国鉄時代のレールバス:キハ02形レールバス(TOMIX)
承前:小説木幡記:2008/09/06(土)高台の図書館そして職場人生(注:この承前記事は、写真だけ関係しています)
昔のレールバス
以前から木幡研では「高台の図書館駅」を作っていますが、一向にすすみません。原因はジオラマを全方位から眺めて、それぞれに趣があるように考えてきたのですが~無理、ですねぇ。目玉の「前方後円墳苑地公園」を見下ろす「高台の図書館駅結構」はうまくいきそうですが、それ以外が難しい。それと、どうしても読書の秋、工作よりもついちょっと小説やDVDに手が出てしまいます。と、泣き言は止めましょう。
さて、巻頭の写真、右側のちっこい車両に注目してください。私は勝手に「亀バス」と名付けました。調べてみると、旧国鉄時代の「キハ02形レールバス」と分かりました。入手した動機は、他の機関車や客車に比べて、ものすごく小さくて、田舎っぽくて、レトロに見えたからです。
私が考える図書館列車は、現代都会に用をなすよりも、図書館もないような山奥や、不便な所、総称して田舎(いなか)向けなのです。なぜそうなのかは、年齢や回想や、紙印刷物(プリンテッド・マター)やらが混じり合って、そういう結果が出たのだと思います。
しかし理屈は、今朝は止めておきましょう。
一目みて、この亀バスが実に田舎の情景にあうのじゃなかろうか、と思ったわけです。ディーゼルで、単線をとろとろ走る、駅とも言えないようなバス停みたいな無人駅で、止まる。もちろん利便性、足の便がもっとも大切だと思うのですが、館としての移動図書館を未来に想定するなら、このゆったり、まったり、少々ゆるいような雰囲気がものすごく合うのじゃないかと、心から思ったのです。
高台の図書館にはまだ、現代風が入っていますが、将来純田舎(例えば、広島や岡山の山奥用)風図書館を造るときは、主図書館列車にしてみたいです。
Nゲージ模型の使用感
諸元はTOMIXのケースに詳細がなかったので、調べてみました。
ものすごく簡単にいうと、これはバスが鉄路を走ったと考えてよいでしょう。1950年代まだ戦後すぐですね、当時の国鉄総裁がドイツでみかけ感動し、日本風のレールバスを実現するに至ったらしいです。
大きさが10mの長さで、高さは3mと、現在の二階建てバスよりも小さいです。エンジンや制御装置もすべてバスから転用したそうです。トラックに乗っている普通のディーゼルエンジンなんですね。
このNゲージ模型もそれなりの由緒があるようです。
TOMIXは何度か製品化したわけですが、最初のころは、この小ささにみんなが驚いたようです。左側にある現代の電気機関車金太郎と見比べて下さい。これくらい小さいと技術的に、滑らかな走行が難しいわけです。
私なりの感想では「よくまあ、こんなちっこい亀を、すいすい走らせたものよ」です。車輪が2軸というのは、集電(レールから電気をとる)とか、急坂にものすごい弱点が出るのです。左側の金太郎君は、モータは一個でも、8軸の車輪が全部動輪となっていて、8軸全部から集電できるので、途中でカックン、ギッコン、しないわけです。
亀君がなぜ、こんな制限のなかで、Mu流急坂急カーブを順調にすいすい走るかの謎は? ウェイトにあると想像しました。重りですね。でっかいのが車体に搭載されていて、レールをきっちり押さえ込んでいるのです。それと、連結部分の自由度が高くて、お互いの列車干渉が少ないから、滑らかに走るわけです。
付記
写真の金太郎(EH500)やミニ金太郎(ED79-100)用には、図書館列車として、現在KATOの食堂車(5065)「オシ17」を改造しています。これは平屋の屋根付き、ごく普通の昔の食堂車なのですが、40人が着席できるテーブルや、厨房室があって、図書館列車に転用するのが非常に楽なタイプです。そのうち、ご披露します()。
またものすごい力持ち機関車、金太郎やミニ金については、後日詳細をレポートします。ともかく、現代のNゲージ模型がどれほど精密果敢な走りをみせるか、それは実際に経験してみると目点になり、驚愕します。ただし、Mu流のレトロっぽい図書館ジオラマに、どうフィットさせるかは宿題ですね。(山奥田舎が電化されているのでしょうか)
写真:亀、金太郎、ミニ金太郎
参考
国鉄キハ01系気動車(ウィキペディア)
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