式で作成するのだから、一班5名ほどの共同作業で、夏前に班を結成したと言っても、なかなかに汗のでる課題である(笑)。

 今回の成果は、ある班でアクセスコードの使用に制限を設けて、一記事からはせいぜい数点のリンクを張るにとどめ、なおその「意味」を付与した作品が表れたことだ。また、それを補う複雑な「意味関係」を表す索引を作った班があった。そしてまた、別の班では、リンクポイントの前後関係まで記述する班も表れた。すなわち、「この記事の由来コード」、(現コード)、リンク先(アクセスコード)と、由来を作り込んでいる。

 ともかくこのような整備された網状のリンクを、情報学や情報工学の履歴なくして、自ら発案し作成する受講生達を見ていて、なにかしら、心が躍った。人は、考えに考えることにより、ついには個体集合の中で情報学の進化をたどるという、そういう事例に遭遇したわけである。

 余もこのような授業を行う気力はあと数年保てばよいが(笑)、斬新な若い人たちは、次々と生まれてくる脳~。
 余は実に満足である。

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