小説木幡記:2008/11/21(金)昨日葛野屯所で
年々歳々、歳々年々、屯所は変わらず、助勤たちは同じからず。
昨日は、情報サービス(対象情報の構造把握)と資料組織Ⅰ(対象情報の分類・区分)の「中間発表」があった。情報サービスの発表は充実感があった。内容も、余一人ならば企画する気力も失せ、まして実行するなど夢のような複雑精緻な大テーマが並んでいた。助勤たちは受講生に精悍に立ち向かい、ことの真髄をついた鋭い質問を発し、そし発表者の応答も的確なものが多かった。資料組織Ⅰは、不慣れな受講生が多く準備不足が目だったが、真摯さはよく見ることができた。助勤は一時的にメンバーが交代したせいか、新たな組み合わせによって緊張を含んだ質問と、意外な助勤判定も交えて、おもしろく味わえた。
昼食時に助勤三名と反省会をもち、それぞれの意見を聞いた。
午後は、余は合計三つの大会議に出席した。終了の午後7時前にはさすがに息がきれていた。馴染みの同僚から諸事打合せの打診があったが、脳が動かなかったのでその旨伝え、後日のこととしてもらった。
研究室に戻り一息ついた。屯所を覗くと電気がついていたのでドアをあけた。大テーブルに二人分の卒論資料ノート原稿が置かれ、筆記具も開いた状態だった。奥の休憩室を眺めると三人がカードにうち興じていた。葛野で流行りのUNOだった(笑)。
4年生の助勤たちは一昨日水曜も午前8時半集合で、下級生たちと「生涯学習概論」の助勤支援をしていた。昨日木曜は定期助勤で、これも8時半から12時40分まで助勤をし、午後は専用blogに講評を書いていた。ところが、実は各々の専門課程では卒業論文真っ盛りの季節でもあった。
全学科対象の倶楽部だから、事情は様々だ。助勤の一人は年内締切のようだ。最近はいつもノートや図書や複写物が屯所に展開し、本人は眠るがごとく沈思黙考し筆を動かし、ときどき眠り、またガバッと起き上がり眼光するどく余を眺め、次にドアを開けたときはUNOカードに笑い声、……。もう一人も、昨日は会議の合間にいつ見ても原稿を睨み付け、ときどき目薬をさし、また睨み付け、……。もう一人からは、余に機関誌編集日程について質問があり、しばし応じた。で、またカードに戻った(笑)。
そう言うわけで、4年生達は切迫感の中にも余裕あり。
しかし受講中心となる3年生は、日頃おだやかなのに今は各員気性の激しさが目立ち、締切まで残すところ三週間に迫り、目がとんがっている。当然だが、6人の下級生全員は受講生でもあり、熱気と執念とが屯所に満ちている。そういうなかで、上級生たちの居眠り、勉強執筆、カード遊びの円環をみていると、心底笑えてきた。
既視感もあり、年々歳々、屯所の風景は同じだが、また各年々助勤たちの個性が表れていた。今年は、「カード・ゲーム」時代だな。UNOやドーナツ(?)、オイチョカブ(爆)。そのうち、チューレンポートンとか大満貫とかリーチとか、ポンとかカンとか叫び声がし出したら、余も考え込むなぁ。
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