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2008年12月16日 (火)

小説木幡記:2008/12/16(火)府県別難民キャンプ

餓死寸前の強盗
 ニュースをぼんやり聞いていたら、30代半ばの青年が、包丁でコンビニ店員を脅したが、逆に強盗で即効逮捕されたよし。
 事情を聞いてみると、数ヶ月前に派遣仕事が無くなり、足を棒にして就職先を探したが、すべて断られた。最近三ヶ月分の家賃滞納督促があり、食べる物もない中、水を飲んで生活していたが、この寒空に家を追い出される恐怖に襲われて、ついには強盗に入ったとのこと。

 心身のハンディがなくても、現代30代半ばの立派な青年が、職を失うと代わりが見つからず、餓死・凍死の恐怖におののく現実を知った。強盗したのは完全に本人の責任だから、刑に服さねばならないが、……。
 社会的な予防策は無かろうかと、ずっと考え込んで夜になった。

お金がないと死ぬ世界
 これまでの社会保証の枠組みは、高齢者とか心身に「働くことができないほどの」ハンディを抱えた人のために、いろいろ工夫されてきた。それらは未だに完全ではなくて、そして年金問題の先行き、生活保護の不備など、余自身が恐怖におののく状態である。

 しかし心身壮健な青年であっても、この現代の社会システムにうまく同調できないと、たちどころに餓死凍死が待っている現実を味わい、気持の底まで冷えてしまった。つまり、就職できないと収入がなくなり、水を飲んで生活し、家を追い出されるという過酷な現実。
 一般に、自給自足の「原始状態で生きる」環境がなく、必ず賃金労働をしないと、生命が保てない社会システムなのだ。要するに貨幣がないと、餓死する。
 以前、「鉄道模型は600円のがあるから、安い」と、余は気安く傲慢に言ったが、この600円ですら働くか、もらうか、拾うか、犯罪しないと入手できない。

難民キャンプと自給自足
 世界には難民キャンプがある。国を追われて仕事もなく、なかなか自活できず、各国の支援で特別な施設がもうけられ、かつかつ暖をとり、眠る場所があり、水や食料や手洗い施設が設けられている。負のイメージが強いが、餓死凍死のたれ死にを避けるため、必要なものである。

 日本は成長し過ぎた。
 もう少し原始状態に戻らざるを得ぬかもしれない。お湯なんか旗日でないと使えないとか、風呂なんか一週間に一回共同浴場とか、三食じゃなくて二食とか。TVは町村内に一台とか。
 余の若年時の昭和30年代と比較しても、現代の家族住まいも独り住まいも、機能的には昔の王侯貴族に近い。

 全員が畑仕事や漁猟や、兎取りで自給自足はむりだと思うが、もう少し工夫して、せめて二食たべて暖をとって、ねぐらがある、その程度のことは全国民に保証できる、新たな社会システムは生まれないものだろうか。

 本当に収入が、年金も生活保護もなくなったなら、余はRSも棄てる、PCも棄てる、もちろんNゲージ鉄道図書館列車も、少年司書ロボも、全部すてる。DVDでLOSTが見られなくなっても、NHK大河ドラマが毎週みられなくなっても、携帯が使えなくても、それでも餓死凍死しかかって、強盗するよりはましだ。
 ただし、本は使用や保存に、水光熱費が個人では不要だから、置いておく。

 京都府も、本気で、そういう最低保障をする、自給自足キャンプを設けることを真剣に考えて欲しい。
 現代の整備された刑務所との違いは、ハローワークや派遣斡旋の支店がそばにあって、常に賃金労働をするための支援がある、ということだな。

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投稿: | 2008年12月16日 (火) 21時21分

 大阪であった事件ですね

 しかし、世界中の経済がアメリカのせいでメチャメチャになっていますね。緊急事態のようですが、日本は大丈夫でしょうか。

 海外から日本の製造業の現場に出稼ぎ労働者の人々は母国に帰る金も無いのと違いますかね。安易な派遣労働を認めた小泉政権の時代の負の部分が噴出していますね。

 これからは、自分の事は自分で守らないと駄目な戦国時代の幕開けでしょうか。

投稿: jo | 2008年12月17日 (水) 23時11分

Joさん、おひさしぶりです

「自分の事は自分で守らないと駄目な戦国時代」
 戦国時代に比べると、治安は良くなっています。
 餓死や凍死も、当時に比べると雲泥の差で少ないと思います。

 ただ、当時は、自給自足力が、現代よりも強かったと思います。鎌倉時代などは、武士達も、畑仕事しながら武芸、勉学に励んでいたようです。

 天然災害の飢饉は重苦しいですが、百姓や漁民は喰う物を自分でまかなう所が多かったです。

 現代は都会生活者が多くて、その都会システムをちょっとでも外れると、餓死凍死が待っています。

 戦国時代や昔が良いと思ってはいないのです。
 現代の都会システムに、「貨幣経済脱落者救済システム」が見られないのが、問題ですね。

 

投稿: Mu→Jo | 2008年12月18日 (木) 21時32分

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