高台の図書館:鉄道図書館(1)基盤
授業で「未来の図書館」というテーマを学生達に考えてもらっている。毎年おもしろい作品が提出される。数年毎にでてくる「鉄道」関係の図書館を自ら確認するために、「Nゲージ鉄道模型ジオラマ教材」を手がけ始めた話はすでに記した。
そして今春、嵯峨野鉄道図書館ジオラマを作った。今度は想像する限りの図書館を列品したいという思いに、新たにとらわれた。
空間的な限度や、それに注ぎ込む私のエネルギー減衰は目に見えてある。そこで、小さなジオラマで、コンセプトが明瞭なものを選んで、作ることにした。30センチX60センチ程度の大きさなら、楽々と机上にのる。
最初は、「高台の図書館」とした。
次は「山裾の図書館」だ。さらに、海辺の図書館、海底の図書館、宇宙空間に浮かぶ図書館、地下に潜む図書館、天空の図書館、……。可能性はある。
高台の鉄道図書館本館
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身近な宇治市、長岡京市の図書館を思い描いて造り出した。前者は高台、後者は池に面した風景。両方を合わせたかった。前方後円墳の情景は、箸墓よりも、黒塚古墳や今城塚古墳が念頭にあった。箸墓は、邪馬台国周遊図書館ジオラマにとっておくことにした。
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図書館種は、セミ・専門図書館とした。公共図書館でも良かったのだが、私はむしろ大学図書館の経験が長く、そして現在も大学図書館に縁のある仕事に就いている。昨今の大学図書館は、公共図書館的な発想と運営を取り入れていて、さらに専門分野・資料に特化した面もある。だから、「高台の図書館」は、規模は小さくても、専門分野を対象にする事で、濃い内容を保てると考えた。
石の大階段:聖空間
秘密基地のような引き込み線
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引き込み線は、Y字ポイントから高台の図書館停車場に延ばし、もう一つの普通ポイントからは石の大階段の背中地下に置いた。後者は見る者によっては、秘密基地めかした「遊び」に写るだろう。ここでジオラマにおける引き込み線の効用や意味を語りはしないが、レイアウトはポイントの数だけ複雑さが増し、一般にはそれを「煩い」と言うらしい。
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どの場合も、今後私の注意すべきは、レール・レイアウトを煩くしがちな性向だと思っている。ジオラマでのポイント複数設置は、やむを得ぬ側面もあるが、これをどんな風に処理するかで、この作品が左右されるのだろう。ただし、本来の目的「二階建てトロッコ図書館列車」を目指す点からは、いくつもの引き込み線を設け、図書館分室や休憩所を作るのは意にかなっている。
全方位ジオラマ
続く→高台(2)
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