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2008年9月20日 (土)

岩風呂温泉図書館列車・嵐山号

承前:嵯峨野鉄道図書館ジオラマ

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(嵯峨野鉄道図書館・本館前の嵐山号:岩風呂温泉図書館列車)

はじめに
 今年(2008)の春までは、ひたすら、新しい図書館コンセプトとして、二階建てトロッコ図書館列車を考えてきました。すでに初号機・愛宕号はお披露目し、二号機(長期研究会議用・大型書庫付き列車)もほぼ完成に近づいています。これら、および今後製作する改造列車の殆どは、この「二階建てトロッコ図書館列車」になる予定です。

 しかしその間、ふと「窮屈さ」も味わい出しました。どれほど眺望のよい二階テラス、密室の地下読書室、そして開放的なトロッコタイプの読書室を設けても、頭を使う「読書」にかわりはありません。船と同じく逃げ場のない、軽い拘束感があればこそ、おたのしみ読書・研究空間として図書館列車が優れていても、それだけでは頭が充血してしまいます。

 そこで。
 今回は、岩風呂温泉図書館列車・嵐山号を考案し、モデルを製作しました。例によって「叩きモデラー」のすることなので、整形、色づけ、細部とまったく不首尾なものではありますが、これをもって想念(妄想とも~言うらしい)の一端は伝わることと考えました。もちろん、いつか別の温泉列車を作るときは、もっと技術が伸びているはずです(*^-^)。

 どうか、四季折々、嵯峨野鉄道図書館に来館・来車された時は、時間があれば、嵐山号の岩風呂に浸かり、保津川の渓流をながめ、次の「お楽しみ読書・研究」の糧として楽しんでください。お待ちしております。

嵐山号の細部

岩風呂温泉図書館列車・嵐山号(0)
岩風呂温泉図書館列車・嵐山号(1)
岩風呂温泉図書館列車・嵐山号(2)

 写真を御覧ください。
 嵐山号は先頭の気動車に給湯タンクや諸設備を積んでいます。そして2号車が岩風呂温泉車になっています。写真では、2号車の左右を脱衣室としていましたが、気動車寄りの車室は温泉管理者のスペースとしたほうが良いですね。
 悩んだのは、男女混浴温泉にするかどうかでした。
 しかし今の考えでは、「たとえ水着でも、スケスケの鉄道に乗るのは恥ずかしい」という声を反映し、時間制にするつもりです。
 (スケスケ湯船が不評の場合は、濃色で隠すか、スダレをぶら下げるなどの改善をしましょう)
 3号車はいまのところ、大歩危トロッコ号をそのまま組み込んでいます。二階建てトロッコの愛宕号を組み込むことも可能ですが、気動車の牽引力がぎりぎりなので、実走させるには、15m級の三両編成が頃合いです。

嵯峨野鉄道図書館ジオラマ世界

岩風呂温泉図書館列車・嵐山号(3)
 今春に改造した左側の愛宕号が、愛宕山上図書館分館に向かっています。右側の嵐山号は、嵯峨野鉄道図書館本館を出発したところです。
 今のところ、未来の図書館列車を直截に表現したモデルはこの2編成(愛宕号、嵐山号)ですが、嵯峨野鉄道図書館ジオラマにそれぞれを組み込みますと、相乗効果があって、私のイメージはますます堅固に強固にふくれあがって来ました。
 次は、専門領域の長期滞在図書館列車として、会議室や大型書庫まで揃えた図書館列車をお披露目します。そういう「頭が充血する」列車にこそ、今回の岩風呂温泉車が似合うのだと思います。

附録:岩風呂温泉図書館列車の製作(Nゲージ列車改造)
☆嵐山1号:箱根登山鉄道の非動力車(MODEMO)
 愛惜する同車体が激しい転覆脱線(1m下に落下激突)で、天井がひび割れしました。その天井部を切り取り、そこにタンクを乗せました。動力部はTOMIXの15m級モーターです。

☆嵐山2号:高松琴平電車・トミーテック社の「鉄道コレクション
 鉄道コレクションという、安価で珍しいコレクションがあります。500円と少しで、確か、中身はわからないタイプでした。何気なく手にして、しばらく眺めていました。
 レトロな、高松琴平電車でした。
 原型を保持したかったのですが、そこに同社の台車をはめ込み、重りをのせて、岩風呂温泉図書館に改造することにしたのです。
 工夫は、中の透明窓枠が箱形のプラスティックだったのですが、これを天井を底にして、つまり逆様にセットし直しました。もちろん、天井は切り取りました。
 大学キャンパスをぶらぶら歩いて、適当な小石を拾い、それを水洗いし乾燥させて、中に入れました。
 上から、セメダインをぼとぼとと流し込み、一昼夜おいて、スケスケ湯船が完成しました。

★反省点
 塗装は吹きつけでしました。最悪ですねぇ(笑)。叩きモデラーの面目躍如。これ以上に下手には塗れませんなぁ。あとでクリア(透明)吹きつけでツヤ消しするつもりでしたが、如何にも「下手」姿が愛しくなり、その工程も省きました。
 切り出した部分は一応ヤスリをかけましたが、技術不足。でこぼこしています。
 水表現のセメダインは簡単なので気に入っていますが、どうやっても白濁してしまいます。これは融けたのじゃなくて、もともとこういう透明度なのでしょう。今回は、白濁温泉として、納得しておきました。
 本当はもっと透明感があって、岩が見えるようにしたかったのです。
 フィギュア(人形)を中に浸けることも考えましたが、さすがに裸人形はさがしても無かったです。もしかしたら、海水浴場のシーナリー用があるかも知れませんが、そうすると、タオルとかいろいろ面倒なので、止めました。 

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コメント

よいですなあ

 いよいよ主役たちの登場ですね。
西部劇でよく機関車に水を補給するシーンが出てきます。
カメラがグ~ッと近づいていくと、あにはからんや、温泉列車の給湯桶であったとは!?

 箱根登山鉄道、高松琴平電鉄などの歴史を引きずった列車たちが京都の葛野の嵯峨野鉄道図書館に参画するの図。
一方、木幡方面には高台の図書館駅があって卑弥呼の大きなお墓が見下ろせ、列車も街並みも、まんまレトロの雰囲気。

 よろしいですねえ、よいですなあ。

投稿: ふうてん | 2008年9月20日 (土) 17時45分

隠居仕事ジオラマ製作のおすすめ

1.こんにちは、お久しぶりです。京都も漸く秋めいてきました。土瓶蒸しが懐かしい季節ですね。近頃は、三条小橋下がる東・木屋町の長浜ラーメンとか、六曜社地下の珈琲がMuの「生きる」糧になっております。江戸もよろしが、都もよろしいよ。

2.本当は棄てる部品たちを集めてそれなりの形にするのは、精神衛生的によろしいです。1mの落下とは1/150縮尺ですから、150の崖から落ちたようなもんです。琴平電車は原型がレトロで可愛らしかったのですが、メスをいれました(笑)。
 寄せ集めでも動くのだから楽しいです。

3.ふうてんさんも、故郷や国立の情景を紙粘土でつくったらどうでせう。専門誌にも、まるっきりの廃材ですませる事例もありました。電車走らせなくても、風情はでます。
 Muのように「図書館列車」と肩肘張らなくても、おっとりと。
 NHKの放送出版会から、この五月ごろにミニ・ジオラマ(レイアウトと呼んでいます)の製作教本が出ていました。(TV趣味悠々の雑誌)
 御覧あれ。

4.おたがいに、脳と体を大切に、暮れゆく秋を満喫しましょう。(笑:えらい、じじくさくなりました)

投稿: Mu→ふうてん | 2008年9月20日 (土) 19時00分

温泉列車

 露天風呂に入りながら、景色が移り変わる。三両目はバーか居酒屋がいいですね。

 ところで、駅には天空の城ラピュタのロボット兵がいますが、この駅は天空の駅と想定なんですね。

 でも、天空に質屋があるとはあの世に行く時も金が必要なんでせうかね。

投稿: jo | 2008年9月21日 (日) 14時29分

やあJoさん、お元気ですか。ごぶさたしております。
 都人のMuもようやく息をできるようになって、今夕も、夕風呂にゆったり浸かって、夜はねるだけ(大河ドラマはありますが)の生活になってきました。
 
 さて「質屋」という言葉に一瞬わけが分からなかったのですが、写真を見ると確かに駅のプラットホームにそんな看板がありますね。あえて写しませんでしたが、駅名表示は「いなか」となっているんです。本当は自分で書かないと駄目なんですが、根気がないというか、不調法というか、こういう詰めがなっていませんな。

 ロボット兵ですが、別に天空の意味は持たせていません。心中では「青銅の魔神」という気持で、嵯峨野鉄道図書館本館のシンボルにしたかっただけですよ。

 で、もっとも激しいご指導に答えます。3両目を居酒屋、バーにせよとおっしゃるわけですね。温泉に入った後、一杯やるというのは世界中古今東西有史いらいのお約束事ですから、それを失念していたのは、幾重にも深くお詫びいたします。

 ただ、そのような特装車となると、どうしても七色のミラーボールとか、赤提灯とか、細部の再現がむつかしく、手をこまねいております。
 図書館列車を標榜していることでもあり、私がゆずれるところは、別の二階建て列車にまたしてもメスを入れて、上階ないし地階を居酒屋風に赤いランプなどで、整形するくらいですね。
 しかし、後日司書仲間や研究者仲間に紹介するとき、一体どのような屁理屈をつけて解説するのか、思うだに汗がでます。

 岩風呂温泉列車は、頭脳を酷使する研究や読書のあとに、一風呂あびよう、という大義名分がたつわけですが。一風呂のあとに居酒屋やカラオケでは、一体図書館列車の意味はどこにある、と批判が集中しそうです。

 ……

 これは、べっと未来のアミューズメント図書館列車として、再考してみます。遠い将来をお待ち下さい。

では再見

投稿: Mu→Jo | 2008年9月21日 (日) 16時33分

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